今朝も気温は1度で、外に出たら頭が痛くなった。
能登半島の被災地もますます寒くなり、雪も多くなるということを考えるとこちらの気も沈んでしまう。
この辺りだって、いつ被災するとも限らず、十分な備えが必要なのは日本国中変わらない。
”夜警”を中心とした話で、登場人物のこと、細かなディテールにはさまざまな伏線が張り巡らされているということを知ることができて興味深かった。
先月から読んでいる、村上春樹の”街とその不確かな壁”も、伏線だらけの序盤を乗り越え中盤に差し掛かってきて、読むスピードも少しずつ上がってきた。
優れた文章を読んでいると、優れた絵画と、優れた小説というものの共通項が見える。
レンブラントにしても村上春樹にしても、とてつもない画力、文章力があり、さらには十分な取材を行った上での表現であり、それをみるもの、読むものにストレスなく伝えるということが超一流であることとなる。
私が師と仰ぐ病理医の書く診断書もきわめて優れている。
診断に関わる用語が過不足なく適切に用いられ、配置されている。
もちろん、ある程度病理総論的な用語を知らないと読むことはできないが、いちおうそれは医学部の学生レベルで習っている。
癌の診断などは、取扱規約というのがあってそれに従った書き方をしなくてはいけないが、その解説は自由に書くことができる。
そこで、なぜその病変が生じたのか。
その人の病歴、家系、環境などを十分に理解し、それぞれの特異的な環境がそのような病変を生じさせるのかを考えながら診断を進める。
最終的には治療に結びつく診断書を書くことで、病理診断は完結する。
1本1本の病理診断報告書を歴史に残るようなクオリティーで書くことは難しいことではあるが、それぞれを丁寧に記載することを心がけていたい。
どんなものであってもプロダクトというものはそうあるべきだ。
手間暇惜しまず
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