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韓国鉄道 統一号~通勤列車

2006-10-21 | 鉄道[大韓民国・KORAIL列車]
「MAKIKYUのページ」では、今まで韓国鉄道(KORAIL)の列車として列車線の高速列車KTX・セマウル号・ムグンファ号と首都圏電鉄に関する記事を取り上げてきましたが、KORAILの列車線ではこれらの優等列車以外に「通勤列車Tonggun-Yeorcha」と呼ばれるローカル列車も運行されています。

この通勤列車は日本で言う所の普通列車や快速列車に相当する列車で、KTX運行以前は統一Tong-il号と呼ばれていましたが、この頃は旧型の客車列車(ドアが手動)と9501型(CDC:都市通勤型ディーゼル動車)の2種類が使用されており、現在は例外的に客車列車で運行される江原道Gangweon-doの1線区(旌善Jeongseong線)を除き、CDC(9501型)と呼ばれる新型気動車で運行されています。

ちなみにこの通勤列車は、主に朝夕の通勤時間帯に運行されますが、路線によっては名前に反して昼間帯に運行される列車もあり、全列車が自由席となっています。

そのため最も手頃に乗車できる列車と言いたい所ですが、通勤列車は韓国では意外と運行本数が少なく、この列車が多数運行されているのはソウル近郊の京義Gyong-ui線(ソウル~汶山Munsan~都羅山Dorasan)と京元Gyongweon線(議政府Uijeongbu~新炭里Sintanni)で概ね1時間間隔、それと大邱Daegu線~東海南部Donghae-Nambu線(東大邱Dong-Daegu~浦項Pohang)で快速運転を含め10往復程度が運行されていますが、その他の線区では1日数本が運行されていればまだ良い方で、一本も運行されない路線も多数存在します。

また以前の統一号時代は硬券だった乗車券が機械発券に変更されているのは惜しまれる事で、また車掌が車内発券する統一号の表記が残っている複写式(車掌がペンで記入)の代用乗車券Daeyong-sungchakweonも、最近では機械発券の味気ないものに取り替えが進んでいます。

しかしこの列車は他列車が停車しない小駅にも停車し、ローカルムードに溢れている上に、運賃も非常に安い(50㎞乗車しても日本円で200円以下です)のも魅力で、MAKIKYUも機会があれば極力この通勤列車に乗車する事にしています。

皆様も韓国を鉄道で旅行される際は、是非一度この通勤列車へ乗車されてみては如何でしょうか?

写真はかつての統一号で使用されていた旧型客車(現在は退役)です。
現在この通勤列車の殆どで使われている新型気動車(CDC)については後日紹介したいと思います。