kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

強化練習2日目〜何処を目指すのか〜

2016-09-01 | 陸上競技
続き。面白くない内容かもしれません。それでも記しておきます。否定的に書くのではなく私が感じている事を書きます。

放置してグランドを去りました。演技でも何でもなく「この程度の練習をするのであれば負けてしまう方がよい」と本気で思ったからです。我々は嫌な思いをさせないように事前にあれこれ伝えます。きちんとした練習をしていなければ強くならない。最後の最後で痛い目にあう。そうなるとしんどいのは選手です。勝てるかもしれないチャンスを逃してしまうのだから。が、どれだけいっても本人達は経験したことがないので「何を言っているの?」という感じで終わってしまいます。実際にそのような場面に直面していないのですから何を言われても本当の意味が伝わりません。

そうであれば勝てるチャンスがあったとしても「負けてしまえば良い」のです。人生の中でもう二度とその大会はやってきません。それだけのリスクを背負っているのことが分からないのであれば負けて後悔すればいい。それで自分が言われていた事の意味が分かるのであれば安いものです。長い人生の事を考えたら「負けて気づく」こともあるでしょう。

それにより「あの学校に行っても結果が出せない」と言われるのであれば受け入れるしかないと思います。そこまで変えることが出来なかった私の力不足でしかありませんから。全ての選手が右肩上がりに記録が伸びるわけではありません。中学校の時の記録を越えられずに終わる選手も数多くいます。特に活躍していた選手であればあるほど結果が出なければ目立ちます。そういう時には「指導者が悪い」という批判を受けるようになるのだと思います。

私自身は基本的な信念をずっと変えていません。前任校でそれなりにチームが作れた時も今も根本的な部分は何も変わっていません。選手自身がその気にならなければ絶対に強くならない。どれだけの才能を持った選手であっても必要な事をやらなければ強くなるはずがないのです。少しやったくらいで結果を求めるのであれば選手には向かないと思っています。うちの選手が中学2年生の時の動画を見たら「恐ろしいほど細かった」という話をしていました。だから走れていたのです。女子は体型が変わります。筋肉質の選手であればそれほど問題なくやっていけるのかもしれませんが。

そういう部分も含めて指導をしています。

女子が仕事をしているところに来ました。が、私は別件があり対応していました。しばらく待たせることに。こちらもやらなければいけないことがあります。

その後時間ができたので話を聞くことに。残念ながら私から話す気にはなりませんでした。繰り返しになりますが「好きにやればよい」と本気で思っていました。こちらが声をかけてきちんとやろうというレベルはすでに過ぎていると思います。これだけ話をしてきても頑張れないのであればやってもやらなくても同じです。

一応全員がどう感じていたのかを聞きました。キツくてやるだけになっていた、意識してやらなければいけないことが出来ていなかった、言われている事が出来ていなかったなどの話が出ました。自覚しているのです。それを見過ごしていたら「これくらいの練習をやればいいや」で終わってしまうのです。それだけは絶対に許せません。メニューをこなすだけの練習をするのであれば自分達で適当にやっても同じことです。

前日に負荷をかけています。それくらいの事はこちらも分かっています。やっていないとは思っていません。が、それでもやらせていることの理由を考えないといけない。どうしても必要だからやっているのです。前から「強くなるための練習をする」と話しています。強くなるためにはどんなことがあってもやらなければいけないことがある。それなのに「キツイから適当にやる」というのはあり得ないと思います。自覚症状があるなら尚更。きちんとやっていないというのが分かっているのです。そこに何の意味があるのか?私には見出せません。

ある程度個別に話をしました。全員いる場面なので細かいことは言えない部分がありますが。予選で記録を出して決勝で落とす。ここにも理由があるのです。何が何でもという気持ちが足りない。負けても仕方ないと自分で自分の力を低く決めてしまっている。気持ちが乗っている時には練習が頑張れるがキツクなるととりあえず終わらせればいいとなる。このレベルの話をしていて本当に上のレベルで勝負できるのか。本当に強くなりたいという気持ちを持っている選手は「何が何でもやる」という姿勢を絶対に崩しません。うちはそういう意味では絶対に勝てないと思います。

この日は1年生にかなり厳しく話しました。勘違いするべきではない。中学時代にそれなりに活躍したかもしれない。が、それはあくまで県レベルの話です。ジュニアオリンピックに出場したとしてもそれは「勝ち取って出た大会ではない」のです。そういう大会に出たことで満足して自分達の力を過信してもらったら困ります。特に本当に近くにいる選手が高い評価を受ける環境の中でやってきています。悔しい気持ちもあるでしょう。自分も!という気持ちが必ずあるはず。それなのに相手に勝つ前に自分に負けている選手が強くなれるはずがない。近くにいる選手を越えるだけの力があってもその能力を自分自身で伸ばしきれていないのです。

2年生の短距離は1人しかいません。この子にかかる負担は大きい。下級生が強ければなかなかキツイことを言えない。が、競技力があるから偉いわけでも何でもない。私の言っていることをきちんと理解して行動できるのであれば2年生の方が競技者としては優れているのです。1年生の行動の遅さ、声を出さない部分は目に余ります。こちらがやるようにと指示していることに対して理解できずにやろうとしないなら、私からの指導を受ける必要はないと思っています。甘すぎます。

勝ちたいと言葉にする。それは簡単です。が、それに見合うだけの努力と一生懸命さがあるかどうかです。どう考えてもこの日の練習では強くなるとは思えません。

その事をかなり話しました。

人生の中で競技が出来る期間というのは限られています。次の県新人はずが1回しかない。インターハイを賭けて戦えるのは2年生はあと1回、1年生はあと2回しかないのです。ダラダラやっていて届くことがあるのか。そのチャンスをつかめるかどうかで人生自体が大きく変わってくると思います。インターハイに出たから変わるのではない。そこにたどり着くまでの想像を絶するような努力は今後の人生を大きく変えるからです。そこの感覚はなかなか分からないと思います。

私は選手に好かれようと思って指導はしません。嫌われたとしても必要なことは絶対に伝える。好かれるために選手の機嫌を伺いながらやるなんて事は本人に取っても絶対的にマイナスでしかありません。また、お願いして練習をしてもらうつもりもありません。頭を下げて練習をやってくれないかと頼む必要があるなら私はその選手と一緒にやる事はしません。力はなくても一生懸命やって0.01秒でも記録を伸ばそうとする選手と一緒にやる方が私自身が楽しいからです。

女子は力があります。この子達が本気になったらどこまでやれるのか本当に楽しみでもあります。が、本気になれなくて県内で活躍する事で満足するのであれば適当に練習をしていても達成できるかもしれません。3年間中国大会に進みましたというところで自分自身が満足するのであればそれも一つの選択だと思います。「本当はもっと上で戦えたのに」と思ったとしても結局はそういう練習しか出来なかったということになります。

しつこいようですが、私の練習スタイルは今も前任校も大きく変わりはありません。強いて言うなら練習量が減ったことくらいでしょうか。走る距離が極端に減りました。これは選手がショートスプリント寄りになっているからで、ロングスプリントが増えてくればまた別の形の練習をやることになると思います。選手との向き合い方も変わりなくやっています。このスタイルが嫌いな選手もいるかもしれないですが。

強くなりたいのであればやるしかない。それも良い練習をやるしかないのです。その感覚がなければどれだけやっても強くはならない。涙を流していた選手もいますし、目に涙を浮かべていた選手もいます。何を意味する涙かは分かりません。が、ここで変わらなければ何も変わらない。明日も明後日もずっと今のままです。

選手にはまた同じようにやる気が感じられない「やるだけの練習」をしているようなら本当に指導する気はないと伝えました。本当に強くなりたいのであればここは越えなければいけない壁なのだと思っています。私に従えという話をしているのではありません。誰のためにやるのかを考えてもらいたいのです。キツさに負けて手を抜いてしまうようであれば「強くなりたい」「勝ちたい」という言葉は表面的なものでしかない。本当に心から思うのであれば随分違う結果になると思います。行動が変わるはずです。

厳しい。当然です。自分達だけではそこまで到達できないからです。やっていないとは言わない。が、本当に必要なレベルではない。それだけの話です。

私自身を正当化するつもりは更々ありません。が、今の選手達の力を一番分かっているのは他の誰でもなく私だと思っています。毎日グランドで選手の様子を見ています。だからこそ分かることがある。うちの女子はかなり強いと思います。私が指導してきた中で一番といって良いほどの潜在能力を持っています。これに「心」が付いてくれば本当に強くなると思います。前任校の選手は力はそれ程ありませんでしたが「強くなりたい」という気持ちは間違いなく上です。だからこそ中国大会を経験したことのない選手がインターハイに進めるようになる。

面白くないかもしれません。それでも私は選手に向き合うつもりです。それができなくなったときは私自身が指導を辞めるときだと思っているからです。暑苦しくても選手一人一人と向き合っていきたい。それしかできないですから。

長くなりました。気が向いたらまた書きます。
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強化練習2日目

2016-09-01 | 陸上競技
水曜日、この日は何とか天気も持ち直しこちらがやりたいと思うことができそうでした。が、翌日からの文化祭の体育館準備に何人か担当になっているようで練習が開始できないことが判明。バトン練習などのことも含めてやらなければいけないことがたくさんあります。そうなると揃ってからでないと練習が始められません。本当なら競技場でしっかりと走りたかったのですがそれもできず。

そうであれば他の者も体育館準備を手伝って少しでも早く練習が始められるようにしたいなと。全員が手伝うことにしました。担当者からは「ありがとう」と言われましたがここに関しては「うちの都合ですから」としか言えません(笑)。善意で手伝うというよりは個人的な部分で手伝っています。それでもこうやって学校行事などに貢献するという感覚も必要かなと思います。男子は準備の段階からよく動いていましたね。裏表なく頑張ります。

その後、ダイナマックスのフロント&バック投げをアップにしてから練習開始。通常通りの流れで練習をすることにしました。が、色々あって私は最初から練習にほぼ出れず。アップ、ドリル、チューブ、並走という指示は出していました。私が少し顔を出した時には30&60をやっていました。練習の流れをほぼ見ることが出来ていません。部分的な所だけをみて判断するのは良くないなと思います。走れているのかどうかさえ確認ができず。そこからまた呼ばれたので練習を抜けました。

タイヤ引きをやるように指示。3本1セットとしてしっかりと走るように伝えました。30&60の途中で抜けたので戻ってきた時にはタイヤ引きの1セット目が終わったところでした。グランドでは他の部活動が活動をしていたので予定している練習が出来ず。仕方ないのでもう1セット。2セットやった所で諦めて先に軽い食事を摂らせることにしました。他の部活動が休憩に入った時から走り始めるようにと指示を出して私は再び2時間コースの用事を。全くと言っていいほど練習は見れませんでした。

走練習は前日に途中で終わってしまった120mの並走。強化練習として位置付けていましたからここはやらなければいけません。400m系の選手は多分折り返しをやっていたはずです。確認するのを完全に忘れていました。

戻ってくるとシャフト補強に入っています。が、これがあまりにも酷い。過去最低だと思いますね。男子はしっかりと前向きにできていました。が、女子は疲れているモード全開。とりあえず言われたからやっていますという雰囲気の中で練習を渋々やっている感じでした。男子がシャフトが終わってもまだダラダラとシャフト補強をやっている。男子がスナッチを終えてもまだシャフト補強をやっているので男子には鉄棒をさせておきました。それでもまだ緩い。さすがに頭にきました。

私はグランドに立って練習を見続けたいタイプです。メニューだけ与えて自分たちでやりなさいという気にはなりません。それが責任だと思っています。が、グランドに立った時にこのような「仕方なくやっています」という雰囲気を見ると一気にやる気が失せます。この姿を見ると私がいなかった時の走練習も推して知るべし。やるだけの練習になっていたのではないかと思います。

やるだけの練習が一番嫌いです。とりあえずやれば良いという感覚でいるならやる必要はありません。前日にもやっていますからキツイのはわかります。身体が思うように動かないかもしれません。しかし、それは分かりきっていることです。分かっていてやらせているのです。それなのにこの態度と取り組みの姿勢は何か。他の人ならどうも思わないのかもしれませんが私的には絶対に許せない。力があるからといってこのような態度で練習をするのはどうなのか。前日の取り組みの姿勢は何処へいったのか。はっきりいってこのレベルの練習をしていたらそれなりに活躍するかもしれませんがそこで終わりです。県内で「あそこは中国大会に行くよね」と言われるレベルの練習。

そうであれば自分達で勝手にやれば良いと思っています。冗談じゃない。持っている力を最大限に引き出していかなければいけないはずなのに「キツイから頑張れない」という低レベルな話をこの後に及んでしなければいけないというのは問題外だと思います。それにより女子はフリー。これからずっとフリーでも良いと思いました。自分達は頑張っているんだという狭い世界の中で生きていけば良い。男子はそこまで力はありませんが手を抜かず一生懸命にやります。それなら全国で戦えなくても中国大会を最大目標において男子と一緒にやっていく方が何倍も楽しい。そう思いました。

男子には指示を出して肩車スクワットとカニ歩きをさせて終了。ひいきをするつもりはありませんがこちらとしても「嫌々練習する姿」を見るのは苦痛です。楽しくやりたい。

どう思われるか分かりません。が、指導する側が選手に全て迎合して「よくやっているね」と褒めて持ち上げて練習をさせるのは絶対に違うと思います。もちろんそういう場面も必要だと思います。以前に比べたら私もそのような手法を取るようになりました。が、だからといって自分自身のポリシーを捨ててまで指導する気にはなりません。「力があるんだからしっかり練習してください」「嫌なら別のメニューをやりましょうか」といった指導はできません。

勝てるからやる。周りから「強いですね」と言われることに私自身は一切の価値を感じません。きちんとした取り組みができていないのに勝ったからといって何の意味があるのか。前から比べるとやれるようになってきている。が、いつまでもその段階で終わっていて良いのか。あれほどダラダラやっている姿をみて私が「一緒に競技をやりたい」と思うのは不可能です。どれだけ疲れていても「必要だからやる」のです。キツイからこそあえてやる。前日のタイヤ押し50本もそうです。無駄に思えるかもしれませんが必要だからやるのです。幼いとはいえこの程度の練習では先がしれています。放置してグランドを離れました。

こういう書き方を保護者が見られたら「どんな指導をしているのか」と言われるかもしれません。更には私の指導スタイルを把握されていない方は「なんて理不尽な指導をするのか」と言われるかもしれません。が、この夏私は人生で一番競技に対して真剣に向き合ったと思います。ほぼ休みなし。選手が休んでいるときでさえ、他の子を他の合宿に連れて行ったりとしていました。勝手にやっていると言われたらそれまで。が、そういう機会を与えていかなければ強くなれないというのが分かっているからやっているのです。本人たちの可能性を引き出すためには何をしなければいけないのかという話です。が、本人達がそこまで求めないのであれば私の行動は「余計なお世話」でしかありません。不要なのです。

面白い内容ではありません。が、記しておきたいと思います。この後のことはまた別に書きます。
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強化練習2

2016-09-01 | 陸上競技
続き。

火曜日、午後からは走ることにしていました。本来であれば午前中しっかりと短い距離を走って午後はひたすら長めの距離をと思っていたのですが雨のため計画変更。これはどうにもできません。

午後の前半は選手に任せることに。会議があって参加できませんてました。可能な限りグランドに立ちたいと思っています。とはいえそうならない事も多い。前半はドリルをやるようにしていましたからそれほど難しくない話だとは思います。が、細かいところを見ていきたいなと思っていたのでやはりもう少し何とかしたかった。

私が到着した時にはドリルがほぼ終わっていました。グランドが広く使えそうだったので並走からグランド中心を使っての練習としました。並走をやってから30&60。この段階でバトンの出のタイミングは合わせていますからその流れの中でバトン合わせ。スタブロから出て合わせるようにしました。距離がある程度確保できるので練習が効率良く出来ました。男子に関してはメンバー変更も視野に入れながらやっています。バトン合わせの練習頻度を増やさなければいけなくなります。これまでもやってきてはいますが自分が走る可能性があるという意識でやっていたかどうか。ここの部分の取り組みに関しては考える必要があると思いますね。

そこからは走り込み。120m位の距離で並走をすることにしました。以前は良くやっていた練習です。60m地点でバトンを渡してそこからフィニッシュまで競争。全くスピードを緩める場面がないのでかなりきついと思います。3本1セットにして3セットの予定。400mに出る選手もいるのでその選手だけは折り返しまで。戦える可能性があるのだから負荷をかけていかなければいけません。幸いOは本当に真面目に取り組みます。キツくても手を抜かない。こういう選手と一緒にできるというのは本当にありがたいなと思っています。

少し休んで2セット目に入ろうとした所でまた雨。午前中に降ったスコールのような雨が再び。それにより練習中断。グランドが水浸しになり使えなくなりました。部分的に雨雲が発生していきなりの雨。予報に関してはかなりこまめに見ていますがこうなると判断が難しくなります。仕方なく走練習はやめることに。出来ません。そこから40分程度体幹補強を実施。家での補強を言い続けていますが全体でやる時も必要。

やはりまだまだ弱い。継続してやってきたつもりですがまだまだ足りません。とはいえ、この日は良く取り組んでいました。午前中にあれこれやったので雰囲気が良くなっていました。選手同士の距離感も随分近くなってきたかなと。この日はやりたい事がすべて出来たわけではありませんが、雰囲気は良かった。この日は、ですが。

投擲合宿に参加していた選手、動きの課題を修正する練習を教えてもらったようです。本当にありがたいことです。本人が結果を残したいと強く望むのであれば環境を与えるというの重要なことだと思います。大まかな事は出来ますが動きの修正は出来ない。だからこそ頼れるところに頼りたい。無責任だと言われるかもしれませんが。出来ないことをできるように見せかけても選手のためにはなりません。何とか恩返しができるようにしたいですね。

ひとまずここまで。また書きます。多分。
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