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パス回しの逆転劇(アルアハリ対パチューカ)

2008-12-13 16:57:59 | ワールドサッカー
この試合はテレビ観戦でしたが、比較的テレビで見てもわかりやすい両チームの策の立て方でした。まず、アルアハリ(エジプト)はバラカト、アブトレイカというスピード型のFW、MFを生かすために引いてカウンター狙いでした。前半はそれが当たります。ボール支配率37%ながらカウンターで2点をせしめた前半は、アルアハリの狙い通りだったでしょう。

逆に、パチューカ(メキシコ)のサッカーは、守備はほとんどしないトップ下のアルバレスにボールを集めるパスサッカーです。こういう、個人の能力に賭けるチームも世界にはあるんだというのが、去年見たときの感想でしたが、去年は頼りの綱だったセットプレーで一点も取れず、逆に相手(エトワール・サヘル)のカウンター一発に沈みました。

その失敗をまた繰り返すのかと、前半を見れば思うでしょう。しかし、確かに、フリーでボールを受けるセンスの高いアルバレスは、5バック気味に引いているアルアハリのDFラインでもどこかにスペースを見つけています。そして、今年のパチューカは、去年今一歩及ばなかったセットプレーの精度が上がっていました。

パチューカが後半に得た、同点にする2ゴールは、両方FKです。ただ、パチューカも後半開始の時点で1トップ2シャドー気味の布陣を変更し、アルバレスをFW気味に上げ、逆にヒメネスを中盤の守備的な位置に下げていました。アルバレスに頼らず、全員でパスを回せという意図だったのではと推測しています。

その結果、パチューカは持ち味のパスサッカーで、アルアハリに得意のカウンターを出させませんでした。これで延長に突入したのですから、パチューカ有利に一見思えます。しかし、アルアハリには交代枠が二つ残っていました。2点ビハインドで勝負の交代を打ったパチューカには交代枠がありませんでしたから、この使い方次第でアルアハリにもチャンスはあると思っていました。

結果的にはアルアハリのジョゼ監督の判断ミスということになりますが、アルアハリはこの二つの交代枠を守備的な選手で延長前半の早い時間で使い切っています。疲れに配慮したつもりだったのでしょうが、その直後にパチューカに3点目を入れられたことで、結果的に攻撃的な駒を入れられなくなってしまいました。パチューカのパス回し以外の要素を挙げるなら、それが勝負を分けたのではと思います。
コメント
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