あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

ガブリエル・アクセル監督の「バベットの晩餐会」、サム・メンデス監督の「007/スカイフォール」をみて

2016-04-09 11:08:32 | Weblog


闇にまぎれてbowyow cine-archives vol.998

 パリ・コンミューンで家族を殺されたカフェ・アングレの女性料理長が命からがら辿りついたデンマークの僻地で宝籤で当たった1万フランを投じて12名の寄る辺なき人々を饗応するとき、神そをみそなわせ給ひて奇跡のようなものが降臨する。

それは天下の美味の所産であったか、それとも世紀の悲恋のせいだったか、あるいはまた老いたる姉妹の今は亡き牧師の父親の徳の賜物であったかは分からないが、その奇跡のようなものをフィルムの中から立ちあがらせる演出力はただものではない。

4月から料理教室へ通います「いい加減自立してください」と言われたので 蝶人



4/9
サム・メンデス監督の「007/スカイフォール」をみて

闇にまぎれてbowyow cine-archives vol.999

この節の007はただただ悲惨な現実に弄ばれるだけで、夢も希望もない。まことに現在の英国とその諜報部のありようを正直に反映している映画といえようか。

だいたいジュディ・デンチのMとプーチンそっくりのダニエル・クレイグなんて誰が喜んでみるものか。ひたすら初代のショーン・コネリーが懐かしい。


     困っちゃうな地獄の釜にてホーホケキョ 蝶人
コメント
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