あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

西暦2021年長月蝶人映画劇場

2021-09-14 11:41:58 | Weblog


闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.2647~56

1)ジョシュア・ローガン監督の「ピクニック」
流れ者のウイリアム・ホールデンとお嬢様のキム・ノヴァクによる1955年のラブストーリー。夜のピクニックで2人が踊るシーンが奇跡的な美しさである。ラストで飛び出したふたりに幸あれ!

2)リチャード・クワイン監督の「媚薬」
生真面目な初老の紳士ジェームズ・スチュアートと可愛い魔女キム・ノヴァクによる1958年のラブストーリー。1933年生まれのキムはまだ生きているんだね。

3)篠原哲雄「深呼吸の必要」
沖縄のサトウキビばたけで働く都会から来た男女の2004年の青春もの。題名は長田弘の詩集に拠るというが読んだことなし。

4)石川慶監督の「蜜蜂と遠雷」
技巧より真心という音楽世界のありようをテーマに、恩田陸の原作を2019年に映画化。松岡茉優、松坂桃季などの役者も好演。

5)杉山泰一監督の「の・ようなもののようなもの」
今は亡き森田芳光原案による2016年の落語映画。松山ケンイチが力演しているがそれより尾藤イサオのうまさに注目したい。

6)ウィリアム・ワイラー監督の「西部の男」
ゲイリー・クーパーとウォルター・ブレナンが競演する1940年の西部劇。牧場と農家の対立を担う両者が対決しながらも理解し合っている関係が面白い。

7)ウィリアム・ワイラー監督の「黄昏」
ローレンス・オリヴィエとジェニファー・ジョーンズの1952年のラブストーリ。最後に高額紙幣には目もくれず小銭だけを持って街に消えていく老残のローレンス・オリヴィエが格好いいずら。

8)ウィリアム・ワイラー監督の「コレクター」
街で見かけた美少女を誘拐してコレクションした蝶のように我がものにしようたって、人間は蝶じゃないからうまくいくはずはない。好きになれれば別であるが。それにしてもワイラーほど立派な監督はいないんじゃないかな。1965年の傑作をテレンス・スタンプとサマンサ・エッガーが好演。

9)SABU監督の「うさぎドロップ」
宇仁田ゆみ原作の漫画を2011年に松山ケンイチ、芦田愛菜主演で映画化。祖父が産んだ子を孫が自分の子のようい育てる話だが、それほど面白くはない。

10)黒沢清監督の「スパイの妻」
久しぶりに「コソモポリタン」という言葉を聞いた。一番新しいのは集英社の雑誌の名前。だったからもうエスペラントと同様死語に近いのだろう。2020年の製作ずら。

 ワイラーの前にワイラーはおらんけどワイラーの後にはわいらあがおる 蝶人
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