あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

鎌倉文学館で「作家身のまわり展」をみて

2016-04-05 10:57:26 | Weblog


蝶人物見遊山記第200回&鎌倉ちょっと不思議な物語第365回


 桜も咲いてようやく春がやって来たようなので、長谷の文学館を訪ねて収蔵品展を見物してきました。

 吉屋信子の着物とか、川端康成の「座卓」とか高浜虚子の「水滴」とか里見、久米正雄、林不忘、神西清の万年筆とかとかが雑然と並んでおりましたが、まあよっぽどの身内でもない限り、一般の人は小津安二郎の湯呑と有名なデンマーク製の朱色の薬缶くらいしか興味がないのではないでしょうか。ともかく他のいわゆる鎌倉文士を圧して断然お洒落なんですね。

 私が妙に気になったのは高橋和巳が所蔵していた、持ち運びが出来る小型の将棋盤でした。彼は囲碁の人かと思っていたのですが、意外にも将棋派だったんですね。

 こんなん見たってしゃあないなあ、次回の萩原朔太郎に期待するかあとぶつぶつ文句を言いながら海の見えるひろいお庭に出たのですが、まだ春の薔薇は蕾ですらばく、かろうじてクリスマスローズがうらさびしい花を咲かせているだけでした。

 でもいつも思うのですが、この花ってどうしてクリスマスに咲かずに今頃咲くのだろう? それともクリスマスに咲く品種もあるのかしら。

 *なお本展は今月17日まで同館にて寂しく開催中!


 全身をクリスマスローズの花に覆われて愛犬ムクは永遠に眠る 蝶人

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