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あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

ジャン・ド・ブリュノフ作/矢川澄子訳「ババールとサンタクロース」

2019-07-10 11:00:56 | Weblog


照る日曇る日 第1277回


人間世界にはあるクリスマス・プレゼントをどうしても欲しくなったぞうたちとこざるのゼフィール。

ぞうのババールはそんなみんなの要望に応えてサンタクロースをついに探し当てます。すっかり仲良くなったサンタさんとぞうたち。

魔法の衣装とひげをつかたババールがサンタに代わって空を飛ぶところは素晴らしい!


   格安の航空券はアバウトでロンドン、パリ、ミラノ同一料金 蝶人
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「夢は第2の人生である」或いは「夢は五臓六腑の疲れである」 第77回 

2019-07-09 11:03:54 | Weblog


西暦2019年弥生蝶人酔生夢死幾百夜



目を瞑っても瞑っても、天井に歌麿の肉筆浮世絵が迫ってくるので、寝返りを打って前を見れば、暗闇の中に長い長い廊下が下降しているので、どんどん進んでいくと、突き当って右に折れたので、さらに進んでいくと、左右に6畳間が並んでいて、真っ暗闇で男女が戯れていた。3/1

旅館の鶴屋に泊まると、夜中に必ずと言っていいほどギター侍が出てきて、「拙者なんとかかんとか」というのでクレームが殺到する。私は彼の熱烈なファンなので、「これまた一興」とかなんとかいうて誤魔化してきたが、それも限度のようだ。3/2

夜、東京の街中を久しぶりにタクシーで流していたら、12800円も取られてしまった。花粉症の薬が効いて、ついウトウトしていたらしい。3/3

ラ島最後の日、私らは戦艦から総員退去したのだが、果たしてそれが良かったのか、良くなかったのか、艦長以下2等水兵まで当時の乗組員の生き残りの全員が、新橋の中華料理屋に集まって、ああでもない、こうでもないと総括している。3/4

総員退去の命令を、艦の一番底で聞いた私は、仲間の水兵たちと一緒に、ドリルで大きな窓枠を切り開いて、押し寄せる海水と戦いながら、艦の外側に泳ぎ出ることが出来たのだった。3/5

ある夏の朝、無人島で昼寝していたら、突然素っ裸の男女があほだら教を唱え、踊り狂いながらやって来たので、君等は何者かと尋ねたら、わたしらは神である。ここは神である自分たちの神聖な土地であるから、ねんねぐーなんかしてもらっては困る、というのだった。3/6

カール・ラガーフェルドの後任として、シャネルのデザイナーを命じられた3流詩人のわたしだったが、3つのラインのひとつはロゴへの注力、2つめは旧来の踏襲、3つめは青空に浮かぶモコモコの羊毛のイメージで、なんとかかんとか監修することができた。3/7

船橋の上に仁王立ちになって、行く手をみはるかす私の足元には、いつも私にある種の憧れを抱く女性がいたものだが、あれから何十年も経ったいまでは、振り返っても、振り返っても、誰一人いなかった。3/8

太郎は太郎湖、次郎は次郎湖、三郎は三郎湖からやって来たのだが、3人とも、彼らが実の兄弟であるとは、夢にも思いはしなかった。3/9

ようやっと連休が取れたので、第1日だけを歌会にあて、2日目は完全休養しようと思ったのだが、同人たちはそれを許さず、朝から我が家に押し掛けてくるのだった。3/10

その雑誌の編集部には、たった7人のスタッフしかいなかったが、この7人が物凄い連中で、それぞれが政治経済社会芸術芸能文化全般の最高の専門家だったので、編集長の私はなにもする必要がなかった。3/11

「マエ!お前はこの店の運営をどうするつもりなんだ。馬鹿野郎め!」と私は、その無能な店長を怒鳴りつけてやった。3/12

カラヤン全集のおまけについていた、オペラの歌唱部分だけのCDが、道端に落ちていたので、拾って家で聴いてみると、本篇の録音より面白いので、私は夢中で聴きまくった。3/13

「塩飽」というネームの入ったシャツを捨てようと、町内のゴミ捨て場にやって来たのだが、なんとなく捨てがたくなって、そのまま家に持ち帰ってきてしまった。3/14

退職した職人のミシンを返却するためにローカル電車に乗っていたら、いつの間にか隣にD社の社長だったミズノ氏が座っていて、「ササキ君、ええ仕事やねえ」と羨ましそうに語りかけるのだった。3/14

私は、その在任中に、さまざまな思いを全部こめて製作したDⅤDを、「さよならパーティ」のお土産に手渡したのだが、誰ひとり、礼を云うものはいなかった。3/15

8.15の敗戦の日、ガラスが1枚もない焼け焦げの省線電車が通りかかったので、何気なくのぞきこむと、その中で、無数の民草が、真黒な焼死体となっていた。3/16

私は、幾多の労苦と習練の末、夢を3倍速で見る超絶技術を開発したのだが、せっかくの発明も、夢見る時間がすぐに終了してしまう、という欠陥があったので、結局は宝の持ち腐れになってしまった。3/17

長い牢屋暮らしが続いていたが、私は、ついせんだって向いの牢屋に入った、いわくありげな美貌の女囚が、気になって、気になって仕方なかった。もしかすると、いつのまにか心の片隅で、彼女を愛するようになったのかもしれない。3/18

やっと見つけたカフェでエスプレッソを注文したのだが、なかなか出てこない。ようやっと出てきたが、まるで砂糖水。しかも1杯30万リラだというので、私は怒り狂って、そのイタリア人マフィアを刺し殺した。これではセイさんが主宰するクリエイティブ会議に遅れてしまう。3/19

ダーバンのヨシダ君のグラフィック・デザインは、まことに力強く、ファンタジックなものだった。3/19

本当は会長とサシで対決するはずなのに、この部屋にはダリル伯爵のロボットが鎮座していて、私たちのやり取りを、全世界に同時中継しようとしていた。3/20

ここは全米スポーツ選手専用の墓地で、あのイチロー選手の敷地も予約されていたのだが、去年専任マネージャーが退職してしまったために、仕事が行き詰ってしまったようだ。3/21

雑誌1冊丸ごとタイアップという大儲けの企画が着々と進行し、スポンサーもいっぱい付き、ナガタ、イデ両氏も久しぶりの海外出張を、手ぐすねひいて待ち兼ねていたのだが、私の会社が倒産してしまったので、ずべておじゃんになってしまった。3/22

彼奴を後からはがい締めにして、ぶち殺してやろうと思ったが、いざやろうとすると、そうは簡単に、問屋が卸さないことが、分かった。3/23

花屋の経営が傾いてきたので、花の種類を入れ替えようかと悩んでいるのだが、どの花をどの花に変えたら良くなるのかを、テストしているうちにも、売り上げが急落していくので、もう焦ること、焦ること。3/24

あしたLAに旅立って、もう二度と戻ってこないという彼女と私は、タカダノババの近くの友人の留守宅に忍び込んで、その日のうちに2度、翌日のお昼までに2度と、9時間のうちに合計4度も交わってから、別れた。3/26

バスの中で、若い男女の身の上相談に乗っていたのだが、いつのまにやら超満員になってしまい、息子がどこにいるのか分からなくなったので、非常に焦っている私。3/27

「この夏は北朝鮮の沿海リゾートで」という金正恩委員長肝いりの国際キャンペーンは、見事に成功し、トランプ大統領をはじめ、世界中の有名人やセレブが、わんさと押しかけたのであった。3/28

私たちロボットは、もう人間たちのために戦うのをやめてしまった。それは、いくら敵のロボットを殺しても、それが、世界中のロボットたちの幸せにならないことに、やっと気付いたからだ。3/29

眠っていたら、誰だか分からない女が、傍にいたので、もしかして、交合できるかしら、と思って、ペニスを触ったら、いつものように、グニャグニャ、でもなかったので、ひとしきり、やっさもっさ、やってみたが、はかばかしく、なかったので、気がついたら、女は、いなかった。3/30

私のライバルのアカオ君が、画期的なセキ止め薬を発明したので、私はすべてに投げやりになって、自堕落な暮らしに舞い戻ってしまった。3/31 


 「上司は関係ない佐々木さんが私のクライアントです」と断言せしマツオさん 蝶人


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雁屋哲作「マンガ日本人と天皇」を読んで

2019-07-08 11:11:17 | Weblog


照る日曇る日 第1276回



1億国民必読の痛快無比政治思想マンガ。いや漫画ならずとも、これくらい痛烈かつ真摯に天皇および天皇制を真正面から最深部めがけて穿った書物もないだろう。

 「おめえさんいい加減でパンツをはけよ」とゲキを飛ばせしはヨシダ君 蝶人
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高橋源一郎編著「憲法が変わるかもしれない社会」を読んで 

2019-07-07 10:21:40 | Weblog


照る日曇る日 第1275回


安倍蚤糞の公然・非公然の大活躍によって急速に黄昏ゆくこの国の将来。この危急存亡のときにあって我らが源チャンが、長谷部恭男、片山杜秀、石川健治、森達也、国谷祐子、原武史の6人の論客に耳を傾けながら、私たちの生き方を考えようとする。

明治学院大学国際学部付属研究所所長時代に著者が企画した連続公開セミナーをもとにした書物だが、面白くてためになる社会学習のテキストとしておススメです。

 絶対に電通の社長になるというておりしがぬあんと専務になったフルカワ氏 蝶人
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「夢は第2の人生である」或いは「夢は五臓六腑の疲れである」 第76回 

2019-07-06 11:29:50 | Weblog


西暦2019年如月蝶人酔生夢死幾百夜



麻薬、毒物、酒、歌、女……。私の船にはこの世の悪の一切が乗っていたので、たとえ世界が終ろうとも、ノアの箱舟と違って、滅びることなど、けっしてなかった。2/1

オクムラ氏と夜の街を一晩中うろついてから、氏の講演会場に入った。いよいよ高尚な講演が始まったというのに、どこの誰とも知れない婦人が、一心不乱に毛糸を編んでいるので、私は気が気じゃない。2/2

私が夢の中で思いつき、下町ロケットの佃製作所で造ってもらった「全自動自撮りキャメラ&ビデオ機」は、世界中で大ヒットし、特許権と独占販売権所有者の私は、あっというまに阿呆莫迦ゾゾタウンを凌ぐ大金持ちになった。2/3

長い間、東京拘置所に収監されていたコムラ夫妻の無罪放免、それとは別に、何故だかしばらく誘拐されていた家内の無事解放を祝して、我々は祝杯をあげた。2/4

ベートーヴェンの交響曲を演奏するために、イタリアの大富豪の別荘に、往年の偉大なるマエストロとスカラ座フィルの面々が勢揃いしていたが、誰がどの曲を担当するのかで、おおおもめに揉めているようだ。2/5

ようやく発表された結果、3番はクナパーツブッシュ、4番はクライバー、5番はトスカニーニ、6番はワルター、7番はチエリビダッケ、8番はクレンペラー、9番(合唱無し)はフルトヴェングラー、1番と2番は若手のカルロ・マリア・ジュリーニが指揮することに決まった。2/5

戦争が迫ってきたので、企業は即席テントを用意して、社員が寝泊まりできるようにしているのだが、新聞記者の私は、それらの寝心地の快適度を採点するために、もう何か月も家に帰っていない。2/6

日本から泳ぎだした2人の若者が、南洋諸島に辿りつき、2人の女性を恋するようになったとさ。メデタシ、メデタシ。2/7

白鵬が休場したので、「よーし、今場所こそわいが優勝したる!」と意気込んでいたいた平幕のオラッチだったが、全休のはずの横綱が、要所要所で出場するので、すっかり当てが外れてしまったわい。2/8

京の木屋町の路地で、おいらの後をつけてきたチンピラが、いきなり無言で背中にドスをぶちこんできたのだが、さいわいおいらは、脊中にも目があったので、素早くかわして、事なきを得た。2/8

少年ペガサスの右目を抉りとったのは、チュニジア在住のイグチという男だったので、私はその下腹にナイフを深々と刺すと、彼奴は、声もなくゆっくりとくず折れていった。2/9

私が引き籠っているいる図書室に、ドレスを着た1人の女がやってきて、「あたし、ジョンソンよ」という。見上げると、部屋の上空は無数の自転車が密林のように繁茂していて、その葉っぱがキラキラと輝いていたのだが、彼女はじつは男だった。2/9

僕らは、郊外の森の傍に家を建てようとしたが、骨組みを作ったところで、お金が足らなくなってしまったので、仕方なく、外側をガラスで覆った状態のままで、放置せざるを得なかった。2/10

「カウント1-2から、どんな球を投げるのか? 2-2、そして3-2になったらどうするのかを、すべての打者について、具体的にそれぞれの投手に向って教えることができるのが本当のコーチなんだ」と、ゴンドウ氏は語った。2/11

百貨店の中で、着物をきた娘たちが「キャアア!」と悲鳴をあげたので、私はさっと駆け寄り、「大丈夫だよ、おじさんについてきなさい」というて、エレベーターで屋上に連れて行って、アイスクリームを舐めさせた。2/12

パーティにお偉いさんが3人もやって来るというので、私はテーブルの上の和紙に、3名様への挨拶を墨で書いて待機していたのだが、いざ彼らが到着すると、どの挨拶を誰に渡したらいいのかさっぱり分からなくなって、ヘドモドしたのでハシモト課長に怒られた。2/12

朝いちに出かけていったはずのムラタ君が、2階の自室で倒れている。口から泡を吐いて伸ばした右手には濡れたテイッシュを握りしめているので、これはてっきり遺書に違いないと思った私は大声で助けを求めた。2/12

どうしても必要な「サンデー毎日」の記事があったので、京橋まで出かけたが、貸し出しを編集長が言を左右にして許可しないので、広告部のH氏を呼び出し、2人が「あっちむいてホイ」をやっている間に、私は当該の記事を、素早く撮影することに成功したんだ。2/13

当然私が担当すべきブランドのCM製作を、どういう訳か女社長が勝手に差配しているので、どたまに来た私が「勝手にしろ!」とすねていると、彼女は完成したフィルムを持って、私をなだめすかしにやってきた。2/14

小さな会社なので、その夫婦は、お手盛りでどんどん出世競争に励んでいた。夫が専務になれば、妻は常務、夫が社長になれば、妻は副社長になったが、夫が会長になったので、社長になった妻は、夫が名誉会長になっても、社長を辞めようとはしなかった。2/15

クマザワ天皇の私は、今朝も斎戒沐浴して、爪を切ってから玉座にしゃがみ込み、寄る年波もあって、退位と譲位について考えようとしたのだが、そもそも私には、誰一人身寄りなどないのだった。2/16

女社長が私に呉れた新しい仕事は、1)いつも彼女の傍に控えていること。2)朝から晩まで彼女の傍で待機すること。3)彼女の指示には迅速に対応すること。というもので、本来の業務内容とは、まるで無関係だった。2/17

「第3者」というものが苦手な彼女は、なんとかしてすべての「第3者」を「第2者」に変えようと、ありちあらゆる算段を尽くすのだった。2/17

その車は、4種類のガソリンを、4つの保管ゾーンに入れなければならない、という厄介な車種だったが、誰も運転したことがないというので、結局免許も持たない素人の私が、運転する羽目に陥った。2/18

私は、いつもパルジファルと生活を共にしていたので、常に仕合わせでした。2/19

2年前にケツのケバまでそいつに蹂躙された私だったが、ここで会ったが百年目。捲土重来けっして逃がさぬ。テッテ的に復讐して絶対に止めを刺すぞ、と私は固く決意した。2/20

長野の山奥に住んでいる同級生のF君が亡くなった、という知らせを受けて、そんなはずはない、なにかの間違いではないのか、と激しく動揺しているわたくし。2/21

以前はあれほど繁盛していた駅前はすっかりうらぶれ、寂れて、人影ひとつすらなかった。2/22

山形交響楽団のファゴット奏者の即興演奏を録音したら、これが素晴らしかったので、彼に頼んでドボルザークの交響曲第8番なども録画録音し、来日していたシカゴ響のオーナーに聞かせたら感激して、たちまち米国公演が決まってしまった。2/23

広告屋の私は、ワインの盃を上げている半裸の女性の写真を用いて、「一杯の夏」というキャッチフレーズで新聞広告を作ったのだが、「わが社は衣料品を作っているが、アルコールは製造していない」と言われて、却下された。2/24

ヤギのように白い顔をした少女が、こちらに向かって歩いてきたので、私は、ただちに恋に落ちた。私らは、販売チームのコンビとなって、全国津津浦浦まで、カジュアルウエアを売り捌いて回った。2/25

反戦運動をしていた私は、10名ほどの仲間たちと一緒に捕まり、同じ牢屋に入れられたのだが、どういう訳か、私は彼らに毛嫌いされ、口も利いてくれないので、仕方なく牢の隅っこでいじけていた。2/26

あるPR会社からDⅤDが送られてきたので、映画かと思って再生してみたら、さにあらず、野原でピクニックしている美貌の母娘の映像が停止して、「あなたはこの2人のどちらと思いっきり楽しみたいですか?」という問いかけが出て、イエスかノウをクリックせよと迫るのである。2/28

 「佐々木さんのだからきっと変な子ですよね」と言うた男の名前忘れじ 蝶人

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すべての言葉は通り過ぎてゆく 第70回 

2019-07-05 12:00:34 | Weblog


蝶人狂言綺語輯&バガテル―そんな私のここだけの話op.313


トランプにはひたすら抱きつくだけだし、誰の許しも得ないで勝手に北方領土2島返還に決めたロシアとの交渉は大きく「国益」を損ねただけで座礁したし、何もやらないし出来もしない口先だけの対北朝鮮交渉は、無条件に破綻しているし、安倍蚤糞の外交成果はマイナス以下だ。6/1

世界中の多くの国で、民草一人ひとりの生きる権利、基本的人権が著しく蹂躙され、ひと握りの専制的な権力者の横暴が荒れ狂っているようだが、間もなくこの国も、その仲間入りをするに違いない。6/4

これ以上安倍蚤糞の独裁を許したくなければ、小澤が説くように、野党連合で大野合して統一戦線の統一候補を絞りだすしかないだろう。後は野となり山となるとも、毒を以て大毒を制するのだ。6/5

今年は大水でことごとく海に流されたと思っていたヘイケボタルが健在で、夕方になると滑川のあちこちで可憐な光芒を点滅させて夕涼みの鑑賞者の眼と心を歓ばせてくれている。山にはホトトギス、川にはホタル。人世にこれ以上の歓楽があるだろうか。6/6

「隠に似て隠にあらず 賢に似て賢にあらず ものしりに似て何も知らず 世のまがひもの」by近松門左衛門自筆時世文 6/7

「おとぎ話のような人生って、おとぎ話だわ」byグレース・ケリー 6/8

BSプレミアムの英国ドラマ「刑事フォイル」も「ダウントン・アビー」も突然終わってしまった。まことに丁寧に作られた重厚な物語だったが、もうオリジナルの製作が終わってしまっているそうでどうしようもない。嗚呼やんぬる哉!6/9

大谷選手のエンゼルスは、現在大リーグのアリーグ西地区で首位アストロズまで12.5ゲーム差の4位。菊池投手が所属する最下位のマリナーズに至っては18ゲーム差。両チームともワイルドカード争いからも完全に脱落しているのだが、わが国では誰も報道しない。6/10

政治的なことは別にして、この国は民草が生き死にするのにそれほど悪くない国だと思っていたのだが、最近はその固定観念がぐらぐら揺らいでくるなあ。6/11

「年金100年安心」をかなぐり捨てる安倍蚤糞、「老後2000万円」の審議会報告を受け取らない!麻生。長期政権の傲慢と不遜、ここに極まれり。6/12

核合意を忠実に履行していたイランを敵視して戦争を煽り、再選のための露骨な人気取り政策をぶちかますトランプ。そのトランプの狗が年金を放り出してイランへ飛び、出来もしないトランプの尻拭いをしようとする。さあ安倍蚤糞の三文芝居のはじまりはじまりィ。6/13

あっという間の安倍蚤糞劇場閉幕。かっこつけて「伝統的な友好国」なぞとほざいているが、トランプの言いなりになって石油輸入を停止させている米帝の狗の「仲介」なんかを、誇り高きペルシア帝国の末裔が本気にする訳がない。6/14

戦後74年間も続いている対米従属被虐奴隷化現象を断ち切って独立するためなら、全国の民草は何をしても構わないとさえ思う。中華帝国への併呑と立ち向かっている香港の若者たちと連帯して。6/15

梅沢富美男の出ない「プレバト!!」は、土砂降りの葵祭、奥村晃作のいない短歌、鈴木志郎康のいない詩の世界のごとし。6/16

民草が血と汗と涙で貯めた年金を、冷酷無比な政治家が弄んだり、無知無能な役人が、我らの許しも得ずに勝手に素人博打に投じて、巨額を弊履のように失ったりしている。こんな傲慢で怠惰な政府と官僚を、いったい誰がのさばらせているのか。6/17

誰か服飾系の学生さんが、イディス・ヘッドの映画衣装の研究をすると、超面白いと思うのだが。http://cinepara.iinaa.net/Edith_Head.html6/18

指揮者ベルナルト・ハイティンクが今年の9月に引退するという。もう90歳だから仕方がないが、これからますますドダメルとかパーボヤルビとか山田某とかの若手の凡庸な指揮者が、ますます世にはびこるんだろうなあ。やれやれ。6/19

「年金制度は崩壊している」と断言した男が、「年金は100年安心だ」と質問者を小馬鹿にしながら言い繕っている。政治的信念のかけらもなく、その場しのぎの口から出まかせの嘘八百をまき散らす下司の極みが、我らが選良の最上部!に居座っているのだ。6/20

年金問題といい森友問題といい、己の都合の悪いこと、悪しき言行をことごとく「無かった」と宣言し、知らぬ存ぜぬで罷り通ろうとする安倍蚤糞の横暴を、絶対に許してはならない。6/21

セクハラ問題で世界の楽壇から追放されたはずのシャルル・デュトワが突然大阪に現れ、ベルリオーズの「幻想交響曲」を指揮したそうだが、誰かが免罪符でも支給したのかしら。6/22

金持ちはいくら安倍蚤糞が悪代官でも、自分の財産を守ってくれるので自民に入れる。中間層はいくら安倍蚤糞が悪代官でも、野党政権に乗り換えるより暮らしがガタガタにならないと計算する。貧乏人は選挙どころではない。6/23

ヤンキースの田中投手は気の毒だ。勝ち投手の権利を持って降板した次の回にリリーフが打たれて勝ち星をふいにしたことは今季に入って少なくとも3回はあった。そうそう、黒田投手の時には、てんで打ってくれなかったし。6/24

鶴岡八幡宮の籤が立て続けに凶だったので、神社の悪辣な商売だと文句をいうたら、次々に我が家に凶運が舞い込んでくるので参った参った。触らぬ神に祟りなし。スッカリ降参の白旗をあげています。6/25

狂人トランプの日米安保廃棄願いを即叶えてやろう。そうすれば全国の米軍基地は撤廃され、我々はもう一度憲法の原点に戻って、国の安全保障問題を考えなおすことができるだろう。6/26

当時の貴族が保有していた初夜権に対する抵抗を描いた「フィガロの結婚」の戯曲には、フランス革命が予告されていました。貴族階級の道徳に対する暗黙の糾弾によって、モーツアルトは貴族の後援を失ったのです。ドナルド・キーン「オペラヘようこそ!」6/27

マリア・カラスには、人間の感情を描きだすための武器が3つありました。ゾクゾクするほどの高みへと飛翔する声、言葉が明瞭に聞き取れるように意を砕いた発声、肉体が心の内なる感情を無意識のうちに表現しているかのごときジェスチャーと所作が。ドナルド・キーン「オペラヘようこそ!」6/28

映画もそうだが、テレビドラマのクレジットって関係者以外の誰が見ているのだろう。ありとあらゆるカテゴリーの協力・提供企業や団体の名前が一画面に何十と一括して現われ、それらのどれひとつを見届ける暇もなく、あっという間に消え去ってしまう。6/29

米中が殺すか殺されるかの貿易戦争に突入すれば、高みの見物と洒落こもうと思っていたのだが、これでは世界一の狂人どころか、ただの凡人じゃねえか。6/30

   「アクア」てふ立派な名前をつけながら水色の車一台もなし 蝶人
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国立新美術館で「クリスチャン・ボルタンスキー展」をみて

2019-07-04 10:57:15 | Weblog


蝶人物見遊山記第312回


名前すら知らなかった人だけど、現代美術の泰斗の集成展だというので、渋谷と並んで大嫌いな六本木くんだりまでやってまいりました。

なんか全体に暗い会場に蠟燭とか豆電球とかが点滅しているような暗い作品が並んでいて、この人はきっとあまりお友達にななりたくない暗い人だろうと思いました。

色々なタイトルのいろいろな作品が並んでいましたが、全部が全部アウシュビッツなどの強制収容所で惨たらしく虐殺された人々への鎮魂というても間違いないでしょう。

ボタ山のようにうず高く積まれた黒衣といい、別の展示で膨大につり下げられた着衣といい、カトリックの祭壇に飾られた遺影の数数といい、これすべてホロコーストの犠牲者たちに捧げる作者からの哀切なレクイエムなのです。

不気味なのは左右に大きくスイングする「振り香炉」で、これはだいぶ前にバレンボイム指揮ミラノスカラ座の「カルメン」で演出家のエンマ・ダンテがこれを効果的に使っていたことをはしなくも思い出しました。

ということで、まあこの人が背負ったトラウマのようなものはなんとなく理解できましたが、展示物のある種の単細胞的なワンパターンには不満を覚えた次第。こんなもんを見せられるくらいなら、同じ建物の1階でまだやっている「ウイーン展」で、あの素晴らしいエゴン・シーレの水彩画をもう一回見た方が良かったずら。


   風説に堪えて地獄に墜ちる人嬉しかったのは今日の快尿 蝶人

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国立劇場で「文楽若手会」を鑑賞して

2019-07-03 10:57:51 | Weblog


蝶人物見遊山記第311回


先月の28日に半蔵門で開催された公演はなかなか楽しめました。
演目は「義経千本桜」から「椎の木の段」「小金吾討死の段」、「すしやの段」、そして「妹脊山婦女庭訓」の「道行恋芋環」。

「妹脊山婦女庭訓」は、まあほんのつけたりという形ですが、歌舞伎の役者に負けじと人形を踊らせようと猛烈な勢いで回転する橋姫役の吉田蓑太郎の躁演が見ものだった。足遣いの黒子は汗だくだくだったけど。

「義経千本桜」ではやはり「すしやの段」のドラマツルギー(忠君に殉ずる親子愛の悲劇!)に耳目が釘付けにされまする。

いがみの権太役の吉田玉勢、若葉の内侍の桐竹勘次郎などが健闘していましたが、全体としては人形よりも豊竹靖太夫、亘太夫、竹本小住太夫などのヴォーカル陣が圧倒的に充実していて、これからの文楽界には大いに期待できそうです。

当日は大先輩の人間国宝、吉田和生、2代目吉田玉男も顔をみせ、幕が下りるとすぐに楽屋にすっとんで行きました。きっと厳しい批評を下すのでしょう。


   萎れゆく躑躅の花の奥深く麝香揚羽は蜜に溺れる 蝶人

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なにゆえに第65回~西暦2019年水無月蝶人花鳥風月狂歌三昧 

2019-07-02 10:54:35 | Weblog


ある晴れた日に 第570回


なにゆえに負けても負けても世界ランク1位去年の女王大坂なおみ

なにゆえに錦織は負けてしまう悲しいけどそこまでの選手なんだよね

なにゆえにトランプは英国に口出すお前さんの知ったことじゃない

なにゆえに年金が破綻する安倍蚤糞による運用失敗

なにゆえに年金が破綻する安倍蚤糞の戦闘機爆買い

なにゆえに貧しい民に投資を強いるてめえは税金を無駄遣いして

なにゆえに「不滅の少女」は自殺した渋澤龍彦に冷たくされて?

なにゆえに無垢でピュアと決めつける障害児者だって汚れはあるのよ

なにゆえに喜び勇んでイランへ行く石油禁輸を解除もしないで

なにゆえにハヤシライスと名がついたハヤシさんが発明したから

なにゆえに大雨にならないテレビであれだけ騒いだくせに

なにゆえに下り新幹線は右が満席日本人はみんな富士山を見たい

なにゆえにトランプに忖度する安倍蚤糞にどいつもこいつも忖度をする

なにゆえに「とろーりれん乳三昧」はこんなに美味い特にお薦め「苺れん乳」

なにゆえに右か左か揺れ惑う昔は一気に決断したのに

なにゆえに発掘現場は年寄りばかり若者たちはどこかに消えた

なにゆえに「発達障害」を「発達の障害」と取り違える前者は医学、後者は文飾

なにゆえにグーグルの地図を流用する防衛庁ってその程度の組織か

なにゆえにすべてが嘘のように思われる森羅万象絵空事かも

なにゆえにこの頃地震が多いのかナマズが頭に来ていることがある

なにゆえに遺跡発掘が多いのか耐震建築が急増したので

なにゆえに出口の純ちゃんはヒトラーに扮した綾高文化祭のパレードで

なにゆえにダルビッシュはカブスで勝てないやはりトミー・ジョン手術の失敗か

なにゆえにⅤ.I.Pが大阪に来る安倍蚤糞のお手並み拝見

なにゆえに言うべきことを言わない因循姑息な安倍外交

なにゆえに誰もチャイコン1位を報道しない2位の藤田は朗報だけど


  10名の訃報を伝えたり19年2月13日附の朝日新聞 蝶人
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西暦2019年水無月蝶人花鳥風月狂歌三昧

2019-07-01 14:24:46 | Weblog


ある晴れた日に 第574回



1989年6月5日戦車隊の前に立ちふさがった青年よいずこ

軍艦も戦闘機も要らんからその全額を年金に廻せ

トランプはんがもし運転手なら誰ひとりバスや電車に乗らないだろう

ありがとうトランプさんよ得たりや応我ら直ちに安保解体

この機会に全米軍が出ていけばお互いどれほどスッキリするか

トランプさんにとっておきのニュースですアメ車が一台走っていたよ

憑きものの落ちるがごとく已みにけり令和令和の大合唱も

あという間に誰も令和といわなくなるそんなもんだよ日本人は

天皇や元号が変わると嬉しいか不思議な国の呆れた人々

溺れたる犬打つごとく日産は元会長のゴーン氏を叩く

日産はゴーン氏をテッテ的に追い詰める中興の祖というべき人だが

70年代の英国ロックスターのビデオをみるその多くは姿を消した

CMの「オリーブオイルはキヨエ」なる唄取り憑きて脳より離れず

平成が令和になるとも我が家での日々の暮らしは変わらず流る

八年の大日常に呑みこまれ流されてゆく大震災

失われし時を再び見出して永遠に生きるかマルセル・プルースト

若沖がリアルに描いたアゲハ蝶と実際のアゲハのわずかな違い

若沖がリアルに描けば描くほど超リアルになる鶏の群れ

奥村氏の「気づきの歌」をお手本に「なにゆえ歌」でおいらは頑張る

新聞歌壇で選ばれるコツは丁寧に葉書の文字を書くことよと妻

ギターと言えば80年代前半にアズテック・カメラのロディ・フレーム

寝たきりの友噎せ返り笑いたり某教授へのわが悪罵聞き

人間をナイフで殺すのも車で轢き殺すのも殺人は殺人

春型の揚羽はみんな小さくて紋白くらいの大きさのもある

深緑黄緑朝碧緑を率いて5月は旅する

窓辺よりチャイコフスキーの舟歌流れ今年も水無月がやってきた

歯磨きの後で嗽をしないからスウェーデンでは虫歯少なし

あなやというそのときに妻の左目に堕ちた極小のゴミ痛し

次々に最新ニュースが押し寄せて最最新が最新を駆逐す

GUの2400円のジーンズを990円で買うごっつええ気分

喫煙とはすなわち毒を呑むことで君と妻子を死に至らしむ

こうやっていろいろ短歌をつくってもそれがいったい何になるんか


 ネズ公に齧られた林檎をよくみれば歯の真ん中に溝があるなり 蝶人
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