kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

価値観

2008-10-05 | 陸上競技
先日話をする中で「価値観の違い」について語り合った。まー酒の席だったこともあり、勢いで話している部分もあるので基本的に私は冷静に対応する役に徹しました。

「少人数だけ強くする指導」と「部員全体を強くする指導」のどちらが正しいか?的な話でした。私はどちらの立場でも物事を考えるようにしています。それはこの件だけでなく全体的に「これが正しい」という意見だけで見ないように心掛けています。基本的には「部員全員のレベルアップ」を目標として「人間的な成長」を期待しています。が、異なる立場で考える人もいると思いますし、「結果的」に「一部が伸びる」事だってあると思います。入って来た選手が全員意欲的かどうかも分かりませんし、早熟型で実は目一杯力を出し切っている可能性もあります。単純に指導者を否定する話にはならないと。

陸上は1人強い選手がいたら、それだけでチームが強くなります。それだけを狙っている指導者もいるでしょう。以前(10年位前ですが…)、「選手は自分を有名にするための手段」だと言われた事があります。「結果」を残すことが「全て」 であり、勝つためには手段を選ばず生活態度が悪くても指導する必要がないという感じでした。

いやーそりゃ違うでしょう、と言いたかったのですが当時は学生であり、そんな事を口にするのもどうかな…という程度の関係だったので聞くだけでした。すでにこの辺りから今の指導スタイルの基礎はあったので、「速いだけ」に価値はないと思っていました。

こういう話を真剣にするというのは嫌いではありません。というか、好きですね(笑)。たまにこういう話をするなかで「価値観」や「考え方」について考える事が見えてきます。「自分の考え方」が絶対ではないと思っています。会話の中で「立場の違い」や「捉え方の違い」についても話しました。たいてい聞き役ですが、あまり偏ると良くないので話を中立に戻したりもします。そうする中で互いに見えてくるモノがありますからね。

国体に行っている間に、「こんなの許されるのか?」と思う事がいくつかありました。これも「価値観の違い」と言えばそうかもしれませんが、「自分が全て正しい」という考え方では周りはついてきませんし、敵を増やす可能性があります。自分自身にもあてはまるかもしれないので、きちんと客観的にとらえていける能力を身につけていきたいですね。

良い時間を過ごしたと思いますね。更に色々と考えていくきっかけになる気がします。
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「強くなる」ことの意味

2008-10-05 | 陸上競技
競技を通じて「強くなる」事が大切だと思っています。そのために我々指導者は様々な取り組みをしていく必要があります。

物事にきちんと取り組むためには「頑張り方」を身につけないといけません。「一生懸命になる」「全力を尽くす」「本気になる」という言葉では簡単に表現する事はできますが、それを実際にやることは非常に難しい。我々が与える課題や言葉を相手がどれだけ受け取ろうとするか。そこにかかっていると思います。

大切なのは「物事に真剣に取り組む事」だと思います。それを教える手段は何でもいい。私は「陸上競技」を通じて、それを伝えていく事を重視しています。1つの事に「真剣」に「真っ正面から」向かい合って、どんな事があっても「逃げない」で進んでいく。普通の取り組みだではそこまで切羽詰まった形にはなりません。

私が顧問になった当初から基本的スタンスは変わっていません。「心」を育てる事を最優先してきました。「心」が変われば必ず結果が変わります。
数年前うちが初めてリレーで中国に行った時、3年生女子は1人でした。1年生の時は追い込み練習を休んだりする事もありました。女子1人だけなので相談する相手も、苦しいときに支えてくれる女子もいなかったので「辞めよう」と何度も思ったはずです。当時は1人だった事もありキツく言う頻度も今よりは少なかったかもしれません。
学年が上がり下級生が出来てかなり成長を示してくれました。率先して動くようになりましたし、チームをまとめようとするようになりかなりチームの基礎ができたと思います。甘い部分もあったとは思いますが、入学当初と比べれば大きな差があります。「走力」としては64秒9がベストでしたが、それ以上の「力」を持っていたと思いますね。

「強くなる」というのは「走力」だけではありません。それ以外の部分の成長があるから「意味」がないと思います。注意を受けて、「うるさい」と思えばそれまで。「何を言っているか分からない」と思えば先には進まない。高校生レベルであれば「自分が正しい」と思う事が多く、指導者の言葉を素直に受け入れることができなかったりします。伝えようとする言葉の「意味」を考える事ができないからです。すぐに感情だけで動く。嫌な事があれば「自分を認めてくれる人」に頼っていきます。慰め合いながらその場に留まる。簡単な事です。しかしそれは現実から「逃げている」だけ。何も変わりません。

「変わる」ためには「痛み」を伴います。自分が逃げていたモノと向き合って進んでいく。難しい事ですが、本当の意味で「強くなる」ためには避けては通れない事だと思います。向き合う強さを持てるかどうかで人間の将来は大きく左右されます。

全ては「やる」か「やらない」かのどちらかです。何かを学ぶためには「嫌だ」と感じる事も多いはずです。「陸上競技」を通じて何を伝えるか?何を学んでいくか?大きな課題です。

堅苦しい文章になりました。高校生が理解できるか?!日頃言い続けている事です。分かるか分からないか、大きな差を生みますね。しっかり考えて欲しいと思います。
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