無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

お盆の弟

2015-10-01 | 2015以前の映画評


「お盆の弟」 大崎章監督 ☓

 群馬県出身の俳優を中心に群馬で撮影した群馬県ご当地映画です。
 売れない映画監督タカシ(渋川清彦)は兄のマサル(光石研)が入院したことがきっかけで故郷に戻って看病をしていました。その間に妻(渡辺真起子)は母子での自立した生活にすっかり満足してしまい、夫の荷物を次々と実家に送り返してきていました。タカシはいい映画さえ撮れれば妻の気持ちも戻ってくるだろうと親友のシナリオライター藤村(岡田浩暉)と新作の構想を練るのでした。しかし、藤村は彼女ができ、そちらにゾッコン。ついでにタカシにも彼女を紹介してやるからとおせっかいをし、涼子(河井青葉)と合わせるのでした。青春はとうの昔に過ぎたこの40歳前後のおとなたちの関係はどう発展するのでしょうか。
 地味だけれど実力派の俳優がモノクロームの映像の中で、心優しい大人たちがそれぞれを思いやりながらもちょっとちぐはぐで笑わせてくれます。個人的にはタカシの妻役の渡辺真起子のセリフにはかなり共感を覚えました。「離婚しても子供の父親であることは認めるから」という言葉はなんと愛情のある言葉でしょう。暴力シーンがほとんどなくそういう点でも爽やかでした。
 タバコは、兄のマサルがガン患者でありながら医師から「タバコとお酒と脂っこいものは控えるように」と言われた矢先に喫煙と飲酒をしていました。(☓)満たされない人生にはタバコがつきものなのでしょうか。

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あの日のように抱きしめて

2015-10-01 | 2015以前の映画評


「あの日のように抱きしめて」 クリスティアン ベッツォルト監督 独 ☓☓

 こちらもユダヤ関連映画の一つです。
 1945年、歌手のネリーは顔に大怪我を負いながらも奇跡的に収容所から生還しました。顔の再建手術は成功しましたが以前と少し違う顔になりました。生き別れていた夫のジョニーを探し出しますが、ジョニーはネリーだと気づかず、なんということか「ネリーになりすまし財産を横取りする」計画をたてるのでした。ジョニーの真意がわからないままネリーは言われるまま本人でありながらなりすますという演技を続けるのでした。そして親族と再会させるその日がやってくるのですが・・・。
 別人となったことで夫の本性が見えてしまった妻の苦悩、そしてそこから再生するという物語で原題は「フェニックス(不死鳥)」です。邦題はちょっとメロドラマ風過ぎます。
 タバコは、主役を含め女性たちの喫煙頻度が多い作品でした。(☓)当然のことながら兵隊たちも喫煙しています。(☓)

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ふたつの名前を持つ少年

2015-10-01 | 2015以前の映画評


「ふたつの名前を持つ少年」 ぺぺ ダンカート監督 独仏 ☓☓
 
 8歳の少年がナチの手を逃れ、さまざまな困難を乗り越え終戦までの3年間を生き抜いた実話に基づく作品です。
 ユダヤ人収容所から逃げ出した8歳のスルリックは、飢えと寒さから行き倒れとなり、パルチザンの農婦に助けられます。農婦はスルリックが賢く正直なことに気づき一人でも逃れられるよう、キリスト教徒としての知識を与えます。そのかいがあってスルリックは名前をポーランド風のユレクに変え農家を転々と働きながら生き延びるのでした。時には森のなかで一人で過ごすこともありましたが同じような境遇の仲間たちから学んだことを活かし一日一日を生き延びていくのでした。
 8歳の少年をたくさんのドイツ兵が犬までけしかけながら追い回す姿には狂気すら感じさせますが、戦争とはそういうものなのかもしれません。
 ユダヤ物には世界中に多くの需要があるのか洋画に占める割合も結構高いですが、いつも感じるのは「こんなにひどい目にあっているのになぜ今同じことをパレスチナ人にしているのか。」という単純な疑問です。人間は愚かなのでしょうか。
 タバコは、兵隊たちが喫煙していました。(☓)また、子役を載せた車内での喫煙場面が何回かあり大変気になりました。「タバコ1本で車内はガス室。」という事実を知らないのでしょうか。(☓)


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