立春の頃になると、私には夕焼けハイカーとしての楽しみが増える。近所の尾根の遠望スポットで眺めると、夕日は八ヶ岳連峰に沈む。そして、夕焼けの彩りは気象条件によって多様に変化する。
昨日の夕景から
日中は晴天であったが、強い霞のために展望台からは連峰が全く見えなかった。
しかし、夕日が沈むにつれて、連峰のシルエットが浮かび出てきた。
逆光の効果
このときは、太陽に眩しさを感じることなく、刻々と変化する彩りが一望できた。雲がほど良い減光フィルターになったからであった。
夕日は蓼科山(標高、2530 m)の背後に沈んだ。
蓼科山の優美なシルエットと紅色の輝き。群馬側からは独立峰として見えないことが惜しい。
蓼科山は諏訪富士とも呼ばれ、女神が住む山とも言われている(分県登山ガイ、長野県の山、山と渓谷社、2010年)。
この光景を、私はしばらく眺めていたかった。
しかし、勝手知ったる山道とは言え、トワライトタイムの時間帯で道が見えるうちに下山しなければならない。
それにしても、尾根道で垣間見る夕景はことさら美しく感じられる。
次第に、浅間山の背景(雲)も紅色に染まり始めた。左端は蓼科山である。
ちなみに、八ヶ岳と市街地の組み合わせ
浅間山が見えない位置まで下山したとき、夕焼けでの輝きは浅間山方向へと移動していた(展望台に戻りたい気持ちを抑えて)。
往々にして、夕景は一期一会であると言われる。 しかし、再びこのような光景に出会いたいものである。
2月5日午後5ー6時、地元(桐生市)にて、望遠 70-180 mm。