kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

感謝と前に進むエネルギー

2018-02-18 | 陸上競技
土曜日。前の記事に書いたような話をしてから練習開始。私はあれこれやっていました。練習の準備などもしながら全体を見ている。すると部室の隣にあるトイレの所に人が立っている姿が目に入りました。遠くて誰か分からない。まー良いかなと。誰か外部から他の部を訪ねてきたという感じかなと。

近づいて見ると卒業生でした。さて1年前に卒業した男子が今の3年生と一緒に来てくれていました。突然のことでしたから把握できませんでしたが。その後、唯一の女子でチームを支えてくれたマネージャーも3年生女子を連れて来てくれました。本当に驚きました。何かあったというわけではないと思います。それでもこうやって連れ添って来てくれる。本当に嬉しかった。

今の学校に赴任して3年目。来月卒業する選手と一緒にこの学校に来ました。私も選手も「これまでとは違う」という感覚の中で戸惑いながらやってきました。今でも覚えているのが赴任して少ししてからある生徒から「すごく嫌な奴が転勤してくると聞いていた」と直接言われる。まーそうだったのでしょう。それを言われるというのは完全に「受け入れたくない」という姿勢があったんだろうなと。これまでやってきた陸上競技とは全く異なる陸上競技だったかもしれない。そうであれば居心地のいい場所を壊す「外部者」でしかなかったでしょうから。

自分の中で耐えられないくらいの批判もあった、本当に苦しかった。一挙手一投足に対しての批判がありここまでして陸上をやらないといけないのかという気持ちが強くあった。大好きだった陸上競技が嫌いになっていた。これは私の人生の中で大きな事。なんでグランドに立たないといけないのか。それを真剣に考えた。そういう雰囲気がある中で生きていた。

今回来てくれた卒業生。本当に戸惑いの中でやっていたと思います。それがいつのまにか受け入れてくれていた。こちらがやりたい事を理解してくれていた。全てを受け入れてくれたかどうかは分からないがこれまでとのギャップを理解してくれたと思う。その中で必死に上を目指そうとしてくれていました。その流れの中でマネージャーが男女を支えてくれた。女子はこのマネージャーを中国大会に連れて行くんだと一つになった。故障した選手もいる中で県総体を通過。今の3年生がすぐにマネージャーの所に抱きついていって涙していたのを覚えている。

そういう経験ができたのはこの子達にとって本当に大きな事だと思う。それが翌年のインターハイへの道に繋がった。練習後にマネージャーに感謝の気持ちを伝えた。みんなこの子のことが大好きだったからグラントに来てくれるだけで元気になる。「2年前と同じでみんなが真面目に一つずつ練習してて見ていて嬉しかった」と言ってくれました。本当に救われます。この子に限らず卒業生がこうやって来てくれることはもがきながらやっていたこの数年間の中での支えになります。

指導スタイルを否定される。それだけに留まらずさまざまな批判を受ける。本当に指導をしていて良いのか悩み続けた。それでもこうやって「本気でやる」事で伝わることがある。一生懸命やる選手のために何をするか。そこが一番の原点だと思う。易きに流れ全てを受け入れられるように生きていくのはきっと簡単。自分が思う事をやり続けてきて、こうやって「応援してくれる人」か生まれてきたのは本当に嬉しい。心から感謝したい。こうやって会える事でエネルギーをもらえる。

県総体や中国大会を見にきてくれると話してくれていた。これは今の選手にとってプラスになる。ちかになる。前へ前へと進むエネルギーに変わる。突然の来校だったが嬉しかった。今の事、当時の事を少しずつ話ができた。こういう繋がりがあるというのは嬉しい。この子達が作ってくれた「土台」の上に今がある。そこをどこまで積み上げることができるか。

ありがとう。本当にそう思う。指導者だからいつも自信を持って立てるわけではない。時代の流れとともに「競技指導」を求められなくなるのかもしれない。適度にやって適度な結果で良いじゃないかという時代。部活動は社会体育に代わり、楽しく自分達のペースで好きなようにやれば良いという風潮になるだろう。その大きな波の中で自分がどう生きるか。見失いかけている部分があったかもしれない。それでも卒業生と3年生が来てくれたことは本当に支えになる。

この子達に恥じない生き方をしたい。心からそう思う。本当に感謝。
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心が動く

2018-02-18 | 陸上競技
金曜日、冬季オリンピックがかなり気になっていました。男子フィギュアの羽生選手。どれだけ自分の力を出せるのか。金メダルを取るとか取らないとかではなく「自分のパフォーマンスができるのか」というのが気になっていました。

会議などもあったのでライブで見ることはできませんでしたが少ししてから動画でその演技を見ることができました。先にノーミスで111点を獲得したというのは知っていましたが実際に動画で見てみると鳥肌が立ちました。演技そのものに対しても感動しましたが、その舞台に立つまでにどれだけの想いを持ってやってきたのかという部分を考えると想いはまた別の部分に向けられます。

11月に靭帯損傷。そこから2月までの3ヶ月、どのような想いを持って過ごしてきたのか。これわ我々が想像するレベルではないと思います。オリンピックに出る云々ではなく競技を続けられるのかどうかまで考えたという話を本人がしていました。それほどの大きな怪我だったのだと思います。記録会に出るというのではなく世界最高の舞台であるオリンピックに出る。単純に出るだけではなく「金メダル」を目指す。勝手に想像するのは失礼だと思いますが「金メダル」を目指すのではなく「自分のパフォーマンスを発揮することができるかどうか」があったのだと思います。

誰にも負けない「強い意志」がある。周りは「無理だ」と言うだろう。それが本人の耳に入ることもあったはず。それでも「絶対にやるんだ」という「強い意志」を持ち続けることができる。優しい柔らかい外見とは真逆の部分が羽生選手の「心」の中にある。苦しさも焦りもあったはず。それでも「自分ならできる」と信じて「オリンピックで自分のパフォーマンスを」というのが彼の支えになっていたのではないか。

言葉では表現できない。それでも「強い意志」があるのだけは間違いない。これはオリンピック選手だからできるのか?分からない。高校生にはできないというのはないと思う。もちろん、競技レベルも違えばここまで培ってきたものも違う。それでも「目標」に向かう強い意志はアスリートととして持てるのではないか。怪我をしたからもうダメだと諦める。これは簡単。それでも「目標」が本物であればそこに向かって出来ることを最大限にやれるようになる。

「目標」があるからできるわけではない。それを本人が「心」から欲しているかどうかは大きい。怪我をしてしまったから仕方ない。それでは何も生まれない。そこまでに何をするか。オリンピックだから出来るわけではない。本当に考えて考えてやるから出来ることがあると思っている。「頑張っている」事を評価されるのではない。怪我をしたけど頑張っています、というのは「結果」とは関係ない。「結果」に繋げるためにその時その時に出来ることを真剣に考えそれをやれるかどうか。治るまでは出来なくて仕方ないという気待ちは羽生選手にはなかったはず。誰にも負けない「強い想い」があるからこそ自分の力を出せた。

奇跡的な話かもしれない。単純な美談ではない。そこに至るまでの「心の動き」は周りが想像するレベルではない。惑いも不安も抱えきれないくらいあったはず。プレッシャーに押しつぶされそうになる事もあっただろう。言葉では言い表せない感情。それでも進むと決めているから誰にも達成できない大きな結果を生み出すことができる。

特別な存在だと思う。それでも高校生にも同じ「想い」をもたせたい。高校生にとってのインターハイ。人生の中で何度も経験できるものではない。中学時代から活躍して全国大会に進んでいる選手にとっては当たり前に存在するのかもしれないがうちの選手にとっては違う。ここに向けてさまざまなことをやってきた。舞台の大きさは違うかもしれないが「インターハイ」はうちの選手にとって「オリンピック」よりも大きな話だと思う。そこに向けてどれだけ「心の動き」が生まれるか。ここだと思う。

そんな話を土曜日に選手に伝えた。なかなか言葉では伝わらないかもしれない。それでも伝え続ける。アスリートとして。想いをどう向けるか。どれだけ心から欲するか。そこだと思う。何が何でもやり続ける。進み続ける。そこが大切。

見ている者の心を動かすことができる。本当に素晴らしい。うちの選手にもそんなアスリートになってもらいたい。強く思う。
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練習を任せる

2018-02-18 | 陸上競技
金曜日、この日は朝から出張。朝練は行きましたが午後は選手に任せることにしました。というか任せざるを得ない状況なのですが。会議が終わってから戻って練習を見るという方法もあるのでしょうが(笑)そこまでやらなくても自分達でやれなければいけない。当たり前の部分が当たり前にできるかどうかは大きいと思いますね。できないようならそこまで。

心配なのはグランド状況です。前日がかなり緩くこの日の朝も。雨が降らなければ乾くでしょうが。後で確認するとあまり日が差さなかったようでグランドはかなり緩かったとのこと。その中での練習ですからかなり走りにくかったのではないかと思います。それでもやるしかないという判断になると思います。私が不在であれば判断は自分達でやるしかなくなりますから。そういう判断も自分達の中でやっていかなければいけないと思います。

メニュー的には加速段階をしっかりと作りたいなと考えていました。練習の前半には加速ドリルとマーク走を組み合わせる。やりたいことは加速段階の動きなので加速ドリルの後に自分達で走る感覚を確認することは重要だと思います。加速ドリルではスタブロから出ます。マーク走ではワンハンドから出る。少し感覚は違うかもしれないですが。一歩目の膝の引き出しを意識させています。方向性と運び方。これを普段からきちんと身につけさせておきたい。中間マークを1本走ったら壁での引き出しやタイヤ押しなどでもう一度確認するように指示しておきました。

そこからシャフト補強を行ってB走とDM走。30mから60mまでメニューに組み込んでおきました。普段は50mまでしかやりませんから少ししんどい部分があるかなとは思いますが。動きの変化を感じながらやらせるために工夫しています。これが工夫というのかどうかよく分からないですが(笑)本人たちの感覚の変化を生み出す。ドリル的な動きとは違う部分で走れるようにしていきたいなと。

さらにはここからマーク走(笑)どれだけやるのか。走る本数や距離はそれほど多くないですが何かしら必要なことはやっていると思います。最後に競争させて終わり。見ていないのでなかなか細かい部分は書けないのですが。

私は親しい指導者達と懇親会。あれこれ話をしました。思う事もあります。先日の合宿で走りを見てもらって応援してもらえる部分もあります。こういう経験を選手が生かしてもらいたい。私自身がこんな性格ですからなかなか難しい所もあると思います。それでもインターハイに行って欲しいと言ってくださる方もいる。使命もあると思います。

しっかりと進みたいですね。内容は薄いですが記録しておきます。
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