あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

ピーター・ボグダノヴィッチ監督の「ラスト・ショー」をみて

2017-09-21 10:44:36 | Weblog


闇にまぎれて tyojin cine-archives vol.1243



テキサスの小さな町に生きる男女の生と性の哀歓を白黒の画面で舐めるように描く。

ここでキャメラが映し取っているのは、果てしなく暗く哀しい人間のはらわたの蠕動そのものである。

夫に見捨てられた中年の人妻の顔のアップと独白は、この映画の白眉であり、人間の真実の姿を永遠の相の下にとどめている。

どこまで生きても所詮は孤独な人間の赤裸々なありのままの姿を描きつくした映画史上最高の映画のひとつだ。



   下手くそな歌なんやけどしゃあけんどその下手くそが好きなんやわし 蝶人

コメント
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