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絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

際立つ音

2006-09-21 15:27:36 | 日々のこと

 昨日、ものすごーく久しぶりに、家のピアノの調律をしていただきました。ピアノの中って、こんなふうになっているんですね~。



 このピアノ。今は娘が弾いていますが、元々は、私のおばあちゃんが、私のために買ってくれたものなんです。遠い、遠いむかし‥私が小学校の低学年の頃だったと思います。
 
 習い始めたのは、幼稚園の年中組の頃だったのですが、ちっとも熱心な生徒ではありませんでした。近所の方の、お知り合いの「音楽院」のようなところで‥通い始めた頃は、送迎専用の運転手さんがいて、家の前まで迎えに来てくれました。(今思うと、なんだかすごいですよね)

 送迎付きで安心だったのと、なんやかやと忙しかったからでしょうね。私の記憶の中では、母は、一度もレッスンに付き添ってはくれませんでした。

 いつ頃からか、送迎車もなくなってしまい、それからは、15分くらいの距離を、バスに乗って通っていました。今のように、小学生が「不審者」という言葉を知らなくてもよい時代だったので、同級生の友達や、その後には妹と‥子供同士で、子どもだけで、バスに乗って。
 ピアノを習っていた頃のことを思い出すとき、練習した曲や、教えてくれた先生や、発表会のことなんかより、行き帰りのことを、いつも一番先に思い出します。

 去年の秋、ピアノなひととき というタイトルで、このblogに、娘がピアノを習い始めたいきさつをすこしと、教えてくださっている先生のことを載せました。
 その中で「自分自身のピアノとの苦い思い出」と書いていますが、それは間違いで、自分自身の「寂しい思い出」が正解です。ピアノを習っていた小学生の自分を思い出すとき、いつも一緒に「なんとなくさびしい」気持ちがついてくるのです。

  ※   ※   ※   ※

 時代は移り‥。娘のrはいいですね~。
 ピアノを教えてくれる先生は、家から自転車で5分のところに住んでいるし。先生と両親は友だちだし。近くても、先生とおしゃべりしたい母は、必ず付き添ってくれるし。おまけに、先生はとても誉め上手。これで、ピアノの腕が上達しなければ、それは自分のレッスンが足りないせいにほかなりません(笑)。

 調律が済んだあとで、すぐにピアノに触ってみました。
 こんなに鍵盤白かったんだあ、と思いながら、ぽろん、ぽろんと鳴らしていると、ひとつひとつの音が、私の指先から「立ち上がって」くるのがわかりました。もっともっと、音を聴いてみたくて、娘のバイエルを取り出して、弾けそうなところ弾いてみたりなんかして‥。

 rには、今練習中の「トルコ行進曲」を、帰宅後すぐに弾いてもらいました。
 
 和室にある仏壇で、私のおばあちゃんも、私の父も、rの演奏を聴いていてくれたと思います。
 音がとても澄んで際立っていたの、わかったかな、おばあちゃん。


 

コメント (8)
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