診断士の組織開発研究会に参加した。この日は、OD(組織開発)を実際にやっている企業さん話を聴くことができた。発表者は、大手印刷会社のODの担当の方。Webではこちらに出ている。昭和52年からODをスタートさせ、最近は「課長の部下指導・育成能力の向上」をテーマとしている。
さらに特徴的なのは、ODにコーチング研修を取り入れていることだ。年度の初めにコーチング研修を行い、部下のキャリアの棚卸を行い、コーチング指導内容の検討をして、スタートする。そして、コーチングシートで進捗の確認をし、年度の終わりにアドバイスシートが返ってくる。
かなり徹底したコーチングシステムである。ODは組織を活性化させるのだが、テーマは何でもいい様だ。この企業さんは、部下育成をテーマとしている。この企業さん、部下とのコミュニケーションがか活発化して、情報が流れる風土が生まれたとの声も上がっているそうだ。おそらく従業員のモチベーションも上がっているのだろう。
そういえば、私の現役時代に、会社でコーチングを取り入れたことがある。当時管理者であった私は、コーチング研修を受けたフォアマンたちと一人5分ほどの簡単な面接を行って、励ましたことがある。その後人事で、コーチング進捗の調査があった。
ある会議で本社に行った際、人事の課長が私のとことに来て、「○○さん(私)、あなたの職場のコーチングの成果はすごい、他の職場と比べて飛び抜けている、どうしてですか」と聞かれた。一人5分ほどの面接をしただけなのに。
上司が部下の取り組みに興味を持って、励ますということは、想像以上にモチベーションが上がっている、と感じた次第である。一人5分の面接は、金も時間も大してかからない、少ないコストで大きな成果が出る方法である。