「育休世代」のジレンマ 女性活用はなぜ失敗するのか? (光文社新書) | |
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一昨日、診断士の理論研修の講師をやったと書いた。私の執筆したものではないが、同じ研究会のS先生が書かれた「女性活躍」の講演の練習を何度も練習したため、女性活躍もだいぶ詳しくなった。本日はその中から一つの話題を。
まず女性活躍の海外比較。ジェンダーギャップ指数というのがある。ダボス会議で作られた指標で男性と女性の格差の指標だ。男女の格差解消が世界経済の発展につながるとして各種の指標を使って比較している。2015年で日本は何と101位、管理職の女性比率はアラブ諸国と同じ水準だそうだ。こりゃまずい。
そして女性活躍のためには、①法令の均等待遇を満たす、出産育児両立支援制度、②さらに両立しやすく働きやすくする取り組み、③真の女性活躍に向けた取り組み の3つのステップが必要としている。①②はともかく、③までやらないと真の女性活躍とは言えない。
講義では「マミートラック」という言葉を紹介した。マミーはお母さん、トラックはレールだ。直訳すると、「お母さんのレール」。「出産後の女性社員の配属される職域が限定されたり、昇進・昇格にはあまり縁のないキャリアコースに固定されたりすること。」という意味だそうだ。これは写真の新書、育休世代のジレンマ、女性活用はなぜ失敗するのか?に掲載されている。
女性活躍と言うが、仕事が確保され、両立が支援できるるだけでは、真の女性活躍とは言えない。真の女性活躍を表す指標の一つは、企業における「女性管理職比率」である。この女性活躍比率は、大企業では4%程度、中小企業で7%、小規模企業で10%弱、平均で6.6%である。(両立支援制度が整っている大企業の方が女性管理職比率は少ないのだ!)安倍政権の一億総活躍社会の政策では、これを2020年度に30%に上げるべく、政策を展開している。
その一つが今年施行された「女性活躍推進法」だ。これは従業員301人以上の企業が対象だが、自社の女性活躍状況を把握し、課題を分析し、公表するようになっている。またこの作業が簡単にできるように、行動計画策定支援ツールも用意されている。また、取り組みが優良な企業は「えるぼし」マークが認定されている。」4月現在46社だ。このうち中小企業も3社含まれている。
という訳で、女性の活躍に向けた取り組み、この研修を通じて、だいぶ詳しくなったね。