ポツポツと古い建物が残る風情ある福井県大野市元町の七間通りを散策。一番西まで到達すると古いブリキ看板のある商店を見付けた。創業が嘉永年間(1848-1854)という凄い歴史のある菓子屋「朝日屋」(正徳元年・1711という説も)。大野市の銘果「けんけら」はこちらが元祖なのだとか。店内に並ぶのはほんの数種の菓子のみ。その中からもちろん「けんけら」(写真下)を購入した。
どんな菓子かという前知識も全く持たず、帰ってから封を開ける。短冊状の菓子がねじってある。口に入れてみるとかなり硬く、素朴な甘味が感じられて旨い。どこかで味わったことがある味だなと思っていたが、愛知県犬山市の銘果「げんこつ飴」とよく似た風味。何でも永平寺の僧、健径羅(けんけいら)が師の為に作った菓子だとかでこの名前が付いたのだとか。粗びき大豆を砂糖、水飴で固めて乾燥させ、きな粉をまぶしてあるのだとか。なるほど原材料が同じだから風味も似るのか。お茶うけに時々ポリポリといただいている(硬いのでなかなか減らない)。(勘定は¥490)
↓ 七間通りには古い建物や老舗、リノヴェーションした建物が多く軒を連ねている。こちらは「柳屋薬局(やなぎや薬局)」(明治35年・1902・建造、改築)◇。建物は平成10年に綺麗にリフォームされている。この日は残念ながら閉まっていたが、古い木製看板等も掲示してあるのだそう。
↓ 三番通りと交わる交差点にある「EDISON CAFE」(建築詳細不明)◇。古い店舗兼住宅をリノヴェーションしたらしいが、元の様子が残っているかどうかは分からない。
↓ 風情ある一般住宅(建築詳細不明)◇。どういう由来のある建物かよく分からないが、建物の前に「越前之国 大野郵便発祥之地」「越前之国 大野藩札両替所跡」と書かれた石柱が立っている。
↓ 「南部酒店(南部酒造場)」(明治期・1868-1911・建造)◇。店舗の裏手の広い敷地には酒造場があり、国の登録有形文化財に指定されている。酒瓶を持って歩くのは嫌だったので後で買おうと思っていたら忘れて帰ってしまった。
朝日屋
福井県大野市元町2-7
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