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大人気のエゾモモンガ、ロボットの2の舞に~Kitacaが発売制限に

2008-11-26 | ニュース記事講評

今日ネット上でニュースを覗いていた所、先月JR北海道で発売開始されたICカード乗車券「Kitaca」が発売休止になるという情報が出ており、気になってJR北海道HPにアクセスしてみると、こちらにも「【お詫び】Kitaca発売制限実施のお知らせ」なる告知が出ていました。

発売停止となる理由は、以前首都圏の私鉄・バス事業者で発売しているPASMOが一時発売休止になったのと同様に、「見込みを大幅に上回る売れ行きで、在庫が僅少になった」との事で、Kitaca定期券(定期券を組み込んだKitaca)を除くSF機能のみのカードが発売休止になる事も、PASMO一時発売休止の時と同じ有様です。

そのためPASMOが発売開始当初にやらかした、長期にわたる発売制限で商機を逃がした大失態の2の舞と言っても過言ではない有様ですが、Kitacaに描かれたキャラクター・エゾモモンガが人気で、これを目当てに道外の人間が北海道土産として買っていく事例も多く、これが発売制限の一因となっていると言われる辺り(勿論近い将来に予定されているSuicaとの相互利用開始で、首都圏などでもJR乗車などで使える様になる事も大きいかと思いますが…)は、ロボット(PASMOのキャラクター)との大きな違いかもしれません。

また今回のKitaca発売休止はPASMOの時と異なり、現段階ではKitacaと相互利用を行っているICカードが存在しない事(来年Suicaと相互利用予定)も、PASMOの時より更にタチが悪いと言えます(PASMO一時発売休止の際は、相互利用を行っているSuicaがJR駅で容易に入手でき、実質的に代替可能な状況でした)が、Kitacaの発売制限解除とSuica相互利用開始のどちらが先になるのかも気になるものです。
(後者が先になってしまうと、道内の人間ですら内地(北海道では本州などの道外地域を、この様に呼称する人が結構います)に渡ってSuicaを入手し、これを使い続ける事例も多くなりそうですが…)

あとKitacaとは別件で余談になりますが、MAKIKYUが今月北海道とは全く逆方向の九州へ出向いた際には、西日本鉄道(西鉄)のICカード乗車券「nimoca」を入手(勿論現地で「スターnimoca」と呼ばれる記名カードへの手続きも済ませましたが、駅の券売機では対応しておらず、定期券窓口での手続きとなりますので、PASMO/Suicaの記名カードへの変更に比べると厄介です)し、現段階では首都圏では全く使い物にならない(こちらも将来的にはSuicaとの相互利用計画あり)が故に、訳あって最近では欠かせない仕事道具の一つとして重宝している有様です。
(PASMOエリアで使用できず、ICカードリーダーが反応するカードであれば、別にnimocaでなくても良く、MAKIKYUの手許にあるカードでは、首都圏でもそこそこ使えるICOCAでも用をなすのですが…)

ちなみにnimocaは西鉄100周年記念の特別デザインカードですら容易に入手できる状況で、よかネットカードなどの磁気カードの割引に比べて、ポイント付与が不利な事や、まだ利用エリアが限られている事(鉄道も現段階では貝塚線を除く西鉄電車のみ・バスは福岡や北九州エリアで順次導入中の状況で、まだ使えない車両が多数存在しています)などが大きな要因と推測されますが、見込みを大幅に上回って発売制限ともなればかえって困るものの、導入路線・エリア拡大と共に売れ行きを伸ばしていく事に期待したいと感じたものでした。


日田市コミュニティバス「ひためぐり」号~レトロ調車両で運行される観光路線バス

2008-11-26 | バス[九州本土]

  

今月上旬にMAKIKYUがJR九州の特急「ゆふDX」号に乗車して日田(Hita)に辿りついた後は、SUNQパスを用いて杖立でバスを乗り継ぎ、阿蘇方面へ向かうルートを辿ったのですが、日田到着後は日田バスセンター(日田駅のすぐそばにあります)から出発する阿蘇方面接続の杖立行き日田バスまで時間が空いていた事もあり、空き時間を利用して「ひためぐり」号に乗車する機会がありました。

「ひためぐり」号は日田市が日田バスに運行を委託しているコミュニティバスで、主に日田市中心部を廻る路線設定は、生活路線としての機能もあるものの、豆田町周辺などの古い町並みが残るエリアをはじめ、日田の観光スポットを結ぶ役割も果たしています。

余所者が公共交通を利用して市内を廻ろうにも、路線バスの系統や運行本数が少ない日田の現状(日田駅前のバスターミナルを発着する路線は、福岡行き高速バス(ひた号)だけは毎時2~3本が発着していますが、市内や近郊を走る路線バスはどれも運行本数は決して多いとは言えない状況です)を踏まえると、市内観光には必須の交通手段になっています。

そのため観光客向けにひためぐり専用の一日乗車券が設定され、福岡方面からは高速バス・ひた号往復と「ひためぐり」号がセットになった乗車券(日田めぐりんキップ)まで発売されている程ですが、コミュニティバスとはいえ観光的要素も強い事もあって、この他に九州内の高速・路線バスが乗り放題になる「SUNQパス」も利用可能となっています。

またひためぐり号はレトロ調の専用車両が充当され、特徴的な外観だけでなく、車内も木材をふんだんに使用した独特な雰囲気になっているなど、バスファンでなくても乗車そのものが一つの観光になる様な車両が充当されている点も評価できるもので、古い町並みが残る豆田町周辺を走る姿が似合う印象を受けましたが、2段ステップのバスで小柄ながらも、しっかりとリフトが備え付けられているのも特徴と言えます。

ちなみにMAKIKYUのひためぐり号乗車は、日田バスセンターでのバス待ち時間を利用し、月隈公園まで乗車しただけでしたので、日田を再訪問する機会があれば、他方面へ向かうルートへの乗車や、豆田町周辺の散策などもしてみたいと感じたものですが、月隈公園へ向かうルートは所要時間も日田駅から10分程度と手頃ながら、乗車するだけで古い町並みが残るエリアの車窓観光も出来ますので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も日田を訪問される機会がありましたら、是非「ひためぐり」号に乗車してみては如何でしょうか?

写真は「ひためぐり」号で用いられるレトロ調バスとその車内、バス最後尾から眺めた豆田町の町並みです。