静かな1月1日でしたネ。
一年のスタートの日なので、新聞(読売 朝日 毎日 東京)の社説を読み比べてみました。
一番興味深かったのは東京新聞の「年のはじめに考える 人間中心主義を貫く」でした。
内容は、二本柱で、
①若者、働く者に希望を
②自然と共生する文明
社説の後半の「自然と共生する文明」は、
評論家の松本健一さんの著書『海岸線は語る』(ミシマ社)を下敷きにして、
近代思想や経済至上主義では立ち行かない現状を直視しての、
自然と共生する文明のあり方について論及したものであります。
次のような記事があります。
西欧の近代は自然を制御、征服する思想。今回の大震災はその西欧の限界を示しました。
巨大なコンクリートの人工堤防を簡単に破壊しました。
人間は自然を制御できない。
松本さんが復興を試みる「ふるさと」とは、人が生まれ、住み、
死んでゆく人間存在の根の場所としてのふるさとです。
松本さんは、大震災当日の3月11日は、内閣参与として首相官邸四階にいました。
大勢いた官僚達は所属官庁の領域対応に追われるなかを、
一人復興の全体構想を考えて菅首相に復興ビジョン私案を提出したそうです。
松本さんの著書『海岸線は語る』は、
震災後東日本の海岸線を歩いて復興のあり方をまとめた内容です。
早速、区立図書館に本書の予約をしたところです。