kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

ミーティング

2014-06-18 | 陸上競技
火曜日、雨予報だったので朝練でメディ投げをして筋肉に刺激を与えるようにしました。更には懸垂や足上げなどまで。女子でこのように懸垂ができる選手はあまり見たことがありません。大半の選手ができるようになってきました。県総体前にはそこまでではなかったと思います。こういう目に見えるレベルアップがあると本人達も自信を持てるのではないかと感じます。

午後は基本休み。女子だけのミーティングをしました。話した内容は特別なものではありません。普通の話です。今回、3走が走れるのか?という状況になった。そのことを他のメンバーが日誌に「絶対にMちゃんと走る!」と繰り返し書いていました。みんな、この子が走るのを待っていたのです。本人はめちゃくちゃ迷惑をかけたと自分を責めています。確かに迷惑をかけています。が、互いに支え合うのがチーム。ここを遠慮していたら絶対にチームとして成立しません。少ない人数ですからお互い何かしらの迷惑をかけているのです。そんな事を言っていたら何も出来なくなります。

うちにはすごく強いエースが2人います。が、この2人だけではリレーは組めないのです。みんながいるからリレーが組める。一人では感じられない一体感を得られる。誰か一人でも欠けてしまったら今のリレーは成立しないのです。個人で勝つことも嬉しいかもしれませんが、やはりみんなで一つのことを目指す事でしか感じられないものがあります。1人では出来ない。実際にリレーを走る4人が必要です。もっと言えばそれを支えるサポートメンバーの存在も男子のメンバーの存在も今のチームには必要なのです。みんながいるから自分がいる。そこを大切にしたい。そんなチームでありたい。

うちのチームの最大の特徴は「明るい」事です。どんな緊張の場面でも明るいのです。これは間違いなくキャプテンの存在が影響しています。周りに気を配ってくれますし、他のメンバーが不安にならないように声かけをしてくれる。大会の時のこの子を信頼しています。だからうちは「いつも通り」でやっていこうという話をしました。ただでさえ緊張する場面です。それなのな普段とは違うことをしていたら力んでしまい絶対に力が出せなくなります。笑顔で明るく。これを求めました。
人生の中でこんなに緊張する場面はないと思います。私はギャンブルなどに一切興味がありません。なんか面白味に欠けますねー(笑)。うちの選手、何にドキドキすることがあるかわかりません。しかし、今回の大会は間違いなくドキドキします。そんなドキドキを経験できるチャンスがあるのです。それを楽しめる余裕が欲しい。一生に何度も経験出来ないドキドキ、緊張感。こんな状態で「絶対やってやるぞ!」と気負ったらうちの選手らしくない。「いつも通り」に「自分達らしく」戦いたい。

それだけ話て後は選手に任せました。自分達で思うことを話しなさいと。ここまで来たら私にできることなんて限られています。テーピングを巻くことくらい(笑)。選手が自分達で道を切り開いていくものだと思います。私は私にできることをしっかりとやる。選手は自分達にできることをしっかりとやる。それだけですね。

終わってから何人かの選手を調整に連れて行きました。更には治療器に当たりに行きました。私にできるのはこんなことだけですから(笑)。そんな中、やはり多くの人に支えられているなと感じることがありました。応援してます!という言葉を何度も頂きました。本当に感謝です。多くの人の支えがあるから今がある。でも、その人達のために走らせるつもりはありません。自分達が走りたいから走るのです。誰かのために走るなんてことは出来ません。結果的に感謝の気持ちを伝えることはあってもレースは自分達のために存在する。そうであってほしいと強く願います。

良い表情をしています。笑顔で明るく、いつも通りにやっていきます。応援してください!!
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たどり着く

2014-06-18 | 陸上競技
月曜日、この日は中国大会のための最後の刺激。強い刺激は与えることはできませんから必要最低限の刺激です。普段と違って前日に走っていますからなんとなく練習の本数を抑えたいと考えていました。

3走、前日の走りで総体よりは走れるという感じはありました、が、走り終わった後にまたハムストリングに張りがきたので精神的にかなり落ちていました。本人は信頼している整体に行ったのに痛みが取れないということで「絶望的な気持ち」になったとのことでした。これが表情に出ています。私としても朝から軽くほぐすこととPNFを行いできることはやっておこうとずっと考えていました。朝起きた時の痛みがかなりあったようでヘコんでいるのが明らかです。

途中、個別に話をすることにしました。この状態では治るものも治らない、多くの方々がこれで大丈夫と言っているのですが本人自身が安心できない。大きな不安に襲われています。この状況を打破出来ない限りは先はないという感じです。精神的なダメージと不安を取り除くのは本当に大変。ここに関してはかなり話をしました。以前と比べて私自身めちゃくちゃ焦るということはなくなっています。もちろん、やばいなーという気にはなりますが一人で同行できるわけではないですからね。割り切れるかどうかは大きいと思います。それでも師匠に相談することは多々あります。ある意味ここが私の安定剤(笑)。多大なご迷惑をおかけしていますが。

周りが強くなっていて走れるので自分だけ置いていかれている、足を引っ張っているという気持ちが大きくあるのです。が、そこを今更どうにかできるのか?できません。リレーは一人でやるものではない。みんなでやるのです。一人がどうこうできるものではないのだから考えても無駄。自分にできることをやるしかない。うちの両エースの間をつなぐことができるのはこの子しかいないのです。小さなエースは「Mちゃんじゃないと安心してバトンが渡せない」とよく言っています。それだけ必要とされているのです。多少スピードがなくても安心して安定してバトンが渡せる選手の方が戦えると思います。

言葉は悪いかもしれませんが「そんなに期待していない」と伝えました。めちゃくちゃ速く走ってくれるとは思っていません。普通に走ってくれればそれで良いのです。間違いなく総体前よりは状態は良い。ここだけで0.3秒近く違うでしょう。最悪0.1秒だとしてもそれで十分だと思っています。どん底の総体を越えたのだから(笑)。あれより遅くなることはない。つまり、チームのタイムは絶対に上がるのです。だから変に責任を感じる必要はない。Tシャツの背中に「自分を信じる」と書いています。これが「自信」となる。他の誰でもない自分自身が走ればそれで良いのですが。すごく速く走ろうと欲張るから変な不安を感じるのです。普通に走れば他の3人がなんとかしてくれます。

そんな話をしてから治療器を当てました。これによりかなり張りが取れました。安心したのもありますし、この治療器がよく効いているのだと思います。これにより午後の練習が出来そうな雰囲気になってきました。練習前に珍しく「いつもより強めにテーピングしてもらえますか?」と申し出てきました。これも「なんとか走るんだ」という現れ。これで走れると確信しました。

練習は並走1本ずつ、バトンパス1本ずつ、スタート2本、120mで終了。3走は走ると少しずつ張りが出ましたがその都度私が緩めることにしました。張るので走れないだけであってそれが緩めば問題なく走れます。この日のバトンパスはどの区間も完璧に近い状態だった思います。総体の前に2.5足長詰めた部分も元に戻しました。それでピッタリ合うという状況ですから問題はありません。

この日の練習、1走がめちゃくちゃ良い動きをしていました。冬期に感じていた進む感じを取り戻してくれた感じがあります。この子だけで総体よりはかなり稼げる。手応えありです。両エースは当然のことながらよく走ってくれています。実は今回の「3走足が痛くなる事件」のおかげで他の3人が「自分がなんとかしてやる」という気持ちになってくれました。それで火がついたという感じを受けています。この事件、チームの結束力を高めるためることにもつながっていると感じています。「Mちゃんと走りたい」と強く思ってくれていますからそれが各自の意識を高めている。
通常であれはチームに悲壮感が漂いマイナスオーラが出るのですが、各自がそこは切り替えて明るく話ができる。これはすごく大きなことだと思いますね。このままで大丈夫なのか?という気持ちが全くないわけではないはずです。しかし、そんな雰囲気は出しません。常に前向きです。これが今のうちの選手達の「最高の良さ」だと感じています。私がどうこうというのではなく本人達の気持ちの部分です。

色々とケアしました。できることは最後までやり続ける。これは忘れたくありません。かと言って「インターハイに行かなければいけない」という義務感というか悲壮感はない。こういう部分ではやはり今が一番良い状態かもしれませんね。

なんとかここまでたどり着きました。神様はいつも私に「油断するな」と様々な試練を与えてくれます。何も問題なく物事が過ぎてくれるのが一番楽なのですがそうはいきません。まーそれが私の人生なんだと思っています。戦える手応えを胸に最後の刺激を終えました。本当に長い数日間でした(笑)。

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