自力整体でいきいき歩き: 狛 雅子

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「免疫療法に近づくな」 近藤 誠・著

2013-12-15 05:47:00 | 推薦図書
           2013/7 刊行  亜紀書房





再び、近藤 誠医師の著書からのメモです。

P.4 人々は、免疫の本分たる、感染症についても誤解しています。
   たとえばインフルエンザで高熱が出て、関節が痛くなると、
   ウイルスのせいだと思われるでしょう。

   <しかし発熱や関節痛は、

   免疫細胞が分泌するインターフェロンなどの「サイトカイン」によって引き起こされている。


   それゆえ解熱剤を飲むと、免疫細胞の働きを邪魔することになる。
   体はラクになるが、免疫細胞は抑制されてしまうので、ウイルスが
   前以上に増殖する。結局、薬が切れると、

      
   増えたウイルスに対抗するため免疫細胞が一層働いて、
   前より高い熱が出るという悪循環に陥り、治るのが送れるわけです。

   風邪がなかなか治らない人は、たいていカゼ薬を飲んでいるものです。
   インフルエンザのような単なるカゼに、解熱剤は厳禁なのです。



P.35  生後数ヶ月の乳児の神経芽細胞腫について

 1973年から京都で乳児の尿検査が始まり、1984年には全国的な制度に。
 結果、数多くの神経芽細胞腫が見つかり、
 患児は手術や抗癌剤治療を受けて治りました。

 ----乳児検診は大走行のように見えたのですが、不思議なことに、

   日本における神経芽細胞腫の死亡数は減らなかったのです。

 それで疑問を抱いた日本の(一部の)研究者らが、
 発見された神経芽細胞腫を(親の同意を得て)放置してみたら、
 短期間で消えてしまうことが判明。

  結局乳児検診は、放っておいても命取りにならない
  (自然消滅してしまう)腫瘍を見つけ出して治療して、
  治ったと言っているだけだったのです。


  当然のように日本の乳児検診は、国内からも欧米からも非難されました。
  がんの早期発見・早期治療という考え方がどんなに素直に見えても、
  あらかじめ比較試験をして(神経芽細胞腫による)脂肪が減ることを
  確かめるべきだったと。

  そして2003年に、国はついに乳児検診の廃止を決めました。
  それまでに検診で発見され治療された乳児は3000人。

  手術、抗癌剤、放射線治療が行われ、治療死した子も少なくなく、
  生き残った子らにも後遺症が残り、
  将来(抗癌剤や放射線の影響で)別のがんが発症する可能性を
  かかえて生きていくわけです。


P.37 根拠のない「がん早期発見・早期治療」神話は、

   このように明白な害悪をもたらしたのです。

   この点、成人に行われている種々のがん検診も、

   比較試験が行われていないか、

   行われていても寿命延長効果が見られないことに注意が必要です



P.225 日本には、効果不明の治療行為を規制する法制がないのです。

   日本は医師免許さえあれば、「医師の裁量行為」として、

   何でも許されてしまいます。中国でも最近は規制が始まり、

   規制当局の介入がない先進国は日本だけになっています


   (毎日新聞2012年12月22日)


   幹細胞の投与にしても、がん免疫療法にしても、

   (臨床試験としてでなく)市中のクリニックで優良実施したら、

   欧米では医師資格を剥奪されます。

   それが分っているので、医者は誰も実行しないわけです。

   この点においては、

   日本は世界に類を見ない無法地帯になっているのです
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