kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

Tシャツを作る

2011-03-02 | 陸上競技
今年も短距離でTシャツを作ることにしました。なかなかチームがまとまらないので何か1つの事をきっかけにしたいなという想いもありました。昨年作った「百花斉放」というピンクのTシャツはかなり好評でした。沖縄インターハイに行くんだという強い「想い」が込められたものでした。

今年は本当にどうなるのか分からない状態でスタートしていますから選手がそれぞれ勝手にやっているという感じがありました。目標を掲げる前にもっと基本的な部分に心を向かわせていかないといけないといった感じです。そのため背中に入れる四字熟語を考えさせました。こればっかりは私が考えても意味がありませんから。
持ってきた言葉が「戮力協心(りくりききょうしん)」でした。聞き慣れない言葉でしたからネットで調べてみました。意味は「全員の心をひとつにし、一致協力して物事を行うこと。
」というものです。ちょうど良い言葉だと思います漢字が難しいので読めないのではないかという不安がありますが…。

今回は文字の下にイラストを入れようという事になりました。絵を書かせたのですがビックリするくらい下手(笑)。本人には申し訳ないですがさすがにそれはないだろうというものでした。カメとウサギが走っているのですが横を向いてバトンパスをする。手足が長くてちょっと…。業者にお願いしてイラストを考えてもらうことにしました。それが一番無難だと考えたので。こちらからある程度のイメージを伝え、イラストレーターというソフトで簡単な図案を作って渡しました。あまりかわいらしくないのは着れませんからね。で、送られてきたのが下の画像です。



いやー完全に着ぐるみです(笑)。これは無いだろうと思いましたが一応選手に確認しました。やっぱり嫌だということだったので変更をお願いしました。なかなかイメージが伝わらないので様々なイラストを探して添付して送らせてもらいました。これにより大幅に改善されました。



一応、カメからウサギへバトンを渡すという図柄です。何故カメとウサギだったのかは聞くのを忘れていました(笑)。イラストの色は独断で蛍光ピンクにしました。目立つのではないかなと(笑)。

「戮力協心~心をひとつに~」という言葉を背負ってもらいたいと思います。この意味がきちんと分からないと今後戦っていくことは難しい。Tシャツを作るというだけではない大きな意味があります。チームとして成長していくきっかけにしてもらいたいですね。
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卒業式

2011-03-02 | 陸上競技
3月1日、県内の公立高校の卒業式でした。毎年この時期になると寂しくなりますね。いつかは来る「別れ」です。高校生にとってはこの「卒業」が一つの節目になります。卒業式自体は本当に粛々と行われました。「式典」ですから当たり前です。こういう場面できちんとした行動がとれないというのでは困ります。1年間で1番重要な式典だと思います。

卒業式終了後、しばらくしてからトレーニングルームで卒部式を行いました。他の部活動でも行うのかもしれませんが、わざわざ別の場所に集まって時間をとってからやっているのはうちだけかもしれません。形云々ではなくしっかりと別れ、区切りをつける場所が必要だと考えています。トレーングルームの前で保護者が全員待っておられました。3年間様々な部分で支えていただいた保護者です。お礼を言われましたがこちらこそ本当に感謝です。私のような指導者のやりたいことをサポートしていただきました。こちらからもお礼を言いました。選手が待っているので挨拶程度しかできませんでした。本当に申し訳ないですね。一人ひとりにきちんと感謝の言葉を伝えていくことができたら・・・。お許しを。

トレーニングルームでは記念品を卒業生に送り、卒業生から全員一言ずつ言葉をもらいました。どんな言葉でも良いと思っています。卒業生が卒業式の時に口にする言葉というのは本当に大きなものだと思います。一つ一つは書きませんが、在校生は何かを感じ取ってもらえたらと思います。tokusho陸上部に入って性格が変わった、引退してから当時言われてたことが分った、後悔して欲しくない、一つのことに一生懸命になることができて良かった・・・などの言葉でした。これは全力で取り組んだ者にしか見えないことだと思います。本当に大きな言葉です。怪我をして苦しんだ中で多くのことを学んだはずです。特に心に残っているのが「仲間の支え」という言葉です。全員が大小はありますが怪我をしました。その苦しい場面で多くの仲間に支えられたから乗り越えてこれた。仲間と一緒だから大きな目標に向かって進むことができた。自分一人ではできないことだったと思います。一つのことに一生懸命になってこれたというのはこの3年間で大きな財産になるはずです。

私からは「本当に楽しい3年間だった。ありがとう。」と伝えました。引退の時にかなり話をしましたから感情的にはならないだろうと思っていましたが、この3年間を振り返るとやはり熱いものが込み上げてきました。私自身が選手として強くなりたいと思ってやっているときは本当に簡単でした。誰か他の人に頼るのではなく自分自身がやればいいのですから。「絶対にやる」ときめたことは自分自身の意志でやればいい。しかし、指導者になって「他者を目標に向かわせる」ことの大変さを痛感しました。自分以外の人間の「心」を動かすというのは簡単なことではありません。やれば必ず強くなるのに、それがなかなか伝わらない。競技以外の場面で物事にしっかりと取り組まなければ競技場面で絶対にミスをする。何度言っても上手く伝わりませんでした。今年の卒業生はそれがきちんとできた学年だったと思います。こちらが「やれ」と言ったことはどんなことがあってもやろうとする。こちらが求めていることをしっかりと考えて自分たちで行動することができる選手たちでした。特に最後の1年間は本当に楽しかった。全員がインターハイに行くんだと心から思って全力で取り組む。これができるから見違えるように強くなる。うちのような普通のチームがここまで強くなったのは選手の強い「想い」があったからだと思います。一緒に競技ができて本当に楽しかった。ここまで純粋に競技に向かってくれる選手達と出会えて本気で競技に取り組めて本当にありがたいと思います。

この子達に求めていたのは「高校生レベル」の行動ではありません。一人の人間として必要だと思うことを求め続けていました。言われていることを理解することができないことも多かったと思います。周りの高校生は「楽しく」「適当に」生活していますから。言われているときにはなかなか分からないものです。それは本人達も口にしていました。しかし、本当に大切なものは何度も何度も繰り返し話をしていかなければいけません。どんな小さな事であっても目を背けてしまったら成長はありません。今の選手はこの部分がかなり劣っています。だから何度も何度も同じ事を繰り返す。変化の兆しが見られない。難しいですね。卒業生が全てできていたとは思いませんが、この姿を見て何かを感じ取ってくれないと本当に成長できません。

卒業生には「正しい心」で物事と向き合うように話しました。これから先多くの判断を迫られることがあります。自分が「楽しい」というだけで行動を起こしてしまうと良いことはありません。その行動がこれから先にどのような影響を及ぼすかを考えないといけません。自分自身が「これは正しい」と思って行動して失敗するのであれば仕方ない。自分で「これをやったら良くない」と思うことをすれば絶対に良いことはない。いつも「心」を大切にするように話してきました。この部分をきちんと理解してくれれば絶対に大丈夫だと思います。

また、小さな事の積み重ねの大切さについても念を押しました。特に最初の1年間は他の誰よりも早く職場に行って色々なことをするように言いました。こんな私でも最初の数年間は7時前に職場に行ってコーヒーを入れたりしていました。それでどうこうという話ではありませんが、こういう積み重ねがあるといつの間にか周りが助けてくれるようになります。大きな成功を1つするよりもきちんと小さな事を積み重ねていくことが大事です。小さな事3つ達成すれば大きな成功と同じ事。大きなミスを1つすることと小さなミスを3つすることは同じ。小さな事だからと適当に考えていたら良いことにはなりません。小さな事を大事に率先してやるように話しました。

これから先の人生に幸多きことを祈りたいですね。本当に卒業おめでとう。感謝。

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