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「きみの鳥はうたえる」 三宅唱監督 ☓☓☓
函館を舞台にした佐藤泰志の同名小説を映画化しました。
僕(柄本佑)は函館郊外の書店で働いています。バイト仲間の佐知子(石橋静河)といい仲になりアパートに連れてきます。同居をしている静雄(染谷将太)に紹介し、3人で遊び歩くようになります。佐知子と静雄と僕の若者3人の微妙な関係が続きますが・・・。
バイトもさぼりがちな僕、失業保険が切れてしまった静雄、お金を出すのは一応真面目に働いている佐知子です。息子の失業保険をせびりに来る母親(渡辺真知子)など、今年の逆流行語(この言葉を使うと胡散臭くなることば)である「生産性」とは程遠い人々が描かれます。その点では大変評価できる作品とも言えます。「万引き」のもたらす影響についての店長の言葉には説得力がありました。
残念なのは僕と佐知子にあまり魅力が感じられないことでした。
二人が住んでいる部屋にはふつりあいなセンスのいい布がかけられていましたが、あの二人からはイメージできません。ポスターなどがお似合いだったのではないでしょうか。
タバコは、僕が喫煙者(☓)。佐知子との会話のきっかけが「火、ある?」(☓)。静雄の母親も喫煙(☓)。佐知子も一応喫煙者の設定でしたが喫煙はせず。あの演出は無煙でよかったです。