ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

Unplugged / Neil Young

2021年09月10日 | クラシック・ロック

Unplugged / Neil Young (1993)

ニール・ヤング(Neil Young)のMTVアンプラグド(→ちなみに”Unplugged”はMTVによる登録商標だそう)。93年というとまだまだアンプラグドという番組企画に勢いがあったころ。実際には完全なアコースティック楽器のみの場合は少ないようだが、その趣向は確かに新鮮だった。もちろん番組としての企画だったのでどれも映像が残されているし、すべてのアーティストが市販された訳ではないため、簡単に聴くことが出来ないアーティストもある(現在はYou Tubeなどにほとんどアップされているが)。

そもそもフォーク・シンガーとしての側面があるニールだけにその演奏は堂に入ったもの。というか、やっぱり説得力が違う。ガンガンとエレキギターを歪ませてロックするニールも凄いが、ギターやピアノだけのシンプルな伴奏でロックするニールもまたすごい。バッファロー・スプリングフィールド(Buffalo Springfield)時代の曲、クロスビー・スティルス・ナッシュ&ヤング(Crosby, Stills, Nash & Young)時代の曲、ソロ・キャリアを代表する曲、当時の最新作からの曲、と満遍なく選曲されているが、どれもがまるで同時代の曲のように素晴らしい緊張感をもって演奏されている。女性コーラスの入った曲なんかはグッとアダルトなムード。06 「Like A Hurricane」ではエコーの効いたハーモニウム(リード・オルガン)の演奏が、まるで教会の讃美歌を聴いているかのような雰囲気を出していて聴き入ってしまう。

正直言ってアンプラグドって、一部の作品を除いて観客のわざとらしい歓声や拍手が作品を台無しにしている場合も多いが、このニールのヴァージョンはそういったわざとらしさがあまり無いのもいい感じだ。ただもちろんこの企画はアーティストの曲を全部知っているのが前提で、「お、この曲をアコースティックで演るのか」とか「こんなレアな曲を演ってくれるのか」というのが本来の楽しみ方であろうことは間違いないので、まだまだにわかファンの自分には、評価をするなんてそれこそ”10年早い”のだ。

ブックオフにて購入(¥250)

  • Label ‏ : ‎ WARNER
  • ASIN ‏ : ‎ B000002MKM
  • Disc‏ : ‎ 1

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