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佐渡汽船・ジェットフォイル「ぎんが」~シンプルながらも前面展望は…

2012-11-15 | 船舶[日本国内]

数日前MAKIKYUは、初めて新潟県の佐渡島へ足を運んだものでした。

佐渡島は沖縄本島(本土と捉えるのか、それとも離島として捉えるか否かは、判断が分かれる所ですが…)を除く日本の島(世界的には「島」に分類される本州・北海道・四国・九州と、この4島いずれかと橋などで陸続きになっている島は除外します)では面積が最大、人口も2番目に多く、日本最大級の離島と言っても過言ではありません。

本土からの距離も最短で50kmを切っており、天候が良好な時には本土側・佐渡側双方から対岸の陸地が見渡せる程ですが、非架橋離島だけあって、本土との移動は専ら船舶に依存する形(一応空港もありますが、シェアは微々たるものです)になっており、本土~佐渡島間の旅客船は佐渡汽船が一手に担っています。

佐渡島訪問は初めてのMAKIKYUにとっては、佐渡汽船乗船も初めてでしたが、本土側の新潟港から佐渡島・両津港へ向かう際には、ジェットフォイルを利用したものでした。

今年に入ってからMAKIKYUは、韓国旅行の足としてお馴染みのJR九州高速船「BEETLE」をはじめ、共同運行事業者・未来高速の「KOBEE」、東海汽船「セブンアイランド」など、幾つものジェットフォイルに乗船しており、今年は随分ジェットフォイルに乗船する機会が…と感じます。

昨年以前も「BEETLE」などには幾度も乗船しており、ジェットフォイル自体はお馴染みの乗物という感がありますが、今回乗船した佐渡汽船のジェットフォイルは、佐渡島へ向かう際に向い風で波が高かった事もあり、乗船時間が1時間と短い事もあって船酔いこそ免れたものの、佐渡島の島影に入る前の新潟港出港直後などは、今までのジェットフォイル乗船の中で最も派手に揺れる航海と感じたものでした。

ジェットフォイルは船体が比較的小柄で、停泊中や出港直後・入港直前の艇走体勢では結構揺れるものの、船体が浮上して高速航行を行う翼走体勢になると、多少の波であればさほど揺れないのですが、MAKIKYUが乗船した日には、ジェットフォイルの後便で欠航が出たという話も聞いた程です。
(新潟~佐渡間フェリーは滅多に欠航しませんが、欠航率が高い赤泊航路の高速船あいびすは、当然ながら欠航です)

そのため出航前に船内を係員が巡回した際には、波が高く揺れる航海(波高3m程度は見込まれるとの事)が予想されるため、前部座席の乗客に「船酔いしやすい方は、中程の空席に…」と移動を勧め、大波の襲来で船体が大きく立揺れ(ピッチング)する際には、船内で驚き声も上がっていた程でした。

 
またMAKIKYUが乗船したジェットフォイルは、佐渡汽船が現在保有する3艘のジェットフォイルの中では、最も古い「ぎんが」で、「BEETLE」の様な内装の大規模リニューアルなども施していないためなのか、少々草臥れた印象を受けたものです。


乗船時間も新潟~両津間1時間強と短い事もあって、座席はリクライニング機能も装備していない1等級のみ、外観の装いもシックな印象の「BEETLE」や、各船毎に大きく異なる派手な装いが特徴的な「セブンアイランド」などに比べると大人しい印象を受けたもので、本土と佐渡島を速達輸送する事に特化した、シンプルな高速船という印象を受けたものです。


ただ1階最前部に乗船すれば、「BEETLE」や「セブンアイランド」とは異なり、前方の展望を存分に堪能できるのは、派手さこそないものの佐渡汽船が運航するジェットフォイルの大きなウリと言えます。

ちなみにMAKIKYUが佐渡へ足を運んだ際には、往復共に新潟~両津航路(時期によっては、この航路しか運航していない事もあります)を利用したのですが、復路はジェットフォイルではなくフェリーを利用しており、こちらに関しても近日中に別記事で取り上げたいと思います。