ミラン監督の現役時代(セードルフ)

オフネタのワールドサッカーは、現ACミラン監督、オランダ人クラレンス・セードルフの現役時代の思い出話です。セードルフはアヤックス(オランダ)、Rマドリード(スペイン)、ミランと異なる3チームで欧州CLを制した、史上初の偉業を成し遂げています。

アヤックス時代は、ファンハール監督のもと、クライフ時代のトータルフットボールの再来とまで言われた高度な組織力を誇った3-4-3のサイドハーフでした。もっとも、1995年のトヨタ杯で来日する前に、イタリアのサンプドリアに移籍したので、日本では当時は見られませんでした。

Rマドリード時代は映像で見ていなかったので覚えていませんが、ミランでのセードルフはまさにレジェンドでした。当時、トップ下にカカ、右MFにセードルフ、左MFにガットゥーゾ、1ボランチにピルロで組んだダイヤモンドの中盤は威力を発揮し、当時の監督、アンチェロッティ(現Rマドリード監督)の長期政権を支えた安定度でした。

当時の中盤はピルロの守備力の不足を、ガットゥーゾとセードルフの守備力でカバーするための布陣で、ボランチもできるセードルフの万能性がこの布陣を可能にしました。のちに、守備の安定を図るためにボランチにアンブロジーニを置いて、セードルフの守備の負担を軽減する布陣が試され、2007年のクラブW杯で来日したときはその布陣でした。

セードルフといえば、本田が現在つけているミランの10番をつけていた選手でした。ピルロの故障時にはアンカーに入ることもあり、その長短自在のパスを使い分ける高度なテクニックで、アンチェロッティの時代を支えた名選手でした。ミランを去った後はブラジルのボタフォゴでプレーしていて、今回のミラン監督就任で現役を引退していきなりの監督です。

監督としての手腕がどうかは、新人監督という理由で、やってみなければわからないです。ミラン伝統の4バックのライン守備を受け継ぎ、中盤で支配するミランのいいときのサッカーを取り戻させたいように、ここ数試合の采配を見る限りでは見えます。また、問題児バロテッリをどう処遇するかも手腕が問われ、動かずにいいボールを待つスタイルをどこまで許容するかも注目です。

雪の爪痕

近所で見かけた、折れた立木です。普段雪が降らないさいたま市では、先週のような大雪は植物にとっても試練だったらしく、写真のように折れた枝がありました。東京の千鳥ヶ淵でもソメイヨシノが折れましたし、あれほどの雪は関東地方では大事件でした。