こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

送別会、酒は飲んでも飲まれるな

2012年03月15日 | いじめ飲酒とタバコとギャンブル

日本の3月は別れの季節である。
卒業式はもとより、社会人であれば、定年、異動、転職など多くの別れがある。

それはさておき、別れといえば、送別会である。
先日、院内某科の送別会に参加した。会では、いろいろな人と話ができ、大変楽しく過ごさせてもらった。

終わったのも21時をちょっと回ったあたり。病院の近くだったので、いつもの35分ほどの道を歩いて駅へ向かった。

気がついたら、ベンチに向こうずねをぶつけてた。危ない。歩きながら寝ていたようだ。

このベンチの向こうにある道路を渡ってきたはずだ。いつもはこの道、手前で左右の安全確認をしなくてはいけないような交通量。さらにその先を曲がっていなくてはならなかったはずなのに・・・

酔って記憶が無いどころではない。酔っ払いが交通事故に遭った話を聞くが、まさか私が九死に一生を得ていたというか、死にかけていたとは。

この前も、交通事故ではないが、私の知人が酔っぱらって、脳挫傷を負って、数ヶ月入院したということがあった。

酒は身を滅ぼす。飲み過ぎて身代を潰す、というようなことだけではない。

さらに、横須賀線もしっかり逗子まで乗り過ごし、タクシー乗り場の長蛇の列にうんざりし、よった勢いで鎌倉まで一駅歩いて帰った。小坪のお化けトンネルはとても怖かった。

あーあ、酔っ払い、それにしても情けない話だ。

酒は飲んでも飲まれるな。

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職業病としての腰痛

2012年03月14日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと

現在のレジデント君、きわめて優秀で、3月いっぱいで異動となるのが大変悲しい。その彼の一番の思い出、は、私たちのところに来たときにまず、「あの、椅子を持込んでもいいでしょうか?」と言ってこられて、ずいぶん驚いたことだ。

なんでも、彼、学生時代に飲み屋のバイトをしていたときに、ビールのケースの上げ下ろしで腰を痛め、それ以来腰痛持ちとなり、現在に至っているとのこと。椅子も腰に優しいものを探したものを持ってくると言う。引っ越し屋さんなど、仕事上、重い物を持ったりして、腰を痛めてしまうのは、職業病といえるだろう。

ところで、病理医である私も腰痛持ちである。標本より重いものは持たないはずなのになぜか、というと、どうやら常時不自然な格好をしていることが原因ではないかと、最近気がついた。

今のレジデント君によれば、腰痛にはまずは正しい姿勢が大切とのこと。なるべく、まっすぐ、背筋を伸ばして座ることが大事だということだと思うが、さて、私はどうか。

ご覧の通り、顕微鏡とキーボードが扇型に広がって置かれている。

机に対してはまっすぐ座っているが、顕微鏡を覗く時は左に体をひねり、診断を打ちこむ時は右に体をひねる。さらに、顕微鏡をのぞきながら診断を打つ時は、首だけ左、肩は右、というねじれた状態になる。

これが一日少なくとも6時間は続く。腰も痛くなるというものだ。

だから、病理医にとっての腰痛は、職業病といって間違いない。

音声入力ができれば、体をねじりながら診断を入力するということはなくなるが、それでも、半々にひねることがなくなるわけではない。

時々立ち上がって、体を伸ばしたりしたいのだが、なかなかそういったタイミングを見つけることは難しい。

くだんのレジデント君、いい椅子に座っているものの、顕微鏡とキーボードの配置だけはいかんともしがたいようである。

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編集者

2012年03月13日 | 日々思うこと、考えること

今日も彼からの電話があった。

そもそも、わわれわが教科書的なアトラスを出そうと、企画を持込んだのがまちがいだったのはわかるが、それにしても毎日電話してくることはないだろう。

と、思うが、締め切りを半年過ぎた状態で、催促の電話を断る資格は私たちには無い。


日本で一番有名な編集者といえばサザエさんのノリスケさんだが、こんどの編集者は違った。あんな風に、のんびり、居眠りしていてくれるようであればどれだけ幸せだったか。


○○社のターミネーター

とにかく、根気づよかった。

結局のところ、彼のおかげで全項目脱稿できたわけで、彼がいなければ、1年経ったいまでも全体の4分の1も原稿は集まっていなかったに違いない。


いっとき、彼からの電話でノイローゼ気味になり、「もうだめだー」と妻に助けを求めたとき、妻は「それがその人の仕事なんだから、あきらめなさい」といわれ、あきらめたのを思い出す。

でも、土日に校正をやらせるために、大雨の金曜日の夜、講演先まで追いかけてきて、原稿を届けてくれた姿を見て、その熱心さに打たれた。


編集者、恐るべし・・・でも、もう一息。

お互い、頑張りましょう。



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館内放送

2012年03月12日 | 日々思うこと、考えること
病院での館内放送、いろいろ難しいものがある。

まずは、プライバシーの問題。
今ではほとんど無いだろうが、政治家や芸能人などの有名人がそのまま名前を呼び出されて困った、ということを以前聞いたことがある。
呼び出される病棟とか外来によっては病気の種類がわかってしまうこともある。

アナウンスする人の声というのも大事な問題だ。
男女を問わず、何度でも聞いていたい声の人がいたりする。
その一方で、勘弁して、というような声の人もいる。

あと、話し方も。
順番待ちの呼び出しならまだしも、心肺停止時の緊急放送で声がうわずってしまう人、わからないでもないが、いざという時のために練習しておいてはどうだろう。医局会とかCPCだので人が集まらない時の連絡放送で、むちゃくちゃ緊張している人とかいる。あと、気の毒にも笑わされながら話している人。周りの人は仕事の邪魔をしてはならない。

できれば、話し方のとても上手な人、とか、とても素敵な声の人にやってもらえるといいのだけど・・・

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まだまだ寒いけれど

2012年03月11日 | 自然災害・事故・感染症
まだ、空気は日なたでもひんやりしている。

去年の今頃(19時)は、まだ病院から出られないでいた。被災地での津波、火災の映像を医局のテレビで見ていたように思う。
しばらくしてから、都内の実家まで歩いて帰ったが、あの日の夜も、このような寒さだったろうか。記憶はない。大勢の人が、都内から放射状に帰っていくのは覚えている。

結局のところ、1年経って、私自身なにも心の整理はついていない。

1年経って、この国はどう変わったか。
おそらく、それほど変わってはいないだろう。


人一人が一生のうちに理解し、実践できる物事の量などたかが知れている。
”英知を結集して”何とかなる程度だろうが、それでも地球が少し動いただけで、人間にとって甚大な被害が起こり、多くの人がその犠牲となる。

「生まれてきてよかった、生きてきてよかった」と思える人生を一人でも多くの人が送れるようになるといいが、果たして難しいことなのだろうか?

震災で亡くなられた方のご冥福とともに、被災者の方々がすこしでも以前の生活を取り戻されることをお祈りする。

表に出すことをしないだけ

2012年03月10日 | 妻の名言

私(コロ健)「もう3月か」

少し間があり、同じタイミングで、

私「ハーーーー(ため息)」  妻「卒業式シーズンねっ!」

また、少し間をおいて、

私と妻、異口同音に「ハハハハ」

私「そうか、希望あふれる3月か、そうだよなー」 

妻「そうでしょ、なんで、そういつもいつも・・・」

私「うーん」  

妻「結局、今日もネガティブね。もう。」


妻のように、その時々を楽しく、前向きに生きることができる人がうらやましい。

そんなことを妻に言うと、「私は、健ちゃんみたいに(つらいこと、悲しいことを)表に出すことをしないだけ。」

悲しいことや、つらいことは、口に出さなくったって、わかる。

妻と話していると、ときどき自分が情けなくなる。
でも、せっかく近くにいいお手本がいるので、見習おうと思ってはいる。



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一体おれは何なんだ?

2012年03月09日 | 日々思うこと、考えること

仕事に行く前、神頼みまでして、臨んだ研究会。

ご心配おかけいたしました(誰も心配なんかしていない???)。
コロ健、なんとか発表を終えてきました(無事というのは、おととい、私の準備原稿に付き合ってくれた先輩の言)。
結局のところ血尿の原因を病理学的に説明できたわけではないのですが、発表だけは終わりました。
会場にいた、先輩病理医の助け舟にも感謝です。

今日みたいな、オール臨床医、の研究会、数少ない病理医のコメントは大事です。

とはいえ、今日のオーディエンスは200人位。
「後ろを見ちゃダメ!」と言い聞かせていたのだけど、発言している先生の方を見たら、その後ろに100人くらいいた。

中には仕事のスケジュールを調整して、私の話を聞きに来てくれた人もいる(かもしれない)。
果たして私の話は、今夜集まっていただいた先生方の、お役にたてただろうか。

自分が、世の中の邪魔をしているのではないかと、不安になる。
神の目を持ちたいが、それはとうていかなわぬ夢。
人間死ぬまで精進か。これで、救われる人がいるのであれば…

それにしてもおれ(コロ健)って、いったいなんなんだろう?


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名残惜しくて・・・新しい恋のちょっと手前

2012年03月08日 | 日々思うこと、考えること
終バスもなくなった夜半の鎌倉駅。
金曜日の研究会の準備のため、都内某病院で勉強会を開いたあと、結局飲んでしまった不肖、コロ健、それでもなんとか鎌倉まで帰り着いた。

改札口を出たところで、若い男女が話をしている。

別れるのが名残惜しいのだろうか、次の電車が来るまでだろう、なにか一生懸命話している。

妻が、車で迎えにきてくれるのを待ちながら、二人を見て勝手なことを考える。

携帯だってあるだろうに・・・でも、一緒にいたいのだろうな。

今夜、初めてのデートだったのかな?
それとも、何かの集まりの帰り、やっと二人だけになれて、話しているのかな?

いずれにせよ、まだつきあいは始まっていないのだろう。

私が妻と交際を始める前のことを思い出す。

新しい恋が始まる直前、人を好きになるちょっと前、そういうのって、ドキドキする。

いろんなことを考えさせてくれる、素敵な感じの二人だった。



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やっぱりピンチ

2012年03月07日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと

今週末の某研究会での腎疾患のプレゼン、やっぱり間に合わなくなってきた。
あと、論文3本読んで、明日中にはパワーポイントのスライドを完成させねば!!

なんとか、顕微鏡写真と簡単なサマリーの準備はできたのだが・・・

いつものことながら・・・「時間はあったのに」

いや、今年は、頑張っていたのだが・・・。
 

追い討ちをかけるかのように、査読の締め切りのアラート。メールを開けるのも嫌になる。

そんなことは、どうでもいい。
いずれにしても、大ピンチ。やるっきゃない。
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法医と病理・・・この似て非なるもの

2012年03月06日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと
法医学というのは、テレビドラマに向いているのだろう、古今、様々なドラマが製作、放映されている。私自身はそもそもサスペンスドラマというものがあまり好きではないので、主演が沢口靖子か名取裕子であれば、観る場合があるがほかの女優さんの場合、わざわざ法医ものドラマを見ることはない。

一方、病理もの。ナイトホスピタルは仲間由紀恵とユンソナが出ていたので、お気に入りの番組だったが、病理の扱いがあまりにも地味すぎ、がっかりした。”白い巨塔”しかり、病理はサスペンスドラマにはなりにくい。

先日参加した学会はユニークというか、学際的で、臨床医、法医学者および病理医が三位一体となって行っている。私も入った当初は一体どこにエンドポイントがあるのか、全くわからなかったが、石の上にも三年(会員歴は10年近い)、やっと最近、諸先輩方の目指すところというのがおぼろげながらわかってきた。

学会の内容も興味深いのだが、異業種交流と言う点でも大切な会だ。病理も法医ももともとほかの領域の医者(臨床医)と話すことが少ないが、病理と法医となるとさらに少ない。
法医の先生というのは、そもそも絶対的に人数が少なく、大学にいてもそうそう話すことはない。さらにお互い、人手不足。市中病院の病理医ともなると、法医の先生と情報交換をするということは大学にいたとき以上に難しい。
それが、この学会のおかげで、結構つっこんだ話もできる。

一般の方からすると、法医はよく知っているが、病理のことを知っている方はあまりいない。そして、”解剖”という共通のキーワードからくくれば、同じようなことをしていると思われがちだ。
だが、外科と内科、同じ臨床といっても、全く違うように、法医と病理も内容は全く違う。

昨年のこの学会では、病理医も法医解剖の勉強をする機会があれば良い、ということを提言してみたりもしたが、言うは易し、行うは・・・であり、難しい。

あたりまえのことだが、病理も法医も症例によって対応も解析方法も全く異なる。
したがって、一例一例丁寧に検索していかなくてはならない。
目的も方法も異なる二つの学問を一つにするというのは不可能に近い。

まあ、結局のところ、一緒に飲んで(必ずしも飲まなくても良いのだが・・・)、お互いの信頼関係を深くして、足りないところがあったら助けてもらうようにするのが、一番である。

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鎌倉のお屋敷の庭を楽しむ

2012年03月05日 | 鎌倉暮らし
 鎌倉を散歩していて楽しいのは多くの神社仏閣とともに緑が多いということは言うまでもない。

山の緑もさることながら、庭の広いお家が多く、その庭の緑が美しい。

 そんな、鎌倉の広い家、すなわちお屋敷をみると、昔はずいぶんと貧富の格差があったものだとつくづく感じる。こんなに広い庭に、こんなに大きな家。建てるにも、維持するにも、生活するにもずいぶんとお金がいったろう。
 こんなお屋敷に住めた人とそうでない人との差というのはどれほどだったのだろうか。



 でも、そんな鎌倉も最近では一区画がどんどん小さくなっている。土地が狭いので、建蔽率いっぱいに家を建てるので、庭すなわち緑がほとんど無い。
 代替わりだろうか、遺産相続で売却なりなんなりして、不動産屋が小分けにして売る。
 私が鎌倉に住むようになってからの15年ほどでも、景色はどんどん変わってきて、それはそれでとても残念。
 いくつかの邸宅は文化財として保護されているが、それでも、「あれ?あの風情のある家、どうしんたんだろう」というようなことは、ままある。
 門扉と庭木だけ残っているなんてこともしばしばだ。

 だけど、そんな庭木もいつの間にか伐採され、整地されて、何軒もの小さな家が建っている。多くの家の庭は無いかあっても小さい。かくいう私の家も、元は1軒分だったのが半分になった土地に建っているので、大したことは言えない。予算の都合で大きな家を建てることができず、庭が広くなったおかげで庭木を何本か植えることができた。

 

 世界遺産を目指すにあたっては、こういった文化財級の邸宅を庭ごと残し、公園、博物館として利用して、町並みを維持していって欲しいのだが、どうだろう。
 京都が、巨大駅を中心とした巨大都市となってしまったいま、日本で古都としての風情、伝統を残しているのはごくわずか、そのような中で、900年の歴史のある鎌倉はやっぱりぴかイチなわけで、なんとか、このたたずまい(多くは明治以降だけど)を残して欲しい。
 鎌倉市や神奈川県さらには国はそんなこと、考えてくれないだろうか。




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初節句 女性はみな幸せにならないと…

2012年03月04日 | 日々思うこと、考えること

二人目の姪の初節句のお祝い。
皆が集まれるのが今日しかないということで、妻と試験の終わった息子の三人で妹の家にお邪魔した。我が家のひな祭りは、昨日のうちにして、明後日から期末試験の娘は図書館で友達と試験勉強。



まだ、5か月の赤ちゃん、あやすと笑うようになって、とてもかわいらしい。子供を二人授かり、妹夫婦もずいぶんと、親らしくなってきた。

妻は、娘が小さいころに作った雛人形を毎年飾るが、子供が大きくなるのは本当にあっという間だ。

     



昨晩は、妻と一緒にこんなお雛様を作ってくれた。



健ちゃん、女の人っていうのはね、みな幸せにならなくっちゃいけないのよ。

妻と結婚する前、何かの時に義母にそう言われ、何とかこれまでやってきた。
妻を幸せにしてあげていられるのか、それほどの自信はないが、不幸せにはしていないように思う。

娘も、姪たちも、妻も、妹も、そして世の女性たち皆が幸せに過ごしてくれることを祈る。
女性が幸せに暮らす世の中は、おだやかであるような気がする。


おひな様、いつも思うが、すぐに片付けてしまうのはもったいないような気がする。

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兄が妹のために作ったイチゴムース!

 


シーズン幕開け

2012年03月03日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと

いよいよ3月。

学術集会がぼちぼち始まった。
1月、2月にも小さいのがあったのだが、自分がしゃべる発表はなかったので、昨日・今日が今シーズン初登板。

症例呈示で、組織像を顕微鏡をもちいて解説。

何度やっても、発表を進めるにしたがって、穴がわかって緊張する。
マイクを握って、ぼそぼそ話してしまった。いつものことながら、今日も落ち込む。

来週末も一題控えている。今回は心筋梗塞、来週は腎炎。あれもこれも、病理をやっていると虻蜂取らずになりそうで滅入ってくる。プレゼンをすれば、臨床からの集中砲火。
そうはいっても準備をしないといけない。まずは、文献集め。

4月末の病理学会へむけての準備も本腰入れて始めないといけないのだが、いまだに構想の段階(抄録があっただろうに…、あれはどうなった?)。
今から先が思いやられるが、やるだけやるしかあるまい。

それにしても、自主トレ(1月)中、キャンプ期間(2月)中、コロ健、一体何をやっていたんだ??

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そうはいっても読書は楽しい。・・・2012年2月の読書記録

2012年03月02日 | 読書、映画、音楽、美術
先月は、少しだけ読めた。
文藝春秋で、芥川賞受賞作2本を読んだが、両作品とも芥川賞でなければ読まなかっただろう。
石原慎太郎都知事の選評、少なからず同意した・・・。
でも、今の作家さん、技術的にもネタ的にも、大変です。

そうはいっても、やっぱり読書は楽しい。


2月の読書メーター読んだ本の数:4冊読んだページ数:621ページナイス数:8ナイス道化師の蝶道化師の蝶エイブラムス氏が子宮癌。この答えがいつ示されるかだけをたよりに、食材や刺繍の話を辛抱強く読んだのだが・・・。残念ながら、理由は最後まで明らかにされずじまい。チョウチョがひらひら。道化師は男なのに子宮癌にかかったエイブラムス氏?エージェント?鱗翅目研究者?道化師(のような外観)の蝶の見た目?それとも、蝶の意識そのものか。楽しい小説だが、面白くはない。読了日:02月29日 著者:円城 塔
東大合格生のノートはかならず美しい東大合格生のノートはかならず美しい東大出で某大学の教授をやっている高校時代の友人がFBで、これを読んだと言っているので、読んでみた。彼のノートがどれほど美しかったか今度聞いてみようと思う。学校のレベルによってノートの内容は変わる。そうそうたる名門校の生徒のノート、別に東大合格者でなくても美しいのでは?読了日:02月23日 著者:太田 あや
共喰い共喰い緻密で、文章のとても上手な作家さんですね。豊かな表現力と、様々な伏線を配したことがよくわかり、ああ、芥川賞というのはこういう文章の上手な人が取る賞なのだと実感。内容も、例によって本当にあるんだか無いんだかわからないどん底生活の人々の日常風景。結末は死による退場。ちょっと私にはしんどい小説でした。読了日:02月21日 著者:田中 慎弥
なぎさホテルなぎさホテルこの人は、ここまでに何人の人を傷つけて来たのか。自分の若かりし頃の無頼を(見た目は控えめだが)誇っている点、読んでいる方はあまりいい気分はしない。傷つけられた方もろくでもない輩だったのだろうが、そちら側にたった目線が無い点で、一方通行、氏の人生、終わりよければすべてよし、という感じが拭えない。 文学に対する堂々巡りの思いは、とても率直で印象に残った。 「きことわ」同様、鎌倉/逗子/葉山を正しく記載している点は"高く"評価できる。読了日:02月09日 著者:伊集院 静

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たった一度の人生に、良いも悪いもないでしょう

2012年03月01日 | 妻の名言
子供達(高2男、中2女)が期末試験の勉強をせっせとやっている。
私が早々に断念した物理を選択している長男はもとより、娘も私に見切りをつけて、質問をしに、講師室や職員室へと通っているらしい。それぞれ、それなりに勉強方法を考えて勉強できるようになったようで、感心していた。そして、そのように感じたことを妻に話した、

コロ健「勉強は勉強で、子供を成長させるものなんだね。最近は、自分たちで考えて、どんどんやっているよね。こんな風な親離れ、というのもあるんだなと、思うよ。」と言ったら、
妻「そうね、ホント」
コロ健「これで、(大学入試などの)結果もいいものにつながるといいんだけど、どうかな」

妻「たった一度の人生よ、結果が良いも悪いもないでしょう。あの子達の人生、それは一つなのだから、どんな人生でも見守ってあげるしかないでしょう。」


私は、なんて浅はかなんだろう。

学歴にしても、運動、芸術分野の才能にしても、子供達は能力・興味に応じてそれなりにやって、それなりの結果(軌跡)を残していく。

それらの結果(軌跡)は、その人の人生の結果ではない。

私の人生が私だけのものであるように、子供達の人生は、子供達それぞれの人生だ。
親には、子供達の人生をどうこう言う資格などない。

できることといえば、子供達を見守ってあげることだけだ。

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