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福岡県内へ乗り入れる日田バス急行便~nimocaなどは使えるものの…

2011-05-24 | バス[九州本土]

MAKIKYUが今月九州へ出向いた際には、九州新幹線に乗車して南九州へ足を運ぶだけでなく、福岡県内でも様々な鉄道や路線バスを利用する機会がありました。

その際には来年2月までの期間限定で、福岡・久留米・佐賀・筑豊エリアの西鉄バスグループ一般路線全線(急行便は利用可・特急や高速は不可)と、西鉄電車の福岡(天神)~久留米間及び大宰府線が乗り放題(甘木線と貝塚線は不可)となる「FUKUOKA 1DAY PASS」も利用したものでした。

この乗車券でMAKIKYUは福岡市内の西鉄バスに乗車し、福岡市郊外を視察した後、西鉄電車で久留米へ向かい、更に西鉄バスで吉井へ足を運んだものでした。

福岡(天神)~吉井営業所間(西鉄久留米乗換)の片道だけでも1300円を越えますので、随分広いエリアで使える割に1500円は非常に割安です。

そのため来年2月以降の設定継続に期待すると共に、機会があればこの乗車券の設定期間内に再び福岡県内に足を運び、西鉄バスの様々な路線を堪能したいと感じたものですが、西鉄久留米~吉井営業所間を往復するだけでも元が取れてしまう程の激安価格も影響してか、発売箇所が随分限られているのは惜しい限りです。
(博多や天神では容易に購入できますが、久留米周辺や筑豊では通用範囲ながらも、発売箇所がありませんので要注意です)

少々前置きが長くなりましたが、MAKIKYUが吉井まで足を運び、首都圏を川越を連想する様な蔵造りの街並みを眺めた後は、来た道を田主丸(Tanushimaru)まで引き換えし、そこから甘木観光バス(FUKUOKA 1DAY PASS対象外・SUNQパスなども使えません)に乗り換えて甘木へ抜けたのですが、吉井の街中で田主丸へ向かうバスの時間を見ると、丁度日田バス急行便の運行時刻となっていました。

日田バスは大分県日田・豊後森周辺に路線を持ち、日田~福岡間で頻発する高速バス「ひた号」の運行会社としても知られる西鉄グループのバス事業者ですが、高速バス以外にも僅かながら福岡県内に乗り入れる路線が存在しています。

その僅かな路線が、高塚・日田から甘木を経由して朝倉街道(Asakura-Gaido)と、吉井を経由して久留米へ向かう系統で、どちらも1日に僅か2往復しか走らない僅少系統となっており、どちらも福岡県内では急行便として一部停留所を通過運行しています。

両系統では西鉄エリアに乗り入れる事から、西鉄の各種乗車券が通用し、大分県内の日田バス一般路線では通用しないICカード・nimocaにも対応しており、この関係もあって使用車両が限定されています。

福岡県内へ乗り入れる急行便は、専ら西工製車体の中型トップドア車(日野)が充当されており、西鉄の一世代前に用いられていた観光バスと同系統の塗装となっており、頻発する西鉄バスに紛れながら走る様は、非常に異彩を放つものです。
(写真は以前日田BCで撮影した朝倉街道系統の急行便で、車両は同型車ですが、MAKIKYUが今月乗車した久留米系統とは字幕標記などが異なります)

こんな路線ですので、存在は非常に気になっており、日頃首都圏に身を置くMAKIKYUとしては、なかなか乗れない僅少路線に乗車できる絶好の機会とばかりに、吉井駅前~田主丸中央間という短い区間ながらも、日田バス急行便に乗車したものでした。

この日田バス急行便では、充当車両はICカード関連機器はおろか、デジタルタコグラフやドライブレコーダーといった運行支援装置までしっかりと装備しているにも関わらず、音声合成による案内がなく、停留所名案内は運賃表示器の表示を除くと、マイク肉声のみと言うのも異色でした。

また「FUKUOKA 1DAY PASS」に関しては、事前の告知では「福岡・久留米・佐賀・筑豊地区の西鉄グループ一般路線全線」と案内(西鉄バスグループ一般路線全線ではありません)されており、急行便は使える事も確認していました。

とはいえ当初日田バスの乗車予定はなかった事から、MAKIKYUもこちらの利用可否までは確認しておらず、西鉄側のHPや案内チラシなどを見ても、日田バス急行便に関しては白黒が付け難い状況となっていました。

そのため「FUKUOKA 1DAY PASS」が利用不可であるならば、別途nimocaで運賃を支払えば…という事で日田バス急行便に乗車したのですが、運賃を支払う段階で乗務員氏に利用可否を訪ねると、「見た事がない」「分からない」との事で、手持ちのnimocaで運賃を支払い、後で西鉄側にメールで利用可否を問い合わせたものでした。

その後西鉄側からは「弊社お客様センターの説明不足で…」というお詫びと共に返答があり、日田バスは福岡市内を走る観光循環バス「ぐりーん」などと共に、通用範囲内でも「FUKUOKA 1DAY PASS」の適用外路線という返答を頂きました。

日田バス急行便は専ら杷木・浮羽以遠の日田方面と、福岡県内の間を移動する便宜を図るために運行されており、福岡県内では西鉄による大型路線車を用いた便が頻発している事や、車両の収容力などを考えると、一部の乗降制限箇所を除き福岡県内の西鉄バス運行区間内のみで利用できるとは言え、適用外となるのは致し方ないかもしれません。

また管理者には説明不足のない様に申し伝えて頂くと共に、HP上の表記も紛らわしい標記になっており、早急に改善するとの事で、後日HPを確認したら、乗り放題エリアマップの注記事項で、

※日田バスはご利用いただけません。

という文面が追加されるなど、今回のMAKIKYUの事案は極めて稀な事例とはいえ、早急に改善して頂いたのは好感です。

そのため「FUKUOKA 1DAY PASS」を利用して福岡県内を廻る際、珍しいバスが来た…とばかりに日田バス急行便に乗車すると、適用外で別途運賃(西鉄並行区間の普通運賃は、西鉄便と同額)が必要になってしまいますので要注意です。
(九州一円で路線バスが乗り放題となる「SUNQパス」を利用する場合は、日田バスも対象事業者となっていますので利用可能です)

運行本数や設定時間帯、運行エリアなども考えると、地元の方以外で日田バス急行便に乗車する機会は非常に限られるかと思いますので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方も機会がありましたら、是非福岡県内に乗り入れる日田バス急行便に乗車してみては如何でしょうか?