クラブツーリズムの「秋から始める登山ツアー」、この1年間の卒業ツアーは、北アルプスの燕岳(つばくろだけ)登山。1年間これを目標に練習してきた。一泊二日の行程。登山口から稜線の小屋燕山荘(えんざんそう)までの標高差は、1303m。今まで登った1日の標高差の最高は800mだから、今までの1.5倍以上だ。
燕岳登山口
燕岳の上りは、合戦尾根(かっせんおね)と言って、アルプス三大急登の一つ、と言われている。名前を聞くと、何だか怖くなる。休憩所は第1ベンチ、第2ベンチ、第3ベンチ、富士見ベンチ、そして合戦小屋、ここから稜線に出て、最後は燕山荘となる。登りだけで所要5時間半ほどだ。
第1ベンチ
ここで意外なことが起こった。第1ベンチは登山口から標高差で200m、ここまでは良かったんだが、ここから急に体に力が入らなくなった。脚が重く上がらない。しようながいので、第2ベンチからは、最後尾の添乗員さんの前を歩く。先頭は登山ガイドさんだが、この距離がじわじわとつく。そして途中、待っていてもらい追いつく。これをしばらく繰り返す。別のクラブツーリズムのツアーでは2名ほど途中下山者が出ているそうだ。こりゃやばい。
原因はよくわからないが、重い体重か、「シャリバテ」のようだ。体重が重いのは今に始まったことじゃない。シャリバテは、ご飯を食べていないから起きる現象だ。トレッキングマスターのテキストにも載っていたやつだ。昼食はバスの車内でセブンイレブンのおにぎりを2個食べたんだがな・・そこで、行動食としてスポーツ羊羹を休憩ごとに食べる。すると、だんだん調子も戻ってきた。この登山開始後、間もなくバテたのは登山をやっていた初めてだ。添乗員の女性によるとシャリバテは突然やってくるらしい。
もう一つ、第2ベンチを過ぎた当たりで雨が降ってきた。雨具を着込んで歩いていたが、合戦小屋付近でスイカを食べていたら、雨は土砂降りになってきた。気象予報士風にいうとこの降水量は「非常に激しい雨」だ。雷も鳴る。土砂降りの雨が滝のようにすごい勢いで登山道を流れる。そこを遡るため、山の登りでなく、まるで「滝登り」だ。
合戦小屋で土砂降りに
この土砂降りは、山岳ガイドさんも経験がないほどのすごさだという。稜線歩きは景色どころか、皆、滝のような川を必死で遡る。休憩を入れて5時間ちょっとで稜線上の「燕山荘」に到着。乾燥室は大混雑、びしょ濡れの衣類を乾かし、夕食。夕食後山荘オーナーさんがアルプスホルンを吹いてくれた。高山病対策なんだろうか、夕食後はすぐに寝るなという。
楽しい夕食
アルプスホルンの演奏
明日は3時半起きの4時出発で、朝食前に燕岳山頂を目指す。寝ていても小屋の屋根には雨音が・・明日、降らないとといいけどね。この日、長野県には土砂災害警戒情報が出た。さて明日に続く・・