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「蠢動 ―しゅんどうー」 三上康雄監督 ○
享保の大飢饉から3年後、1735年の因幡藩が舞台の本格派時代劇です。
因幡藩には幕府に秘密の余剰金がありましたが、その内情を探るため、剣術指南役の肩書きで松宮(目黒祐樹)が派遣されていました。松宮に内情を報告されることを恐れた家老の荒木(若林豪)は剣術師範の原田(平岳大)に松宮暗殺を命じます。一方、原田の弟子香川(脇崎智史)は荒木に利用され暗殺の犯人とされるのでした。果たして武士道とは何なのでしょうか。
蠢動とは「虫けらのように取るに足りないものが策動すること」です。
抑えた色調の画面で音楽は太鼓の音のみ、その上チャンバラの場面でも血糊はほとんど使わないシンプルな演出です。内容が人間のどろどろとしたいやなものが中心なのでそれで十分かもしれません。
タバコはなし。無煙です。