Kobby loves 埼玉&レッズ

埼玉と浦和レッズを愛する管理者のブログです。

カウンター対策の不備(ミラン対トリノ)

2014-02-04 21:08:57 | ワールドサッカー
本田圭佑出場試合、ミラン対トリノも映像でチェックしました。本田圭佑(10番)は右のMFで、精度の高いキックは見せましたが、攻撃の選手なので明確にゴールかアシストかの結果がないと評価されないのはイタリアのマスコミの厳しさで、採点は低い点がついていました。

ただ、この試合がトリノを攻めきれずに1-1の引き分けに終わった理由は本田圭佑ではありません。最大のポイントはミランのダブルボランチにモントリーボ(18番)とムンタリ(4番)という、本来攻撃的MFの二人が並んだことです。ミランの最終ラインはセードルフ監督の理想がコンパクトサッカーらしく、かなり高い位置に引かれています。

トリノはその最終ラインの裏をカウンターで狙うと、最初から決めていて、5バック3ボランチで後ろを固めて、縦パス一本で2トップのインモービル(9番)とチェルチ(11番)を走らせるとシンプルに割り切っていました。このトリノの2トップは二人とも10点を取っており決定力は高く、先制点もインモービルの突破でミランCBボネーラ(25番)をテクニックで外してトリノに入りました。

ボランチが守備力のあるデヨング(34番)ならばセカンドボールを拾って2次攻撃を仕掛けることも可能だったと思いますが、ミランのボランチは二人とも攻撃的なタイプで、前にかかった隙はトリノにとって絶好の「えさ」でした。内容的にはボール支配率こそミランでしたが、ゲームプランどおりに戦っているのはトリノで、トリノが勝っていてもおかしくない試合でした。

それでも、苦しくなったミランがCBのラミ(13番)をオーバーラップさせた攻撃にトリノの反応が遅れ、ラミが放った強烈なロングシュートでミランが同点に追いつき、辛うじて引き分けに持ち込みました。しかし、ミランにとってはCBの弱さ、DFライン裏への反応の遅れと弱点をことごとく狙われ、セードルフ監督にとっては負け試合のような気分だったと思います。

次節は間違いなくボランチには手が入るはずで、モントリーボが一列上がって本田が弾かれるという報道もあります。本田自身の責任ではなくても、セリエAのレベルなら戦術的な判断で本田が外される可能性はあるので、我々日本人は一喜一憂せず、トータルで本田が出ていればよしと割り切る必要はあると思います。
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400試合出場(阿部勇樹)

2014-02-04 16:22:58 | 浦和レッズ
レッズフェスタで、400試合出場記念の花束をもらっていた阿部勇樹選手を取り上げます。阿部勇樹は千葉のユース育ちで16歳の頃から試合に出ていた早熟の天才です。守備的なポジションならどこでもできる順応性を持っていて、浦和移籍1年目のオジェック時代には守備的なポジションを一通り経験して、ACLの優勝に貢献しました。

32歳で400試合はかなりのハイペースで、この調子で試合に出れば山田暢久の501試合を更新することも期待できます。レッズフェスタでは「丈夫な体に生んでくれた両親に感謝します」と山田暢久のコメントをコピーしていましたが、実は阿部勇樹の若い頃は怪我がちだった時期があります。

阿部勇樹は2001年にアルゼンチンで行われたワールドユースを負傷で欠場した痛恨事があります。当時から阿部勇樹はU-20代表のチームキャプテンで、国内の親善試合を見る限りでは欠かせないCBでしたが、大会直前に骨折する不運でワールドユースに出られず、チームも1勝2敗で1次リーグで敗退しました。

それを覚えていたので、阿部勇樹がこれほどまでに負傷に強い選手になれたのには驚きを感じています。夢だった海外挑戦もイングランド2部のレスターシティで叶え、今や浦和に欠かせないボランチです。

阿部勇樹はアテネ五輪代表の当時に直接FKでチームを救ったことがあるので、テクニシャンのイメージでしたが、実際はフィジカルの強さを武器にする守備のスペシャリストです。もちろん浦和でPKキッカーを任されるくらいですから、足元の技術はありますが、たまにパスミスがあってカウンターを食うことがあります。

それでも、ボランチでもCBでもできるということは、ミシャサッカーの4-1-5には最適な選手です。JリーグレベルならCBでも問題なく、ミシャサッカーでカウンターを食ったときに粘って相手の攻めを遅らせることができます。

既に伝説に残るプレーはできていますが、今年は青木加入でここ2年不動だった鈴木啓太とのコンビが安泰ではありません。阿部勇樹はまだまだ浦和に必要と思っていますから、また当たり前のようにピッチに立つ姿を見たいと思います。
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バランスの難しさ(リバプール対アストンビラ)

2014-02-04 10:34:17 | ワールドサッカー
イングランドプレミアリーグ、リバプール対アストンビラを見ていました。リバプールはスアレス(7番)、スターリッジ(15番)とスピード型の2トップに、積極的に前に出るジェラード(8番)と速攻型のチームです。

しかし、この試合でリバプールのロジャース監督の打った手は、アストンビラを圧倒しようと、守備的なボランチのルーカス(21番)をベンチスタートにして、攻撃的なヘンダーソン(14番)とジェラードを組ませて支配率を上げる手でした。

結果的には、この布陣は失敗でした。ヘンダーソンが上がりたがるので、ジェラードが本来得意でないアンカー的役割をすることになり、アストンビラの攻撃に対してセカンドボールが拾えない、かなり苦しい前半になりました。

アストンビラも11位とはいえ、スピード型のアグボンラホール(11番)とポストプレーヤーのベンテケ(20番)の強力FWを持っているチームで、リバプールのCB、Kトゥーレ(4番)がベンテケにヘディングで競り負けたり、カウンターからアグボンラホールに抜け出されたりと、リバプールがこれほどバランスを崩すとは予想できず、サッカーは難しいと改めて思いました。

その内容どおり、アストンビラが2点を先行した展開になりましたが、リバプールが前半ロスタイムにゴール前の細かいつなぎから、スターリッジが抜け出して1点返しておいたことがこの試合を変えます。前半の内容の悪さを見たロジャース監督が、攻撃的MFのコウチーニョ(10番)を下げてルーカスを投入してアンカーに置いたことで、後半のリバプールはリズムを取り戻しました。

ジェラードが前に出てボールを落ち着かせ、スアレスとスターリッジは一人が引いて一人が裏へ走る、いいときのリバプールの「補完関係」がうまく成立しました。後半8分にスアレスが裏へ飛び出したプレーが相手GKグザン(1番)のファウルを誘ってPKになり、これをジェラードが決めてリバプールは同点に追いつき、負けの内容だった試合を引き分けに持ってくることができました。

プレミアリーグ得点王レースを独走するスアレスのゴールが見られなかったのは残念でしたが、実はアンカーというポジションは大事で、チームバランスを守ることがどれだけ難しいか、改めて実感した試合になりました。
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ノルディック複合

2014-02-04 09:04:44 | 他スポーツ
五輪競技では、総合的な筋肉のバランスを要求されることから「キング・オブ・スキー」と呼ばれるノルディック複合について書きます。この複合は、ジャンプの飛距離をタイム差に換算して、その差で距離(クロスカントリー)をスタートする競技です。

若い方はご存じない方もいらっしゃるでしょうが、複合はかつて荻原兄弟、河野、阿部らを擁して五輪の団体金メダル2回と世界を席巻したことがあります。当時の日本は、当時の最先端だったV字ジャンプをいち早く習得し、ジャンプで圧倒的なタイム差をつけて、距離が得意な北欧勢に挽回不可能な差をつけるのが勝ちパターンでした。

特に荻原健司は、個人戦の五輪メダルは残念ながらないのですが、W杯通算勝利19勝という、冬季五輪の日本人アスリートの最多勝利記録を持っています。女子ジャンプの高梨沙羅選手が猛烈な勢いで追い上げていますが、それでも10勝で、荻原健司の記録はまだまだ先です。

ただ、こういう欧州の競技は、どうしても欧州から遠く離れた日本の発言力は弱い傾向があります。複合も、距離が始まる前に勝者が決まっているのはおかしいという意見が出てルール改正が行われ、ジャンプで大差を付けて逃げ切る日本方式はできなくなりました。

しばらく、複合は低迷期が続きましたが、日本の複合界は距離を滑れるようにしないと世界で勝てない時代ということを理解して、距離を中心に強化してきました。2009年の世界選手権で金メダルを取るなど成果は出始めています。

余談ですが、こういうW杯で欧州を転戦する選手たちは、英語が話せ世界各国のライバル選手と友達になるなど、社交的で明るく元気な人が多いと聞きます。英語でインタビューにも答えられますし、常に大会で顔を合わせるライバルは同じ顔ですから、競技のノウハウ以外の世間話くらいはするでしょう。

複合黄金時代では、河野が通訳として選手の間に入った話も聞きます。スポーツをやるなら、実は勉強は必要ということは、これからスポーツを志す若い方には知っておいたほうがいいのではと思います。
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