kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

見極める

2019-05-09 | 陸上競技
ここ最近の指導を見直してみることにしました。やっている方向性さ間違っていないと思っています。しかし、こちらがイメージする走りができない。理由が分かりませんでした。
 
 
先日gt先生がラインしてきて「走りが進んでないね」と指摘されました。冬に来た時には「よく進んでいる」と言っていたのですがシーズンに入って「進んでいない」と見えたのだと思います。単純な一言ですが自分の指導を見直す大きなきっかけになりました。
 
 
ひたすらパソコンと向き合って文字にしました。本来的にやるべきことは何か。正直、何も考えずに指導していてもそれなりに走るようになると思います。明確な狙いがあってそこに向けて準備していく。走り自体も動きを丁寧に作り上げていく感覚。それはなかなか分からないと思います。
 
 
これまでメニューを作る時にはUSBにある過去データを元に作っていました。色々と考えながらメニューを組み立てる。同じ練習にならないように工夫をしながら。文字に起こしてみると本来的な練習ではない部分がありました。狙いとしている部分ではない練習。やるべき動きを書き上げた時に今やっている練習の中で出てこないものがありました。つまり、「本来やりたいことではない練習がある」ということです。
 
 
冬季練習の最後の辺り。色々と考えることがあって少し別の練習を入れました。これまでやっていた要素に少しアレンジを加える。大きなことではないと思っていました。これまでスイッチングの動きをミニハードルを使ってやっていました。腿上げとは少し感覚が違うのですが。動きのリズムを変えないようにしてしっかりと膝を引き出す。身体の前側で脚を動かすというイメージの練習。スイッチングの「タタ」です。
 
 
ある時、ちょっと思うことがあってミニハードルからスティックに変えました。それも0.5足長インターバルを詰めて。大した話ではないのかもしれません。スピードレベルが低い中での0.5足は実は大きな話なのではないかと感じています。意識するのは「速い動き」を。ハードルドリルも通常のものとはスピードハードルのように二種類考えていました。速い動きをさせたいと思っていたからです。
 
 
スティックでのスイッチング。5足長から4.5足にしていました。詰めています。最初に出来るだけ大きな動きで前まで持ってきて落とす。次に同じ動きを出来るだけ速く行う。そのまま10mダッシュをするというもの。速い動きを意識してそこからスプリントに繋げていこうというものです。こちらとしてはある程度の狙いがありました。ある程度進むようになってきているのでもうワンランク上の水準で練習をしたいというもの。それほど難しい話ではありません。
 
 
見ている動きはかなり良くなっていました。速い動きをするのでスピード感はある。当然だと思います。
 
 
実はこの練習に関しては必須だとは思っていませんでした。スピード刺激を入れたいという感覚があったのでその一要素として入れる。かなり前にピッチを上げるための動きをひたすらやって失敗したことがあります。ピッチを上げることを意識し過ぎて前へ進むことを忘れている。前半マークの距離が狭く狭くなっていました。それがあったのだ特化せずに刺激として入れるくらいがいいかなと。
 
 
が、気がつくとスティックのスイッチングでは狙いとする所がなくなっていました。狭く速くしたことで見た感じの動きはかなり良くなる。が、速く動くことを最優先してしまって本来的な進む動きを完全に忘れてしまう。膝の引き出しと重心移動が必要なのに「速く動くこと」がメインになっている感じがありました。膝を引き出す前に落とす。スティックを使うことでしっかりと膝を引き上げることをしなくても「ごまかせる」状況になっていた。この手の練習は通常ほとんどやりません。それが「もうワンランク上を目指す」という中で取り入れたのですが弊害のほうが多かった感覚です。
 
 
ミニハードルでこの速い動きをやればよかったのかもしれませんが。それも0.5足長詰めての動きになるので膝の引き出しなども十分ではない。本来進むべき動きがいつの間にか「速く動く」ということに擦り替わっていました。8年位前に同じようなことがあったので細心の注意を払っていました。同じミスはできないので。今はそこまでの感覚ではないのですがもっともっと考えておかなければいけない部分だったと思います。
 
 
ミニーハードルでやればそれなりに膝が引き出せます。これまではやりませんでした。スイッチングの動き自体をそこまでやっていなかったというのもあります。スイッチングランをやらないといけないなと感じたのは少し前でした。どうも進む感じが悪いなと感じていたので「動きの中でスイッチングをする」という部分を再開しました。それは感覚的なものです。しかし、根本的な部分を見落としている。意味がありません。
 
 
もっともっと適当に練習をしてればこんなことにはならないのかもしれません。意図のある動きをするというのはどれだけの指導者がやっているのか分からない。今、普通の選手をどうやって伸ばしていくかを考えた結果あれこれ「方法論」を思いつく。昨年やっていたからこれでいいやという感覚でやっていればそういうことはないのかもしれません。しかし、完成はない。常に考えていく必要があると思っています。
 
 
様々なことに「メリット」「デメリット」があります。そこをどうやって見極めるか。私自身が考えなければいけない部分です。選手には謝りました。一生懸命にやってくれている選手が大半だと思います。もっと適当にやっていたらこんな感覚にはならないのではないかと。ミニハードルにして足長も元に戻すと「進む感覚がある」と言っていました。まだまだ確認しなければいけないのですが「冬季の進んでいた時の感覚に戻った」と数名が話をする。
 
 
ひたすらやってきています。だからこそ「ポイント」になる部分さえ押さえることができれば走りは戻ると思っています。冬季にずっと「速い動き」をやっていたわけではありません。1か月弱です。そうであれば「もう一度やるべきことをやる」という部分が出来ればしっかりと走れるようになる。これは卒業生の様子を見ていて確信できました。自分の走りのポイントを理解して取り組むことで戻る。丁寧にやる時間さえあればどうにかなると思っています。
 
 
見極める。一つはこの部分でした。もう一つ大きなことがありました。これも感覚的なものです。長くなるのでまた別に書きます。
コメント
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