照る日曇る日第1484回
はるばる希臘のコリント地方まで宣教の足を延ばしたパウロは、詰めかけた民衆に向かって主の言葉を意気揚々と語りかけ、異邦人の地で大勢の信者を獲得した。
しかし中には、今読んで納得できないと思われる個所もある。それが仏教、イスラム教のみならずこの宗教にも共通する女性蔑視の思想だ。
そもそも旧約の「創世記」2章では「男のあばら骨から女を作り上げた」と書かれているように、男性優位の姿勢は新約になっても変わらないが、本「コリント前書」の14章の34節では「女は教会では黙っていなさい。女には語ることが許されません。律法も言っているように服従しなさい。」と威圧的に語られている。
そして「何か学びたいことがあれば、家で自分の夫に尋ねなさい。(中略)それとも神の言葉からはあなたがたから出て来たのでしょうか。あるいはあなたがただけに来たのでしょうか。」と畳みかけるのだが、当時もこれに反発する女性は大勢いたに違いない。
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この国の宝は憲法9条と国民年金国民保険 蝶人