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「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

韓国大統領選 変革求めた国民③ 平和外交へ思いたくす

2017-05-16 19:53:28 | 国際政治
韓国大統領選 変革求めた国民③ 平和外交へ思いたくす

韓国は今年、民主化30年を迎えました。26年間続いた軍事独裁政権を倒し、国民が大統領を直接選ぶ民主体制を勝ち取ったのは1987年のこと。同年12月に行われた大統領選挙では90%近い国民が投票しました。

若者から支持
今回は、不正義をただしたいというエネルギーが集まった「ろうそく集会」で勝ち取った大統領選挙でした。そして20代、30代に圧倒的な支持を得た文在寅(ムン・ジェイン)大統領が誕生します。
恵泉女学園大学の李泳采(イ・ヨンチェ)准教授(45)は「若者が、投票を通じて政治や社会を変革できるという経験をした。韓国の民主主義のさらなる発展につながる大きな出来事」と強調します。
若い世代が文氏を支持した理由の一つは、就職難や非正規雇用など経済問題でした。李氏は併せて「安保問題でも支持を得ていた」と見ています。
「男性は兵役に就く。そのなかで何があっても戦争は起きてはいけないと考えています。北朝鮮の核問題で朝鮮半島の危機が高まっているからこそ、米中を説得し、北朝鮮とも対話するという文氏を選択した」と分析しました。
1950年に勃発した朝鮮戦争は、53年に米中主導で休戦協定が結ばれ、南北の分断が固定化しました。
ソウル大学日本研究所の南基正(ナム・ギジョン)副教授(53)は、「東アジアが安定することで、日韓の歴史問題も南北の問題も解決できる」と語ります。



「共に民主党」の幹部らと当選を喜ぶ文氏(中央)=5月9日、ソウル

北問題を重視
南氏は、文氏が就任演説で「朝鮮半島の平和定着のためになら、すべてのことをやる」と語ったことに「全く同感だ」と応じます。
「韓国は、戦争の準備もしながら対話もする。休戦状態で生きる韓国にとっては仕方がないことで、だからこそ国民は平和政策が重要だと考えています」
文大統領は公約に、北朝鮮が核開発を断念すれば休戦協定に代わる「朝鮮半島平和協定」を締結することを盛り込みました。10日に発表した人事でも、北朝鮮問題に精通する人物が要職についています。
南氏は、安倍晋三首相が考える安全保障は否定しないとする一方、「防衛を考えるのと同じくらいの努力で、平和をどうつくっていくのかを考えなければいけない」と力説。「日本が、北朝鮮との交渉を積極的に行ったり、『慰安婦』問題の真の解決にむけた努力をすることで東アジアの平和構築に寄与することになる」と述べました。
文氏は11日、さっそく米中日と電話会談を行いました。日本には、「(『慰安婦』問題で強制性などを認めた)河野談話と(植民地支配と侵略を認めた)村山談話の内容と精神を継承し、尊重する姿勢が大事だ」と述べました。こうした外交を後押しするのは平和を求める国民の声です。
(おわり)(ソウル=栗原千鶴 写真も)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2017年3月13日付掲載


韓国が民主化されて30年になるんですね。隔世の感です。
軍事独裁政権下、朴槿恵(パク・クネ)元大統領のお父さん、朴正煕(パク・チョンヒ)(1963年12月17日~1979年10月26日)、全斗煥(チョン・ドゥファン)(1980年9月1日~1988年2月24日)が悪名高き大統領として記憶に残っています。
民主化後に生まれた若者たち。彼らがまた韓国を変革しています。

コメント
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