実を言うと、この本は重い話題が満載です。
が、著者の「子供への愛や想い」は大きく、
未来への夢が託されています。
p.154 (卒園式で、担任の先生から名前を呼ばれて、
卒業証書を受け取るため、壇上にあがり、)
片手でさっと取り、手にした証書を高く揚げたまま
もう一度ひとりで保護者たちの前を歩いていく。
子どもは誰かになにかを「授けられる」存在ではなく、
自分でなにかを「取りにいく」存在なのだと私は思う。
(中略)大人たちみんなでそれを見守って、
羽ばたくときを待つのだと思いながら、子どもたちを
眺めていた。
確かに、「自分がやりたいことを見つけて、取りに行く」、
それが理想の人生でしょう。でも、「基地の街・沖縄」に
生まれたがゆえに、歪められてしまう人生胃も多いようです。
幼くして殺されてしまった少女の存在や、家族からの暴力・
性的虐待で歪められてしまった若者たちの苦悩を思うと、
辛い気持ちが溢れてくる、そういった本でした。