無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

クリーピー 偽りの隣人

2016-06-23 | 2016日本語映画評


「クリーピー 偽りの隣人」 黒沢清監督 ◯

 引っ越し先の不気味な隣人に犯罪の匂いを嗅いだ元刑事の犯罪心理学者夫婦が大きな事件に巻き込まれる恐怖を描きました。恐怖を描かせたら右に出るものがいない黒沢清監督の真骨頂です。久しぶりに楽しめました。
 刑事時代に大きな失態をし、今は犯罪心理学者として大学で教鞭をとる高倉(西島秀俊)は妻康子(竹内結子)と愛犬マックスとともに一戸建ての家に引っ越してきました。挨拶にでかけたところどちらの隣人も奇妙な対応でした。ある時、職場の同僚が未解決事件の調査中、高倉の目がある事件に引き寄せられました。その6年前の一家失踪事件を刑事の野上(東出昌大)に詳細を調べてもらいます。一方、隣人の西野(香川照之)はマックスを通して妻の康子に近づいていました。西野の娘澪(藤野涼子)は高倉に「あの人父親ではありません。知らない人です。」と近づいてくるのでした。一体何が起きているのでしょうか。
 黒沢監督得意の恐怖演出満載で音楽、光、風、落ち葉、古い建物などが「クリーピー(ぞっとする)度」をあげています。楽しい映画ではありませんが、誰もが持っている(かもしれない)恐ろしい人格を描いている作品です。
 タバコは、なし。無煙です。さすがに国際的に活躍している監督ですね。
 

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植物図鑑 運命の恋、拾いました

2016-06-23 | 2016日本語映画評


「植物図鑑 運命の恋、拾いました」 三木康一郎監督 ◯

 ベストセラー作家有川浩原作の小説を映画化しました。
 不動産会社に務めるさやか(高畑充希)は駐輪場で樹(岩田剛典)と出会います。「拾ってください。」と言われとりあえずカップ麺を食べさせ一晩泊めてあげます。翌日には手作りの朝食とお弁当が用意されていました。礼儀正しくよく働く樹を半年の約束で同居させ、さやかは毎日おいしい食事に満たされるのでした。休みには野草を「狩り」にでかけ二人で食事の準備をするようになり、さやかの気持ちは樹に惹かれていくのですが・・・。
 食事が充実すると人生そのものが豊かになっていく様子を主演の高畑が魅力的に演じています。職場の嫌な上司(ダンカン)に言い返す場面には拍手したくなりました。岩田の魅力もありますが、男性の樹が料理上手なこと、女性のさやかが「料理はできない。」などジェンダー的にも女性観客には気持ちの良い作品です。紹介される料理が素朴なものが多くその点にも好感が持てました。フードディレクターはどなたでしょうね。
 タバコは、なし。無煙です。さすがEXILE関係者。

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