![]() | 気象業務はいま〈2011〉 |
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昨日は齋藤塾に参加、気象庁の見学であった。まず、気象予報士試験でも関係のあるアメダス、露場という都心に芝生の場所があって、雨量計や温度計、積雪計などがある。東京の気象情報はここの観測情報だ。(写真)
次は、気象科学館。ここには気象観測の測器、緊急地震速報のトライアル、津波シミュレーターなどが展示されている。気象予報士の観測計器はここに来れば本物が見れる。津波もここに来れば、波浪と津波の違いなどが実験で確認できる。(写真)
そして最後はメインの地震火山現業室。交替勤務で地震や火山を観測している。見学中にも小さい地震があり、震源を特定していた。(写真)
最後に調査官との質疑。いくつか出たが、一つは加速度が大きいが被害が小さいケースと大きいケースがあるがなぜか? これは私が退職前に勤めていた会社の見学でもしょっちゅう聞かれたことである。正解は、加速度と被害は相関が小さい。強いてあげると計測震度との関係が近い。ガス業界ではSI値という建物被害との関連の強い計測結果を用いている。
もうひとつ、東日本大震災では、なぜ、小さな津波しか予測できなかったのか?もっと高い津波が予測できれば多くの命が助かったのに。
これは私も聞きたい内容だった。答えは、気象庁ではとにかく早く予測しないといけない。地震発生後5分で津波が来たことがあるそうだ。そこで気象庁では3分で答えを出す。ところが3分ではデータが少ないため、小さな地震の予測になってしまうとのこと。これが気象庁としても最もくやしいことだ、と言っていた。
ということで、昨日は、結構収穫のある見学会であった。

気象庁のアメダス 東京の気象情報のもとはここ

気象科学館 津波シミュレーターなど、誰でも見学可のようだ

地震火山現業室、サーバーは4重化されている