kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

冬季練習に入る

2018-11-08 | 陸上競技
ミーティングの後、練習に入りました。冬季練習のスタートです。

これも考え方があると思います。かなり追い込んできたので「リフレッシュ期間」としてしばらく練習しないというチームもあるのでは。大学などでは「移行期」として1か月くらい完全にフリーにするチームも。オーバーホールするという考え方かもしれません。張りつめた糸をいったん緩めてもう一度一から作り直すという感覚だと思います。

私はできるだけ休まずに取り組みたいと思っています。せっかく作ってきたスピードや身体をまた0に戻してしまったらまたそこからやり直すことになる。筋力は低下します。感覚もなくなります。休むメリットと続けるメリットどちらが大きいかと天秤にかけて後者を選びました。これはこれまでもずっと同じです。ミーティングなどを中心にして「心」を作る時期もありましたが今は練習を継続して次に向けて準備をしていきたいと思っています。

とはいえ、これまで通りの練習をしていたら飽きてくるので。少し目先を変えて練習内容の確認のような形にしました。追い込むというよりはあちこちに負荷をかける部分でしょうか。必要である股関節周辺の強化がどれだけできるか。さらにはストライドを1センチでも伸ばしていこうという試みです。12秒15で走ったNが100mを走るのに50歩かかるとする。1歩で2センチストライドが伸びればトータルで1m変わってきます。それだけで11秒台に限りなく近づくことができる。股関節が硬くて上手く使えていない部分をこの冬で克服したいと思っています。全体的にいえることです。

ダブルダッチから。長距離も一緒にやりました。見ていると面白いですね。性格が出る。タイミングが取れない選手は縄に入れません。短距離であろうが長距離であろうがこの部分は変わらない気がします。怖くて一歩が踏み出せない選手はやはりここでも怖がる。自分の身体がうまくコントロールできない選手はうまく跳べない。ダブルダッチをやったから速く走れるようになるとは思っていません。「要素」の一つとして考えています。しばらくやりました。

終了後、バランス系の練習をしてからBDを使った練習へ。これも前任校ではかなりやっていました。不安定な状況下で自分の体を動かす。BDスクワット、BD開脚スクワット、BD前後開脚スクワット、BDサイドランジ。全ての種目でBを持って実施。前後開脚の時などはBを利用しながら乗ります。前任校ではシャフトを背負ってやっていました。今は「軸を保つ」という部分を重視したいのでBを持って行うことに。不安定ですから自分でもどこを使っているか明確にならない部分があります。それにより細かい筋肉とコーディネーション能力が身につくと思っています。この冬は導入していこうと考えています。

そこからは補強サーキット。通常行う種目に加えて久々に「パワーロープ」を。「ジムロープ」とは違います。「重い縄跳び」です。この練習と普通の二重跳びを組み合わせる。さらには開脚ジャンプを組み合わせる。股関節でしっかりと衝撃を受け止めるための開脚ジャンプです。これもこの冬はしっかりとやりたい。時間との勝負です。

走る練習ができないのでそのまま「マークラン」を。これも「マーク走」とは異なります。フロント走とバック走の繰り返し。10m走ってバック走で戻る。そのまま20m走ってバック走で戻る。これを40mまでやって交代。本当に遊んでいるようなものです。単純に走るだけではなくいろいろな刺激を入れていきたいなと。有酸素系が苦手な部分もあるのでこうやって「強制的に動き続ける」という感覚は必要だと思うので。3セット実施。ワイワイ言いながらやっていました。それでいいと思います。

最後にランジ系。パワーランジとBランジを。パワーランジというのは私が勝手に名付けただけなので正確な名前はわかりません。というか名前があるのか。軸を作った状態でランジをするだけなので(笑)。これまでランジ系はあまりやっていませんでした。特別意味はないのですが。しかし、股関節の伸展が十分でない選手が多いなと感じていました。動きの中で股関節が開くという部分がない。そうであれば走り以外でそういう感覚を身に着けていく必要があるのではないか。ということで単純にランジ。リズムなどを入れてしまうとやりたい動きが出来なくなるのでゆっくり正確にを意識。

これで終わりの予定でしたが最後にもう一種目やるように伝えると「カウントダウン」をやると。自ら股関節に負荷がかかる種目を選んでいました。実施するにあたってなかなか行動が出来ない選手も。受け身になりすぎですね。こういう部分は間違いなく競技に影響してくると思います。そこをどのように変えていくか。これも冬季練習の大きな課題かもしれません。

この日から社会人選手も一緒に(?)練習をすることに。近所で働いているので可能な限りの練習環境の提供。お互いに刺激になります。多くのことを学ばせてもらえたらいいなと考えています。一緒のグランドでやるだけでずいぶん違ってくると思うので。高めあえる関係が作れればと思いますね。

少しずつ進んでいきます。大きな結果につなげていくために。
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少し話す

2018-11-08 | 陸上競技
県体を終えて冬期練習に入ることに。私自身、色々と考えることがあり今後の練習の流れや取り組みをどうするのかかなり悩んでいました。それでも「成長」につながるためにどうするか。今の時代に合わせて自分自身も変化してかなければいけないなと感じるようになりました。先に進まなければいけない。

水曜日。この日は短時間ですが会議でした。それが終わってから短距離のみではなく長距離も含めてミーティングを。これからの活動に向けてどのように取り組んでいくか。方向性を統一しておきたいと思っていました。もちろんそれが伝わるかどうかは別問題。こちらの自己満足にならないように最大限の注意を払わなければいけないのですが。

最初に2人または3人で手をつながせました。体温は人によって異なります。基礎体温が温かい者もいれば低い者もいる。ペアを変えてもう一度手をつながせる。「冷たい」と感じた者もいたようです。そこで「熱」についての話を。これは県体の最後のミーティングでも少し話をしていました。「熱が足りないのでは」という内容。本気で取り組んでいるのかどうかは別にして「熱」があるかどうか。

手をつながせたのは「温度差」を感じさせるため。自分は普通だと思っていても他者と手をつないだ時にその「差」を感じることになる。その「差」は何もしなければ自分では気づかない。そしてしばらく手をつないでいるといつの間にかその温度差を感じなくなる。つないでいる部分が熱伝導によって「高い」ほうから「低い」ほうへ移ってしまったからです。そうなるとどちらが温かかったのか分からなくなる。

競技に対する取り組みでも同じことが言えます。特定の選手が高くても他の者が低ければいつの間にかその熱に合わせるようになる。完全に一人で行動できるのであれば別かもしれませんがやはり高校生です。周囲に熱を奪われることは当然ながら起きうることです。そうなると先には進めなくなる。さらには一人だけ「熱」を持っていても駄目だと思います。結局は周囲に奪われる。そうであれば「自分だけやればいい」というのではなく「全体を引き上げる」という感覚も必要になります。自分だけが熱意をもって取り組んでいたらそれが結果につながるというものではない。集団の力というのはあります。熱が逃げないようにそれぞれが取り組みの「熱量」を上げていく必要がある。低い者を引き上げるという感覚は重要。

更にまた手をつなぎました。数人で輪になって真ん中に手を合わせる。その時に「各々が思う方向に引っ張る」という指示をしました。複数が引っ張り合いをしている。それにより力が相殺してしまってその場から動くことはなくなります。それぞれが一生懸命に引っ張っている。他の者は別方向に引っ張っているのでどれだけ力を出してもその場から動けない。次には「どちらに力を出すか決めて引っ張る」という指示をしました。簡単に動きます。当然の話です。

これもチームの存在と同じ。それぞれが自分の考えで引っ張っていこうとする。力を発揮していこうとする。しかし、進もうとする方向が異なれば何も変わりません。「こんなに一生懸命にやっているのに」という気持ちだけが残ります。努力に見合う結果が伴わない。これではやっている意味を感じなくなります。そうではなく「方向性」を決めてやることで自ずと進んでいきます。大きな力を発揮しなくても自然にそちらの方向に進むようになる。これが「チーム」としての考え方だと思っています。どの方向に力を出すか。前に進むために力を出す場合もあれば後退するために力を出す場合もある。進もうとする者を後ろのほうに引っ張る場合もある。それはやはり「方向性」だと思います。

取り組みについて考える。そして話した内容を理解する。これも練習において非常に重要なことになる。なぜやっているのか。自分だけがやればいいのか。「熱」を持っていない者に熱を与えるのはやはり難しい。私自身の熱を奪われてしまう。それにより競技をやろうという気にならない。そんな悪循環から抜け出さないといけないと思っています。受け身になって「熱」を与えてもらうのを待つ。「強くしてもらう」という感覚でいる。そうであれば「なんでやってくれないんだ」という気持ちになる。それでは「熱」は持てないし、方向性も決まらない。自分自身がどうするかという部分が欠落するから。

地味な活動です。それでもやっていくしかないと思っています。それなりのチームにはなっています。が、徹底されていない。温度差をなくしていくことが前に進むためには必須。少しずつ伝えていければと思います。
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