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「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

熊本地震1年 復興への課題は① 南阿蘇鉄道の全線復旧 住民の足・観光…地元負担はゼロで

2017-05-30 11:20:55 | 震災・災害・復興・地震&災害対策など
熊本地震1年 復興への課題は① 南阿蘇鉄道の全線復旧 住民の足・観光…地元負担はゼロで

熊本地震から1年が経過し、復旧・復興に向けて今も課題が山積する被災地。4月末の日本共産党熊本地震被害国会調査団(団長=小池晃書記局長)の現地入りで、改めて浮かび上がった問題点を追いました。

熊本地震で被災し、路線の約6割で運休が続く南阿蘇鉄道。終着駅がある熊本県高森町では毎朝5時台から、町外の高校などに通う学生らのバスに乗り込む光景が見られます。





高森駅を出発する南阿蘇鉄道の「マンガよせがきトレイン」=5月16日、熊本県高森町

バス1時間待つ
高森駅前で飲食店を営む秋山てる美さん(56)の三女(17)=高校3年=は、震災前は鉄道を乗り継ぎ、大津町に通学していましたが、今は出発が30分早いバスを利用しています。下校時のバス運行は1便のみで、出発時刻は午後5~6時台。三女は「地震の前は、授業が終わってすぐ鉄道で帰れたのに、今は1~2時間、バスを待たなければなりません」と話しました。
部活動で下校が遅くなっても、かつては7時すぎまで鉄道の便がありましたが、今のバスの出発には間に合いません。高森から熊本市内まで親が部活帰りの子を迎えに2時間以上かけて往復する家庭もあるといいます。
秋山さんは「地元住民の足として必要なのはもちろん、観光で訪れる多くのお客さんが鉄道から阿蘇の自然を眺めて、本当にいやされると言ってくれるんです。町の将来が観光で成り立っていくためにも、何とか国の支援で全線復旧してほしい」と語ります。
南阿蘇鉄道は、立野(南阿蘇村)⊥局森間の17・7キロを結ぶ旧国鉄・高森線を引き継いだ第三セクターが運営。原始林の広がる峡谷に、水面から高さ約62メートルのアーチ橋がかかる「第一白川橋梁(きょうりょう)」上の雄大な景観やトロッコ列車が魅力です。
かつては利用客が減少傾向にありましたが、2015年度は外国人観光客の利用者が4年間で約10倍に激増。経営改善へ視界が晴れてきていた矢先の震災発生でした。大人気スポットの第一白川橋梁は線路が浮き上がったのをはじめ、全線に大きな損傷を受けて一時は全面運休。被害の少なかった区間の部分運転が再開された昨年7月末以降の利用客数は、15年度の25万人超から約3万5千人(4月時点)にまで落ち込んでいます。
「全線復旧がかなえば、阿蘇の自然を生かし、地域とともに誘客をさらに実現して、経営はほぼ良い具合でやっていける自信はあります」。4月29日、南阿蘇鉄道の津留恒誉専務は、日本共産党熊本地震被害国会調査団との懇談で訴えました。

国は早い決断を
国が明らかにした全線復旧にかかる費用は65億~70億円。工期は設計に着手してから5年です。津留専務は、東日本大震災で被災した三陸鉄道のように、国が費用を全額補助し、地元負担ゼロでの復旧を要望。
「5%でも地元負担が出ると全線復旧はできても、路線を軌道に乗せていく資金が足りなくなる。正直5年は長いので1年でもずれ込むことがないよう国には早い時期の支援の決断をお願いしたい」とのべ、国の来年度予算での措置について、期待を寄せました。
要望を受け、日本共産党の田村貴昭衆院議員は、5月11日の総務委員会で、災害復旧事業費の国庫補助率のかさ上げをはじめ事業者負担をなくすよう要求。高市早苗総務相は「財政措置についてしっかり対応していきたい」とのべています。(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2017年5月26日付掲載


やはり、鉄路の場合は渋滞もないし、輸送量も多い。
バスなら便数が少なくって、鉄道なら便数が増えるってもんじゃないですけど、熊本までつながるってことは便利になるってことです。

コメント
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