音楽千夜一夜第420回
1)パーヴォ・ベルグンド指揮ヘルシンキフィルの「シベリウス交響曲全集」
パーヴォ・ベルグンドがヘルシンキフィルを指揮したシベリウスの交響曲全集5枚組なり。クレルボやフィンランディア、タピオラなどもおまけについているが、どれもこれもさしたる感銘を受けなかったのは我ながら不思議。
録音は古いが、ボーンマス交響楽団との旧録のほうが北欧の雰囲気が出ていたかもしれない。
2)ザルツブルク祝祭大劇場開場50周年記念盤
1960年のこけら落としから半世紀を記念する25枚組CDなりい。オペラはカラヤンの「薔薇の騎士」、フリッチャイの「イドメネオ」、管弦楽ではベームのモザールの40,41番、バーンスタインのマーラー8番などいずれも聞きごたえがある。オケはいずれもウイーンフィルだが、コンマスのヘッツェル在任中のこのオケは三流に堕したダルな現在と違って緊張感漲るいい演奏をしていた。全25枚のベストはブレンデルのハイドン。
3)独ドクメンテ盤「ジョコンダ・デ・ヴィート全集」全10枚組
ヴァイオリンの女王の名盤を集めた御存じドイツの廉価盤だが、録音のせいかバッハやブラームスを聞いても特にどうということもない。今となっては完全に過去の人ずら。
4)クレンペラー指揮新旧フィルハーモニア管「ベート-ヴェン全集」10枚組
クレンペラー&フィルハーモニアのバートーヴェンには有名なウイーンライヴもあるが、安心してベートーヴェンの音楽世界に浸れるのはやはりこのスタジオ録音。私は8番がいちばん好きです。
この国は台風の国地震(ない)の国心して来よ世界の人々 蝶人