:〔続〕ウサギの日記

:以前「ウサギの日記」と言うブログを書いていました。事情あって閉鎖しましたが、強い要望に押されて再開します。よろしく。

★ 性的マイノリティーへの差別 「福音と社会」の記事を巡って ②

2023-03-02 00:00:01 | ★ LGBTQ+

性的マイノリティーへの差別

「福音と社会」の記事を巡って ②

東京カリタスの家理事

小宇佐敬二神父 (東京教区)

 

 

 カトリック新聞3月5日号に載った上の記事の冒頭には、また私の記事に対して「LGBTQ+の方々に対する無知と偏見、差別や侮辱、憎悪に満ちたヘイト記事」「言葉による暴力」と言う名誉な評価をいただきました。

 それがいかに検討外れの悪意に満ちた誹謗中傷であるかは、私のブログ「【続】ウサギの日記」で「福音と社会」に公開された私の「書評」(上)、(中)、(下)の全文をお読みになった方々はすでによくご存じです。

 このような悪意の策動は、私の書いたものが良識ある善意の人々に読まれて共感と支持を得るのを恐れて、何とかそれを人目に触れぬまま闇に葬りたくて、焦って書き募ったものにすぎません。しかし、その意図は皮肉にもかえって人々の目を私の書いた「書評」にひきつけ、日本中に拡散させる結果を生んでいることに気づいておられないのでしょうか。

 すでにどこかに書きましたが、私のブログはグーグル社の無料編集プログラムを使って書かれています。今日現在、同じプログラムでブログを書いている人は全国に 3,149,657 人おられます。

 私の「書評」記事に対して猛烈な攻撃が「正平協」などからなされたのを受けて、対抗上「書評」の全文をブログ上に公開したとたん、私のブログのランキングは314万件中818位に躍り出ました。トップにはタレントや有名人のブログが多数ひしめいていると思われる中で、無名のカトリック司祭のブログとしては異例の健闘と言えないでしょうか。

 私を叩いている「日本カトリック正義と平和協議会」も「カトリック新聞」もその事務所を東京都江東区潮見2-2-10の日本カトリック会館に置いています。この会館の主は「日本カトリック司教協議会」です。今起こっていることは、その建物の住民が今回の「福音と社会」に載った「LGBTに関する『書評』は注目に値する必読の記事だよ」というお墨付きを与えて宣伝してくださっているのと同じ結果を生んでいます。当初の意図に反して、このブログの人気を支え、さらに拡散し宣伝することに貢献しているのが、潮見発の私への「誹謗中傷」のキャンペーンなのです。

 しかも、そのキャンペーンのおかげで私の記事を読む人が増えれば増えるほど、あの人たちの発する私への「誹謗中傷」がいかに酷い不当な嘘であるかが浮き彫りになっていくのです。

 私は四国の教会で主任司祭をしていた時、土地の言葉の「びっくり水」と言う表現を覚えました。それは讃岐うどんを茹でるために煮たぎっている釜にコップ一杯の水を差すと、瞬時にして釜の湯がシュンと静かになる状態を指しています。同じように、けたたましいバッシングのさ中に、問題記事の全文をブログに掲載して不特定多数の読者が自由に読める状態にしたとたんに、インターネットの各サイトで賑やかだった私に対する誹謗中傷が一瞬ピタリと鳴りを潜めたそうです。「そうです」というのは、私にはいろいろなサイトを読み漁る暇はないのですが、好意ある読者がまめにモニタリングして教えてくれたからわかったことです。

 皆さん、まだ読んでいない方は、私のブログ「【続】ウサギの日記」で検索して

    2月16日 「岸田総理、あなたは大丈夫ですか?」

    2月21日 「【声明文】カトリック正義と平和協議会とLGBT」

    2月22日 【書評】「LGBTとキリスト教」(上)(中)(下) オリジナル全文

    2月25日 「カトリック正義と平和協議会と私」

    2月27日 「【続】カトリック正義と平和協議会と私」

    2月27日 「性的マイノリティーへの差別」

 をお読みください。ツイッターでもフェイスブックでも拡散中です。皆さんも「いいね」を押し、「リツイート」して大いに拡散してください。そうすれば、自分で枝葉末節の攻撃にいちいち反論しなくても、直接読んだ良識ある読者が、上に引用した誹謗中傷こそ問題であことが明らかになるでしょう。

 そもそも、隔月刊誌「福音と社会」の定期購読者数は何人ぐらいいるでしょうか。カトリック社会では類例を見ない質の高いオピニオン誌ですが、その内容の質の高さゆえに読者層を狭めている恐れがあります。だから、多く見積もってもせいぜい2000-3000部ではないかと想像するのですが、編集者に問い合わせても今のところ回答はありません。

 ではカトリック新聞はどうでしょうか。潮見のカトリック中央協議会の発表によれば、カトリック信徒総数はいま43万5千人だということです。昨今、カトリック人口のうち毎週日曜日にミサに行って信仰を守っている信者の数は世界的に見て10人に1人から5人に一人と言われていますから、まあ、多く見積もって日本では10万人ほどの信者が能動的に信仰に生きていると言ってもいいかもしれません。では、そのうちカトリック新聞を定期購読している信徒はどれぐらいでしょうか。厳しい見方をする人からは、発行部数2万部、定期購読者1万人がいいところではないかといわれています。もしこの推測が実体からかけ離れていたら、ぜひ次の号でご指摘いただきたいと思います。

 しかし、もし正しければ、「福音と社会」も「カトリック新聞」も日本の一般社会では弱小泡沫出版物に過ぎないと言えるでしょう。その中でいくら喧々諤々LGBT論に火花を散らしても、所詮それはコップの中の嵐に過ぎません。しかし、それがインターネットの大海原の問題となった場合は事情が違ってきます。いやしくも「世界のカトリック」の一翼を担う日本のカトリック教会の広報機関誌である「カトリック新聞」(その責任者は広報担当の司教様)が、一人の司祭が教会の正統な教えに沿って真面目に書いた「書評」を指して、「無知と偏見、差別や侮辱。憎悪に満ちたヘイト記事」「言葉による暴力」呼ばわりして、根拠も指摘できないまま「原理主義者的」と一方的に決めつける露骨なヘイト記事を平気で掲載するというのは、教会とカトリック新聞の品位を貶める由々しき事態ではないでしょうか。

 もし「原理主義的」という言葉で私の書いたものを決めつけるのであれば、それが教会の教えに基づくオーソドックスな主張であることを指しているというのであれば、それを私は勲章として謹んでいただきましょう。しかし、「イスラム原理主義」や「神は6日間(144時間)で今のような世界を創造したなどと言って138億年の創造的進化を否定する「原理主義的キリスト者一派」と同様に扱うのであれば、それこそ不当なヘイト発言ではないでしょうか。正確な定義の確定していない差別用語で、一人の人格にレッテルを貼って貶めようとする文章を、無神経にも平気で掲載する新聞は、カトリックの名に恥じると良識ある読者に判断されても仕方がないでしょう。 

 私がそのような「原理主義者」とは正反対の意識の持ち主であること、私が性的マイノリティーの人々を差別するものではなく、かえって彼らを愛し、弁護し、支援し、手厚く擁護するものであることは、私のブログに公開されている「書評」の全文を公平に読んだ多くの人たちが共感とともに証言してくれるでしょう。

 最後に、小宇佐神父様の神学と聖書理解は、大変失礼ながら―たとえて言えば遠藤周作レベルの―亜流神学の臭いがいたします。ローマのグレゴリアーナ大学の口頭試験をお受けになったら、果たしていいお点を頂けるかどうか、老婆心ながらいささか心配いたしております。

 


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