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チームトップの9勝目(ディートリック・エンス)

2022-08-29 22:39:00 | 他スポーツ
この前の日曜日に先発登板し、チームトップタイとなる9勝目を挙げたディートリック・エンス投手を取り上げます。アメリカでは2017年のツインズ時代に2試合、2021年のレイズ時代に9試合メジャーリーグのマウンドがありますが、それ以外はマイナーリーグが続き、昨年オフに日本か韓国でプレーしたいとレイズを自由契約になっている投手です。

それでも今季の推定年俸は1年契約で1億円と高額で、ライオンズとしては先発ローテーションに入ってもらわなければ困る投手だと思われます。左腕から150kmの速球を投げる本格派ですが、不安定になることもあり豊田コーチに投球パターンの修正を指示されることもあります。毎回、6回近くは安定して投げてくれるので、勝ちパターンの継投につなぐ役目は果たしてくれる投手です。

今季成績は9勝6敗と、貯金を3つ作ってくれています。もっとも、本格派故の宿命でボール球が多くなり球数がかさむので、どうしてもリリーフの力を借りないと勝ち星をつけられない投手でもあります。今季のライオンズのリリーフ陣が防御率1点台とリーグ屈指の好成績を残しているため、リードして降板しても勝ちが消えることが少ないのが、この結果の一つの要因です。

もっとも、アメリカでは2016年に初めて3Aに上がって、3Aでは二桁勝利の実績もありますが、このレベルの投手に1億円のオファーは破格だったことでしょう。ライオンズというチームが、なかなか先発タイプの外国人選手を補強できず、メジャーリーガーを補強しても失敗することも多かったので、今度は失敗できないと海外駐在スカウトも必死だったのでしょう。

今季、ライオンズは昨年まで在籍していた外国人選手を全員入れ替える、思い切った作戦に出ています。その賭けは、エンスとオグレディがほぼ一軍に居続けていることである程度成功しています。今は、日本人でも150km投げる投手は珍しくないので、外国人選手を補強するときは球の速さだけでなく安定感も見られますが、優勝を狙うにはエンスの活躍は必要なので期待したいです。
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