おゝ!
憧れのDT250M!
走行中に、突然エンジンが止まったとのこと。
「カキンっ!」ではなかったようで、しばらくしたらエンジンは始動できたらしい。
オーナーさんの話では、購入時からオイルがほとんど減らないそうだ。
でも、本当に減ってないとしたら、完全に焼き付いて走行不能になるはず。
150キロくらい走ってるらしい・・・
ご近所さんみたいなので、とにかく車両を持ち込んでもらった。
まずオイルポンプの動作を確認したんだが、アイドリング時に全くストロークしていない。
スロットルを開けても、感覚的にストロークは7割以下?
こりゃあダメでしょう・・・
試しに二次側オイルデリバリーパイプを外してエンジンを始動させる。
すでに前のショップさんが混合ガソリンを入れていたので、このままアイドリングさせる。
オイルポンプのワイヤーを引っ張った状態にすると、チロチロってオイルは送られてきた。
ポンプ自体は大丈夫な気がする。
あれ?
前蓋を止めているボルトがない?
メイヨ4本とも・・・
でも、ここのボルトって、オイルポンプを外さないとアクセスできない。
と言うことは、誰かがオイルポンプを外しているんだろう。
オーナーさんは、この車両を九州にあるオートバイショップから購入。
今回のトラブルが発生し練馬区のあるオートバイショップに持ち込む。
修理できないとの回答。
んで、モトプランニングに相談に来てくれた。
まぁ、このままぢゃあダメなので、車両をお預かりして、オイルポンプのメンテナンスを始めた。
車両を入院させるスペースがないので、とにかく今日中に仕上げて納車しないと! <ここ重要!
さて
オイルポンプは、ガスケットの固着もなく、簡単にはずれてくれた。
まぁ、ガスケットも再使用しているみたいなので・・・
んだが!
でろろろろ・・・
あいや!
オイルが流れ出したぞ!
あいや!
デリバリーパイプに亀裂が入ってる!
仕事が増えるなぁ
まぁ、悩んでいても先へは進まないので・・・
取り外したオイルポンプを眺めていると、何となく違和感を感じる?
あれ?
ストローク調整のシムが表側に入ってる?
あいや!
そうなると、内側にはワッシャ類は入っていなかった。
試したことはないけど、ストローク量は激減するんだろう。
一簿分解して内部のオイルシール類を交換。
シムもしかるべき位置に入れて、組み上げた。
最小ストローク量の調整で、0.05ミリのシムを追加した。
面倒だけど、オイルタンク内のオイルを全部抜き取って、一次側デリバリーパイプを交換。
微妙に短かった二次側デリバリーパイプも交換。
このオイルポンプって、スタータプレートがないタイプ・・・
オイルポンプのワイヤーを引っ張った状態でしばらくアイドリングさせておいたら、二次側デリバリーパイプから
テロテロ・・・
今度はアイドリング状態でもチロチロっとオイルは出てくる。
さて!
少し走らせて見よう。
う~ん
エンジンは元気な気がする。
確かにシリンダー周りからの音が気になるけど、命取りになるレベルではないような気がする。(気がする)
風邪引いてヒビヒビのタイヤが原因だと思うけど、グリップ感がよそよそしい?
さすがに怖いので、早々に店に戻ってオーナーさんに連絡した。
混合ガソリンは2リットルくらい入ってるらしいので、すぐガソリンを満タンにするように説明して、無事に納車できた。
よかった!
無事に納車できた!
さて
いっつもオイルポンプのメンテなナンスのことを書いてるけど、それくらい重要な部品だと言うこと!
えらそうなこと言ってるようだけど、「重要な部品」ということを理解して欲しいから書いている。
オイルポンプの調子が悪いからといって、中古のオイルポンプに交換するなんて、言語道断!
まぁ、なにをして「調子悪い」って判断するかもあるんだけど・・・
「調子悪い」と判断できるならば、中古を使うべきでないことも判断できると思う。
「整備された中古」でない限り、もっと悪くなる場合もある。
格好いいなぁ
残念ながら空は飛んでくれなかったけど・・・