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「リボルバー・リリー」 行定勲監督 ✗✗✗東映
ハードボイルド作家長浦京の代表作を映画化しました。
1924年関東大震災から復興半ばの東京を舞台に、ある秘密を持つ少年慎太(羽村仁成)を守るために小曾根百合(綾瀬はるか)は陸軍、ヤクザなどから追われる羽目になります。百合は11歳の時から間諜としての訓練を受け16歳からの3年間で57人もの要人を暗殺したスパイでした。たまたま震災の混乱時に助けた海軍上がりの弁護士岩見(長谷川博己)の協力を得ながら家族を殺された慎太を守り通すことはできるのでしょうか。
綾瀬のアクションが見どころの一つですが、ラストは「ダイ・ハード」でしたね。あまりに不死身すぎるし、洋装店の店主(野村萬斎)が意味ありげだったのでドレスに防弾加工がしてあるのではないかと深読みし確認のため原作を読んでしまいました。
陸軍と海軍の関係、東京の下町の風景などアクション以外にも見どころはありました。
深い霧の中での銃撃戦は独創的な演出だ、と思いましたが実は原作にはちゃんとその謎も描かれていました。原作は読み応えありました。
タバコは、長谷川博己がほとんどの場面で喫煙しているのが気になりました。原作ではタバコはトラウマになっていて吸わない設定で逆に百合が喫煙者でした。ふたりとも吸わせなくていいのに。喫煙するスパイって納得できないのですが・・・。