老いらくの恋にでも陥ったのであろうか、このものに出会いたいとの衝動を抑えることができなくなった。恋の相手は翁草(オキナグサ)だ。我が家のベランダの日溜まりで、次々と蕾を開く「セイヨウオキナグサ」の姿を見ていると、可憐な野草の花とされている自分達の国の翁草(オキナグサ)に会いたいとの思いに駈られる。
ネット検索で、翁草(オキナグサ)の復活を目指して、実生栽培をされている篤志家が県内(群馬県)にいることを知った。
群馬県富岡市南蛇井駅{上信電鉄(私鉄、高崎駅ー下仁田駅)}にて
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私達は、「翁草の家」で咲き始めた恋の相手と対面した。篤志家によると、翁草は万葉集にも登場しているとのことだ。「芝付きの 御宇良崎なる根津古草 逢い見ずあらば 吾恋ひめもや」 (根津古草=翁草)(篤志家の資料から)
翁草の家の庭にて、12日
この花を椿(ツバキ)のそれに例えると、「黒詫び助」となるであろう。少し強引な例えかもしれないが。
翁草は「山渓ハンディ図鑑」では「野に咲く花」に分類されている。このものは、かつて芭蕉の句「山路来て 何やらゆかし すみれ草」のような存在であったのだろう。
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ところで、鉄路のそばで翁草が咲いていた(南蛇井駅のプラットホームにて)。駅の翁草は「翁草の家(篤志家)」の努力の賜だ。
バラストを覆っているものは、これから芽吹きが始まる翁草である(12日午後)。
翁草と錆びた鉄路。この組み合わせは季節に応じてどのように変化するのであろうか。
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EOS 6D、EOS 100 mm 2.8L IS USM (Macro)。
私は県内での存在を知っていただけで見たことない花です。
あらためてアップで見ると、やっぱり変な花ですね(笑)
フットワークについては、まだ何とかなりそうです。
ありがとうございます。余談ながら、先週は韓国に
行っていました。
県内にあることをご存じとのこと、流石です。
当方は灯台もと暗しとなっていました。
変な花とは妙を得ているかもしれません。
もっとも、変なとの真意はどのようなことかと、
当方は迷走していましたが(笑)。