ロージャズのカウンセリング理論の構成概念の要である「無条件の肯定的な配慮」に関して、ロージャズは、次のように述べている。
この構成概念は、セラピィの経験から発展してきたものである。このセラピィの関係において、大きな影響をもつ要素の一つは、セラピストがクライエントの全人格を“尊重”することであると思われる。クライエントがおそれ、恥じているような経験に対しても、また、クライエントが喜び、満足しているような経験に対しても、同じようにセラピストが無条件の肯定的な配慮を感じ、示すことは事実である。そしてそれが、クライエントを変化させるのに効果があるように思われるのである。
さて、この「無条件の肯定的な配慮」に重なるような記述を、親鸞聖人の『教行信証』の中で見つけたので引文してみる。
佛の捨てしめたまふ者は即ち捨て、佛の行ぜしめたまふ者は即ち行じ、佛の去らしめたまふ処をば即ち去る。是を「佛教に随順し、佛意に随順す」と名く。
ロージャズの「無条件の肯定的配慮」=随従(クライエントに随順する意)と理解しようと考えます。