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「風の波紋」 小林茂監督 ☓☓☓
越後妻有地方の雪深い里山に移住した何組かの人々の生活を記録しました。
古民家を修復し、荒れていた田んぼを借りて米を作りヤギを飼い四季の移ろいを楽しみながら暮らす小暮夫妻。草木染めで布を織る松本夫妻、茅葺きは仲間たちが集まって吹き替え、地震で歪んだ古民家はやはりみんなの力を借りて修繕しなければなりません。一人では生きていけない世界です。みんなで酒を飲んで歌を歌って気ままな生活も楽しそうです。しかし、冬になると4メートルもの雪がふり雪下ろしに追われます。人間の原点とも言える生活ですが、果たして次の世代に引き継がれるのでしょうか・・・。
名作「タイマグラばあちゃん」のような感動が全く無いのはどうしてなのでしょう。やはり厳しい自然の中で生涯を生活していた人々の蓄積された「知恵」や「哲学」が全く無いからではないでしょうか。地域への愛もほとんど感じられませんでした。都会から移住して趣味で田植えをしているような人からは何も学ぶものはありません。まあお好きにやってください。あきればきっとまた別の所に移住するのでしょう。「人生の楽園」映画版ですね。
タバコは、木暮さんがどこでも喫煙していました。集まりで他に誰も喫煙者がいなくても、他所の家でも、自分の家の修理に来てくれたボランティアたちの前でも、ヤギのそばでも全く平気で喫煙していました。エコロジストと言うよりはエゴイストです。(☓☓☓)