資格マニアの徒然草ブログ

目標としていた70歳で五百資格、2年前倒しで達成しました、これからはジャンルに関係なく、徒然なるままに書いていきます。

年金破たん論のまやかし

2012年04月10日 | 人材開発資格とその活用
銀行業務検定試験受験対策シリーズ 年金アドバイザー3級〈2011年10月・2012年3月受験用〉
クリエーター情報なし
経済法令研究会


 社労士や年金アドバイザーの受験後から、マスコミで年金が破たんする話を聞くたびにおかしいと思っていた。

 今週号のアエラに標記タイトルの記事が載っていた。記事中にも書かれているが、「社会保障の研究者の大半は、年金破たん論は否定している。ごく一部の主張をマスコミが増幅し、世間の常識を形づくる」と。朝日もやっとまともな記事が出るようになったか、という気持ちである。

 年金は法律で5年に1回、厚労省が直近のデータに基づき、財政をシミュレーションする。シミュレーションだから前提が重要だ。重要なファクターは、実は私も気が付かなかったが。保険料の前提となる賃金上昇率と年金の基金を作る運用利回り率、そしてその率の差だ。その差が多いほど年金財政は豊かになる。前回の計算は、賃金アップ率は2.5%、運用利回り率は4.1%で、その差1.6%を置いて計算、結果100年後までもつという100年安心プランとしている。

 ところがこの10年間の平均実績は、賃金アップ率は▲0.9%、運用利回り率が+1.7%、その差が2.6%。実績の方がシミュレーションを上回っている。つまり厚労省は厳しめに前提を置いていて、つまり、100年以上安心なのである。

 とろこが、一部の学者は、賃金が上昇しないだの、運用利回り高すぎて非現実的だのといってもうじき破綻すると言っている。

 困ったもんだ。歪みのない正しい情報はキチンと伝えなきゃ。歪んだ情報が来たら、それを信じた人たちは自己防衛する。つまり貯金を一杯ためておく。これでお金が回らなくてデフレに入ってしまい、抜け出せなくなっているのが今の日本だ。正しい情報さえ伝えれば、世間は正しく反応するはずなのである。
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