男と女、体の構造が違うのだから考え方が違うのは当然だ。男性性、女性性の割合は人それぞれなので、体が男でも心が女性という人もいればその逆もある。私の場合、男性8割、女性2割ぐらいだと思っている。
そんな私が女性の扱いが苦手なのは男子校出身で女性との付き合いが少ないからだと思い込んでいたが、振り返れば小学校の頃から他の多くの男子小学生同様女子の扱いはあまり上手ではなかった。すごくモテるイケメングループの次ぐらいのところに位置していたと自負していたが、その辺というのは勝手に女性が持ち上げてくれるわけでもなく自助努力が必要で、その努力の仕方がわからなかった。男から見てモテそうもないと思われるようなやつでも女性との付き合いが上手なのがいて、羨ましかった。そして、女子との付き合い方がわからないまま男子校に進み、男同士の気楽な人間関係にどっぷり浸かり、”女性との付き合いのほとんどない空白”の6年間を過ごした。

そんな私が女性を理解することに一歩近づいた気づきがある。
それは、男性にとって事実と異なることは嘘だけど、女性にとってそれは嘘ではない、女性にとってそれは真実なのだということ。
仮に事実と違う誤った事項があったとする。
男性の場合、それは事実と異なっていたら、それを正しいものとすることはできない。でも、女性にとってそれは”捉え方の問題”に過ぎず、真実は一つであり、その真実はそれが良いとか悪いとかではなく、そういうものなのだ。正しいとかそうでないとかは問題ではない。

男性は事実を突きつけられたら、それを事実として認める。別に真実があったとしてもそのことに考えは及ばない。すなわち思考の幅が狭いのだ。これに対して女性にとって事実と真実は異なる。一つの方向からの見方ではそうかもしれないが、逆もまたある。
他人(それが女性同士であったとしても)から見たら、”あーいえばこういう”ように聞こえるが、女性はそのように色々な解釈ができて色々に対応することができるのだ。
リンゴが空から落ちてきたという事実があり、導き出される数式は同じであっても、男性は引力を質量の大きさによってそれを説明するが、女性であったら別の説明ができるかもしれない。

男性の狭量さに比べ、女性は視野が広く懐が深いのだ。女性の方が共感力が豊かだというのもこういうところを指していうのだろう。
今や、女性の社会進出に脅威を感じる男性は少なくないが、そういう男性達はそんなことに気がついている人たちなのかもしれない。女性はいろんなことを考えることができるから、集まったら話は確かに長くなる。とはいえ、私としては、女性を腕力で搾取してきた男社会が限界に達している今、女性のそんな能力をもっと生かしてもらわなくてはいけないところにあると考えている。
女性を理解するのは難しい