「保護具着用責任者」の教育を受講した。来年度法改正で選任が必須となる資格だ。有機溶剤の特別教育をやっている関係からである。
今年、労働安全衛生法が改正され、化学物質の数百種類にリスクアセスメントが義務付けられ、その対応として、保護具の着用が強化された。そのために着用責任者教育が義務付けられたものだ。
教育は6時間、学科が5時間、実技が1時間だ、実技ってどんなんだろ。会場は飯田橋の家の光会館、法の施行が迫っているせいか、百人近く、結構な数の受講者だ。講師は、現場実務に詳しい女性で、なかなか良かった。
法改正の背景や、着用責任者の職務、保護具の選択、呼吸用保護具の種類、使用上の注意点など。実技は、保護具の種類が展示されていて、その説明を聴き、実際に触ってみる。また事故事例を作成、最後に小テスト。どれも無事終了した。
講師の方が、こんなことを言っていた。ある工場で、「作業衣は長袖」と決まっている。ただ暑い夏には、袖をめくって仕事をしている。注意すると、しぶしぶ従う。これはルールが形骸化しているという。
工場では、腕まくりしてると、皮膚が溶剤に罹った時、怪我をしたり、皮膚が爛れたりすれるのを防ぐためだ。これが作業者に伝わっていないという。
う~ん、これはありえるな。事故が減少して、何が危険かわからなくなっている、ただしルールはそのまま、なぜそうなっているか知らない。こういった安全上の基本的な事項は、きちんと伝えていかないとね。これで498個目の資格となります。